こんにちは!MAC&Linuxサポートの運営者です。
M3チップ搭載のMacBook Airが登場して、値下げされたM2モデルとで「macbookair m2 m3 比較」で検索している方、すごく多いんじゃないでしょうか。M2でも十分高性能だし価格も魅力的、でもM3の新しいスペックも気になる…。結局どっちがいいのか、悩ましいですよね。
動画編集やゲームも少し試してみたいけど性能差はどれくらいなのか、メモリやSSD(ストレージ)の構成はどうするべきか、発熱や色の違いといった細かい点まで、何が変わったのか気になりだすとキリがありません。
この記事では、そんなM2とM3の違いを、実際の利用シーンを想像しながら分かりやすく整理していきます。あなたの使い方に最適な一台を見つけるお手伝いができれば嬉しいです。
- M2とM3の性能(スペック)の具体的な違い
- デュアルディスプレイ対応などM3だけの新機能
- SSD速度や発熱など、見落としがちな注意点
- 価格とコスパを踏まえた用途別のおすすめモデル
macbookair m2 m3 比較:性能と新機能

まずは、M2とM3の「中身」の違いを見ていきましょう。CPUやGPUの性能向上はもちろんですが、実はそれ以外にも「そんなところが変わったんだ!」という重要なアップデートがいくつかあるんです。スペック表だけでは分かりにくいポイントも解説しますね。
M3とM2の決定的な違い一覧
言葉で説明する前に、まずはM2とM3の主な違いを表でざっと確認してみましょう。特に赤字にした部分が、選択を左右する大きな違いかなと思います。
| 機能 | MacBook Air (M2) | MacBook Air (M3) |
|---|---|---|
| プロセッサ技術 | 5nmプロセス (第2世代) | 3nmプロセス |
| CPU性能 | ベースライン | M2比で約15-20%向上 |
| GPUアーキテクチャ | 標準 | Dynamic Caching
レイトレーシング対応 |
| 外部ディスプレイ | 1台 (最大6K/60Hz) | 2台 (クラムシェルモード時) |
| Wi-Fi規格 | Wi-Fi 6 | Wi-Fi 6E |
| ベースモデルSSD (256GB) | 低速 (1チップ構成) | 高速 (2チップ構成) |
| 動画デコード | H.264, HEVCなど | H.264, HEVC + AV1デコード |
| ミッドナイト色 | 指紋が目立ちやすい | 耐指紋性コーティング |
こうして見ると、M3は単なるマイナーチェンジではなく、かなり重要なポイントが改良されているのが分かりますね。
CPUとGPUの性能差を分析
表の通り、M3はM2に比べてCPU性能が約15〜20%向上しています。これは製造プロセスがM2の「5nm」からM3の「3nm」へと進化したことが大きいです。より細かく高性能なチップを作れるようになった、ということですね。
ただ、正直なところ、ウェブサイトを見たり、文章を作成したり、簡単な写真編集をしたり…といった日常的な使い方で、この15%の差を体感できるかというと、おそらくほとんどの人は「分からない」レベルかもしれません。M2がすでに非常に高性能ですからね。
GPUの進化は「革命的」
CPU性能の差よりも注目したいのが、GPU(グラフィックス性能)の進化です。M3のGPUはアーキテクチャ(設計)が刷新され、以下の新機能に対応しました。
- Dynamic Caching (ダイナミックキャッシング)
メモリの使い方がすごく賢くなって、グラフィック処理の効率が劇的に上がりました。
- ハードウェアアクセラレーテッド・レイトレーシング
ゲームなどで、光の反射や影をよりリアルに描画できる技術です。MacBook Airでこれができるようになったのは驚きです。
これにより、3Dレンダリングや最新のゲームなど、グラフィックに負荷がかかる作業では、M3がM2を明らかに上回る性能を発揮します。
ベースモデルSSD速度という罠
これはM2モデルを選ぶ際に、私が最も注意してほしいポイントです。
M2 MacBook Airの256GBモデル(一番安いベースモデル)は、内蔵SSDのチップが1つしか搭載されていません。SSDは通常、複数のチップに並列でアクセスすることで速度を出す仕組みなんですが、その片方が無い状態なんです。
M2の256GBモデルはSSD速度が遅い
結果として、M2の256GBモデルは、M1モデルや、M2の512GB以上のモデルと比べて、SSDの読み書き速度が約半分になってしまうという問題が報告されています。
この速度差は、大きなファイルをコピーするときだけでなく、メモリが不足した時(アプリをたくさん開いた時など)にSSDを一時的にメモリ代わりに使う「スワップ」の速度にも影響します。つまり、体感上の動作がモッサリする原因になる可能性があるんです。
朗報なのは、M3モデルではこの問題が解消されたことです。M3の256GBモデルは、ちゃんとNANDチップが2つ搭載されており、M2のベースモデルのような極端な速度低下はありません。これだけでも、ベースモデル同士で比較するならM3を選ぶ大きな理由になりますね。
何が変わった?M3の新機能
性能以外にも、M3モデルには地味ながら重要なアップデートがあります。
Wi-Fi 6Eへの対応
M2は「Wi-Fi 6」まででしたが、M3は「Wi-Fi 6E」に対応しました。これは新しく開放された6GHz帯という電波帯を使える規格です。すごく簡単に言うと、「空いてて快適な専用道路が使えますよ」ということです。
もちろん、自宅のルーターもWi-Fi 6Eに対応している必要がありますが、対応ルーターがあれば、特に混雑したマンションなどでも安定した高速通信が期待できます。将来性を見据えたアップグレードですね。
AV1デコード対応
これは動画視聴が多い人に関係する話です。M3は「AV1」という新しい動画圧縮規格のデコード(再生支援)に対応しました。YouTubeやNetflixなどが採用を進めている規格で、より少ないデータ量で高画質な動画を再生できます。
ハードウェアで支援してくれるので、CPUに負荷をかけず、より少ない電力で動画再生が可能になります。つまり、バッテリー持ちの向上に貢献する可能性がある、ということです。
M3の強み:デュアルディスプレイ
そして、これがM3を選ぶ最大の理由になる人も多いかもしれません。外部ディスプレイのサポート強化です。
M2 MacBook Airは、外部ディスプレイを1台までしか接続できませんでした。
ところが、M3 MacBook Airは、本体の蓋を閉じた「クラムシェルモード」時限定ではありますが、最大2台の外部ディスプレイに同時出力できるようになったんです!
これはもう、MacBook Airの使い方が根本から変わるレベルの進化だと私は思います。今までは「Airは持ち運び用、家でガッツリ作業するならProか…」と悩んでいた人も、M3 Airなら自宅やオフィスでデュアルモニター環境を構築して、本格的なデスクワークマシンとして使えるようになりました。
プログラマーやデザイナー、トレーダーの方など、広い作業領域を必要とする人にとって、これはM2との価格差を埋めてお釣りがくるほどの価値があるんじゃないでしょうか。
macbookair m2 m3 比較:価格と選び方

性能の違いがわかったところで、次はいよいよ「じゃあ、自分はどっちを選ぶべきか」という現実的な選択のお話です。値下げされたM2のコストパフォーマンスは非常に強力です。M3の価格差に見合う価値があるのか、あなたの使い方に当てはめて一緒に考えてみましょう。
M2の価格とコスパを再評価
M3が登場したことで、M2モデルはApple公式サイトでも値下げされ、エントリーモデルとしての地位を確立しました。新品でもかなり安く買えますし、整備済製品や中古市場も狙い目です。
M2の性能は、今でもほとんどの人にとって「十分すぎる」レベルです。ウェブ閲覧、Officeソフト、簡単な動画編集(4Kでも)くらいなら、まったく不満なくこなせます。
ただし、先ほども触れた「256GBモデルのSSD速度問題」だけは本当に注意してください。
M2を買うなら「512GB以上」が賢明
もし予算を最優先してM2を選ぶ場合でも、できる限りSSDは512GB以上のモデルを選ぶことを強く推奨します。256GBモデルは、せっかくのM2の性能をSSDが足を引っ張ってしまう可能性があり、「安物買いの銭失い」になりかねないかも…と私は思います。
512GBモデルを選べばSSD速度の問題はクリアできますし、CPU性能もM3の85〜90%はあるわけですから、これは非常にコスパの良い選択肢になりますね。
M3は価格差に見合うスペックか
では、M3とM2の価格差(数万円)をどう考えるか。これは「M3にしかない機能」に価値を見出せるかどうかにかかっています。
以下に当てはまる人は、M3を選ぶ価値が十分にあると思います。
- クラムシェルモードで外部モニターを2台使いたい人(これはM3一択です)
- 256GBのベースモデルを買う予定の人(SSD速度の安心感が違います)
- Wi-Fi 6Eなど、将来の技術に備えておきたい人
- Macでもゲームを少し本格的に楽しみたい人(レイトレーシング対応)
- 数年後のリセールバリュー(売却時の価格)を気にする人(新しい方が高く売れます)
これらの付加価値を考えると、M3の価格設定は妥当というか、むしろM2の弱点をきっちり潰してきた「完成形」として、非常にバランスが良いと感じます。
メモリ8GBはどちらで選ぶべきか
MacBook選びで永遠のテーマとも言える「メモリ8GBか16GBか」問題。これもM2とM3で少し事情が変わってくるかもしれません。
基本的な考え方として、予算が許すなら16GBを選んでおくのがベストです。これはM2でもM3でも変わりません。Macは後からメモリを増設できませんからね。
ただ、どうしても8GBで運用する場合を考えると…
- M2の8GBモデル: アプリを多く開いてメモリが不足すると、低速な256GB SSD(ベースモデルの場合)へのスワップが発生し、動作が急激に重くなるリスクがM3より高いです。
- M3の8GBモデル: M3で解消された高速なSSDのおかげで、万が一スワップが発生しても、M2のベースモデルよりは体感上のモタつきが少ない可能性があります。
とはいえ、スワップはSSDの寿命にも影響すると言われています。ブラウザのタブを大量に開いたり、複数のアプリを同時に起動したりするのが当たり前の今、長く快適に使いたいなら、チップの種類に関わらず16GBへのアップグレードを最優先で検討するのがおすすめですね。
発熱とミッドナイト色の違い
細かいですが、日常の使い勝手に関わる2つの違いにも触れておきます。
発熱について
MacBook AirはM2もM3も、冷却ファンがない「ファンレス設計」です。だからこそ無音で快適なんですが、重い作業を続けると熱がこもり、性能を自動的に抑える(サーマルスロットリング)ことがあります。
テストによると、M3はM2よりも高いパフォーマンスを出そうとする分、ピーク時の温度も高くなる傾向があるようです。ただし、重要なのは「熱くなった結果、M3がM2より遅くなる」わけではないこと。M3は性能が抑制された状態でも、M2のパフォーマンスを上回るケースがほとんどです。
どちらにせよ、動画の書き出しを30分以上続けるような超高負荷な作業を日常的に行うなら、ファン付きのMacBook Proを検討した方が良いかもしれませんね。
ミッドナイトの色
M2モデルで「ミッドナイト」を選んだ人の多くが悩まされたのが「指紋の目立ちやすさ」でした。すごく格好いい色なんですが、触るとすぐに指紋がベタベタと…。
これをAppleも認識していたようで、M3モデルのミッドナイトには、指紋の付着を大幅に軽減する新しいコーティングが施されました!これは地味ですが、毎日使う上で非常に嬉しい改善点です。
用途別:結局どっちがいい?
長くなりましたが、あなたの使い方に合わせて「どっちがいいか」をまとめてみます。
M2 MacBook Air がおすすめな人
- 予算最優先の学生やライトユーザー(レポート作成、動画視聴、ネット閲覧がメイン)
- 外部モニターは1台で十分な人
- SSDは512GB以上にアップグレードする前提で、総額を抑えたい人
M3 MacBook Air がおすすめな人
- 家や職場で外部モニターを2台使いたい人(必須)
- とりあえずベースモデル(256GB)が欲しい人(SSD速度の安心感)
- ゲームや3Dなど、GPU性能を重視する人
- Wi-Fi 6Eなど最新技術の恩恵を受けたい人
- ミッドナイトカラーが欲しい人(指紋が気になるならM3)
- 少しでも長く、将来にわたって快適に使いたい人
macbookair m2 m3 比較の最終結論
ここまで「macbookair m2 m3 比較」として、性能や機能、価格の違いを見てきました。
私の結論としては、
M2 MacBook Air(512GB以上)は、「型落ち」どころか、まだまだ一線級の性能を持つ「最強コスパの優等生」です。デュアルディスプレイが不要で、SSD容量さえ間違えなければ、多くの人にとって最高の選択肢であり続けると思います。
一方でM3 MacBook Airは、M2の数少ない弱点だった「ベースモデルのSSD速度」と「外部モニター1台制限」を完璧に克服し、GPU性能やWi-Fiまで強化した「隙のない未来志向の優等生」だと感じます。
特にデュアルディスプレイ対応は、MacBook Airの可能性を大きく広げました。もし今どちらを買うか迷っていて、数万円の価格差が許容できるのであれば、私はM3を選んでおく方が、将来的な満足度は確実に高いかな、と思います。
※本記事の情報は調査時点のものです。価格や仕様は変更される可能性がありますので、最終的な購入の際はApple公式サイトや各販売店で最新の情報をご確認ください。

