こんにちは、「MAC&Linuxサポート」の運営者です。最近、Windowsのサポートが終了したり、使っているPCの動作がなんとなく重くなってきたなと感じたりして、軽量なOSを探している方が増えているみたいですね。

そんな中で「linuxlite os」という名前を耳にした方も多いかもしれません。Windowsからの移行先として注目されていますが、実際のところ、その評判はどうなのか、自分のPCのシステム要件でちゃんと動くのか、気になるところだと思います。
特に、linuxlite osのインストール方法や、今使っているWindows環境を残したままデュアルブートができるのか、そして一番大事かもしれない日本語入力の設定(日本語化)がスムーズにできるのか、不安な点も多いですよね。過去の情報を探して32bit版を探している方もいるかもしれません。
また、同じような軽量OSとしてLubuntuやZorin OS Liteとの比較で迷ったり、インストール後に万が一、起動しない場合の対処法を知りたい、という具体的な使い方に関する疑問もよく聞きます。この記事では、そんなlinuxlite osに関する様々な疑問をスッキリ解決できるよう、情報をまとめてみました。
- Linux Lite OSの主な特徴とシステム要件
- インストールと日本語入力の具体的な手順
- 他の軽量OS(Lubuntu, Zorin)との違い
- メリット・デメリットと実際の評判
linuxlite osとは?その特徴と評判

まずは、「linuxlite os」が一体どんなOSなのか、その基本的な特徴や他のOSとどう違うのかを見ていきましょう。Windowsからの乗り換え先として、なぜ注目されているのかが分かるかなと思います。
軽量OS?推奨システム要件
Linux Lite OSは、その名の通り「軽量」であることを大きな売りにしているOSですね。「シンプル、高速、無料」をスローガンに掲げていて、特にWindowsからの移行を強く意識して作られています。
技術的な話を少しすると、このOSはUbuntuの「LTS(長期サポート)」版をベースにしています。これはつまり、OSの土台部分が非常に安定していて、セキュリティもしっかりしている、ということです。開発チームはその安定した土台の上で、「Windowsユーザー向けの使いやすさ」をとことん追求しているわけですね。
では、どれくらい「軽量」なのか、具体的なシステム要件を見てみましょう。
Linux Lite OS の公式システム要件
▼最小要件
- CPU: 1 GHz プロセッサ
- RAM: 768 MB
- ストレージ: 8 GB
▼推奨要件
- CPU: 1.5 GHz プロセッサ以上
- RAM: 1 GB 以上
- ストレージ: 20 GB 以上
この数字、どう思いますか? 最新のWindows 11が4GBのRAMを要求することを考えると、推奨RAMが1GBというのは驚異的な軽さかなと思います。
実際に使ってみた感じだと、起動直後(アイドル時)のメモリ使用量は500MB前後で収まることが多いです。なので、推奨要件の1GBあれば、OSが起動するだけでなく、Webブラウザ(Firefox)を開いて調べ物をしたり、オフィスソフト(LibreOffice)で簡単な文書作成をしたりするくらいの作業なら、十分快適にこなせる印象ですね。
32bit版は?サポート状況
「軽量」とか「古いPCを復活」と聞くと、「じゃあ、10年以上前の32bitのPCでも動く?」と期待する方も多いと思います。これは非常に重要な注意点です。
結論から言うと、現在のLinux Lite OS(バージョン6.x以降)は、64bitアーキテクチャ専用です。
過去のバージョン(3.xシリーズなど)では32bit版も存在していましたが、それらはすでにサポートが終了(End of Life – EOL)しています。セキュリティ更新もされないため、使用は推奨されません。
Linux Liteがターゲットにしている「古いPC」というのは、「64bit CPUは積んでいるけれど、メモリが少なかったりしてWindows 10や11を動かすには重すぎるPC」を指します。いわゆる「ネットブック」のような32bit CPU搭載のPCではインストールできませんので、この点は間違えないように注意が必要ですね。
XFCE採用のメリットと使い方
Linux Lite OSが「Windowsからの移行に最適」と言われる最大の理由が、デスクトップ環境に「XFCE(エックスエフシーイー)」を採用している点です。
「デスクトップ環境」というのは、まあ、OSの「見た目」や「操作感」を決める部品だと思ってください。
Linux Liteが採用するXFCEは、Windowsユーザー(特にWindows 7あたりに慣れ親しんだ方)が、ほぼ違和感なく操作できるように、徹底的にカスタマイズされています。
- スタートメニュー: 画面左下にあり、カテゴリ別にアプリが整理されています。検索も強力です。
- タスクバー: 画面下部にあり、起動中のアプリや時計、通知領域が並びます。
- コントロールパネル: 「設定マネージャー」が、Windowsのコントロールパネルとほぼ同じ役割を果たします。
この「いつもの場所に、いつもの機能がある」という安心感が、Linux初心者にとっては何より大きいメリットかなと思います。XFCE自体も非常に軽量なので、OS全体のキビキビした動作にも貢献していますね。
ちなみに、XFCEはカスタマイズ性も高いので、慣れてきたら見た目をMac風に変えたり、パネルの配置を自由にいじったりすることもできますよ。
実際の評判とメリット・デメリット
では、実際の評判はどうなのか、私なりの視点も交えてメリットとデメリットをまとめてみます。
メリット (Pros)
- Windowsライクな操作感: やはりこれが一番。学習コストがほぼゼロです。
- 非常に軽量な動作: 推奨RAM 1GBでも実用的に動く軽さ。
- Ubuntu LTSベースの安定性: OSとしての信頼性が高く、使えるソフトも豊富です。
- 強力な独自ツール: これがLinux Liteの真価とも言えます。
特に注目したいのが、「Lite Software」と「Lite Tweaks」という独自ツールです。
「Lite Software」は、Google ChromeやSpotify、Zoomといった、よく使う人気ソフトをワンクリックで簡単にインストールできるツールです。Linux特有の「コマンド」を打つ必要が一切ありません。
「Lite Tweaks」は、システムのキャッシュを削除したり、古い設定を掃除したりできる、いわば「ディスククリーンアップ」ツール。これがあるだけで、システムをきれいに保てる安心感があります。
デメリット (Cons)
- 64bit専用: 32bit PCはサポート外(前述の通り)。
- 超低スペック機は厳しい: 推奨は1GBですが、さすがにRAM 512MBとかだと、かなり厳しいと思います。
- 商用サポートがない: サポートはコミュニティフォーラムが中心です。
- デザインが保守的: 見た目はWindows 7風でクラシック。モダンなデザインが好きな人には物足りないかも。
総じて、「Windows 7の操作感が好きだった」「古い64bit PCをなんとか活用したい」という方には、非常に高い評価を得ている印象です。
LubuntuやXubuntuとの比較
軽量Linuxを探していると、必ずと言っていいほど「Lubuntu(ルブントゥ)」や「Xubuntu(ズブントゥ)」と比較することになります。この違いも解説しておきますね。
▼ Linux Lite vs Lubuntu
Lubuntuは、デスクトップ環境に「LXQt」という、XFCEよりもさらに軽量なものを採用しています。最小限の機能で、とにかく軽さを追求したい!という場合にはLubuntuも選択肢になります。ただ、その分、Linux Liteのような「初心者向けの便利ツール」は少ないので、ある程度自分で設定できる方向けかな、という印象です。
▼ Linux Lite vs Xubuntu
この2つは、実は「ベースOS(Ubuntu LTS)」も「デスクトップ環境(XFCE)」も同じなんです。じゃあ何が違うのかというと、「哲学」が違います。
- Xubuntu: Ubuntuに「素のXFCE」を乗せた「素材」。自分で設定を詰めていく中級者向け。
- Linux Lite: その素材を「Windows風に徹底的に設定済み」にし、「独自便利ツール」を追加した「完成品」。初心者向け。
「Linux(XFCE)の設定を自分で楽しみたい」ならXubuntu、「Linuxを意識せず、Windowsのように使いたい」ならLinux Lite、という明確な棲み分けができますね。
Zorin OS Liteとの違い
もう一つの強力なライバルが「Zorin OS Lite」です。これもUbuntuベース、XFCEベースで、Windows移行者をターゲットにしています。
この2つは本当によく似ていますが、強みが少し違います。
- Zorin OS Liteの強み:
- UIの洗練度。デフォルトでWindows 11風など、見た目がモダン。
- 「Zorin Connect」でスマートフォンと連携できる。
- Linux Liteの強み:
- システム要件がより低い。(Zorin OS Liteは最小RAM 1.5GBを要求)
- よりクラシックな(Windows 7風の)シンプルさ。
どちらも素晴らしいOSですが、「デザインと多機能性のZorin」か、「軽さとシンプルさのLite」か、という好みで選ぶと良いかなと思います。
linuxlite osのインストールと設定

ここからは、いよいよ実践編です。Linux Lite OSをどうやって手に入れて、PCにインストールするのか、その具体的な手順を解説します。特にWindowsユーザーが不安に感じる「デュアルブート」や「日本語化」についても、しっかりフォローしていきますね。
インストール方法とUSB作成
インストールの大まかな流れは、以下の4ステップです。
- Linux Lite OSの「ISOファイル」を公式サイトからダウンロードする。
- ダウンロードしたISOファイルを使って「起動用USBメモリ」を作成する。
- PCをそのUSBメモリから起動する。
- 画面の指示に従ってインストールする。
Windowsユーザーの方が一番迷うのが「2. 起動用USBメモリの作成」かもしれません。これは、「Rufus(ルーファス)」や「balenaEtcher(バレーナ・エッチャー)」といった無料ソフトを使えば、ISOファイルを選ぶだけで簡単に作成できます。
「お試しモード(Live USB)」が超便利!
Linux Liteの起動用USBには、PCにインストールする前に、USBメモリから直接OSを起動して「お試し」できる機能(Live環境)があります。
これをぜひ使ってみてください。自分のPCでWi-Fiがちゃんと繋がるか、音が出るか、画面の解像度は合っているか、などをインストール前に全部確認できます。この機能のおかげで、「インストールしたのに動かない!」という失敗を避けられるので、本当に安心ですよ。
Windowsとデュアルブートの手順
「今のWindowsは消したくないけど、Linux Liteも使ってみたい」という方には、Windowsと共存させる「デュアルブート」がおすすめです。
ただし、これにはPCのシステム設定をいじる必要があり、細心の注意が必要です。
事前の準備(最重要)
デュアルブートを行う前に、Windows側で必ず以下の準備をしてください。
作業の前に、必ずWindows内の重要なデータ(写真、書類など)を外付けHDDやクラウドにバックアップしてください。
パーティション(ディスクの仕切り)を操作するため、万が一失敗すると、Windowsごとデータが全て消える危険性があります。作業はすべて自己責任となりますので、不安な方は無理をしないでください。
- データのバックアップ(必須)。
- Windowsのコントロールパネルから「電源オプション」を開き、「高速スタートアップを無効にする」のチェックを外します。(これをしないと、LinuxからWindowsの領域にアクセスできない場合があります)
- (PCによりますが)PC起動時のUEFI(BIOS)設定画面で、「セキュアブート(Secure Boot)」を一時的に無効にする必要があるかもしれません。
準備ができたら、作成した起動USBから起動します。インストールを進めていくと「インストールの種類」という画面が出ます。ここで「Windowsと共存させる」(あるいはそれに類する選択肢)を選べば、インストーラーが自動でパーティションを調整してくれます。
起動しない時のトラブル対処
インストール後やアップデート後に、うまく起動しなくなるケースも稀にあります。
もし黒い画面(GRUBというブートローダーの画面)で止まってしまったら、まずは一度PCを強制終了し、再起動してみてください。
それでもダメな場合は、もう一度インストールに使ったUSBメモリから「Liveモード」で起動します。Linux Liteには「Lite Tweaks」というお助けツールがあり、その中にブートローダーを修復する機能が含まれている場合があります。
ただ、このあたりのトラブルシューティングは少し専門知識が必要になるかもしれません。まずは慌てず、公式サイトのコミュニティフォーラムで、同じ症状の人がいないか検索してみるのが良いかなと思います。
日本語入力(Mozc)の設定
インストールが完了してデスクトップが表示されても、そのままでは「日本語表示」はできても「日本語入力(かな漢字変換)」ができないことがほとんどです。
これがLinux初心者の多くが最初につまずく壁ですが、手順さえ分かれば難しくありません。
FcitxとMozcの導入手順
Linux Lite(Ubuntuベース)では、「Fcitx(ファイティクス)」と「Mozc(モズク)」という組み合わせで日本語入力をするのが一般的です。
- まず、スタートメニューから「設定」→「言語サポート」を開きます。「言語サポートが不完全です」と表示されたら、「インストール」をクリックして、不足している日本語関連のファイルをすべて導入します。
- 次に、スタートメニューから「システム」→「ターミナル」(黒い画面)を起動します。
- 以下の呪文(コマンド)をコピーして、ターミナルに貼り付け、Enterキーを押します。(パスワード入力を求められます)
sudo apt install fcitx-mozc - インストールが終わったら、PCを一度再起動します(またはログアウトして再度ログインします)。
- 再起動後、画面右下のキーボードアイコン(Fcitx)を右クリックし、「入力メソッドの設定」で「Mozc」が追加されていることを確認します。(もしなければ「+」ボタンで追加します)
これで、Windowsと同じように「半角/全角」キーで日本語入力のON/OFFが切り替えられるようになるはずです。最初の「ターミナル」に抵抗があるかもしれませんが、コピペするだけなのでぜひ挑戦してみてください。
linuxlite os導入の総括
ここまで、linuxlite osの特徴からインストール、日本語入力設定までを見てきました。
結論として、linuxlite osは、Windowsユーザー(特にWindows 7の操作感が好きだった方)にとって、非常に優れたLinuxへの「入り口」になるOSだと、私は思います。
「軽量」でありながら「安定」していて、何より「Windowsにそっくり」な操作感。そして「Lite Software」のような、初心者の「困った」を先回りして解決してくれる独自ツールが本当に優秀です。
「32bit PCには使えない」という点だけは注意が必要ですが、もしご自宅に「64bitだけど、最近めっきり使わなくなった古いノートPC」が眠っているなら、linuxlite osで第二の人生を歩ませてあげるのは、とても良い選択肢かなと思います。
まずはインストール不要の「Live USBモード」で、気軽に試してみてはいかがでしょうか。
OSのインストールや設定変更は、予期せぬデータの損失やPCの不具合に繋がる可能性もあります。作業の際は、必ずご自身の責任において、事前に十分なバックアップを取った上で実行してください。
また、本記事の情報は一般的な手順を解説したものであり、すべての環境での動作を保証するものではありません。最新の正確な情報については、必ず「Linux Lite OS 公式サイト」をご確認ください。

