iPhone 2年返却のデメリットと後悔しない全知識

「iPhoneの2年返却プログラム、本当にお得なのかな?」「なんだかんだで損しそうで不安…」

最近のiPhoneは高価なので、ドコモ、au、ソフトバンク、楽天モバイル各社が提供する「2年返却プログラム」は、月々の負担が減って魅力的に見えますよね。私も新しい機種が出るとつい惹かれてしまいます。

でも、このプログラムには「安さ」と引き換えに、見落としがちな落とし穴、つまり「iphone 2年返却のデメリット」が隠されています。例えば、返却時の厳しい査定基準、もし故障や画面割れ、目立つ傷があった場合のペナルティ、返却しないとどうなるのか、といった疑問や、楽天モバイル特有の手数料の問題もあります。

さらに、契約の仕組み自体が複雑で、途中解約やMNP(乗り換え)のタイミング、短期解約によるブラックリストのリスクなど、契約前に知っておかないと後で「しまった!」となりかねないポイントも多いんです。

この記事では、そうしたプログラムのデメリットや注意点を、私の視点でしっかり整理してみました。

  • 2年返却の「金銭的」なデメリット
  • 返却時の「査定基準」の厳しさ
  • 「返却しない」場合の選択肢
  • プログラムが向かない人の特徴
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iphone 2年返却、金銭的デメリット

2年返却

まず、一番気になる「お金」の話ですね。このプログラム、一見すると「実質半額」なんて言われてお得そうですが、条件次第では予想外の出費(ペナルティ)が発生するのが最大のデメリットかなと思います。

故障や画面割れで高額な追加料金

これが一番怖いポイントです。

2年後にiPhoneを返却する時、もし端末がキャリアの定める基準を満たしていないと、最大で22,000円(不課税)もの「故障時利用料」や「追加料金」を請求される可能性があります。

「故障」というと、電源が入らないとか、水没したとか、そういうレベルを想像するかもしれません。でも、実際はもっと身近なトラブルが対象になります。

ペナルティ対象となる主な状態

  • 画面のヒビ割れ(本当に小さなものでも)
  • 背面ガラスの割れ
  • カメラレンズの傷や割れ
  • タッチパネルが正常に動かない
  • 本体の歪みや大きな打痕

特に怖いのが「画面割れ」や「カメラレンズの傷」ですね。ケースを付けていても、運悪く落としてしまえば簡単に発生します。

例えば、免除されるはずだった残債が7万円だとしても、このペナルティ22,000円を支払うことになると、お得感が一気に吹き飛んでしまうわけです。これは大きなリスクだと思います。

傷や破損の厳しすぎる査定基準

「じゃあ、どれくらいの傷ならセーフなの?」と思いますよね。ここが、私たちが思う「普通の中古品」の感覚と、キャリアの基準との「ズレ」がある点です。

キャリアの目的は、回収した端末を「良品」として再販(リファービッシュ)することにあります。だから、査定基準は「良品(=残価免除)」か「機能不良品(=ペナルティ22,000円)」かの二者択一であることがほとんど。

「ちょっと減額されるくらいだろう」という甘い期待は通用しにくいんですね。

「不良品」と判定されやすい傷の例

  • 爪で引っかかるレベルの深い傷
  • 小さい傷でも、複数箇所に広範囲にある
  • シールやスマホリングの跡が残っている

「普通に使っていれば付く程度の小傷」という認識が、キャリア側と一致しない可能性が非常に高い。これが、2年間ずっと「傷つけられない」というプレッシャーを感じ続ける心理的なデメリットにも繋がります。

必須の保険加入で実質割高に

この22,000円のペナルティリスクを回避するため、多くの人がどうするかというと、キャリアが提供する有料の「端末補償サービス」に加入することになります。

例えば、ソフトバンクの「あんしん保証パック」やドコモの「ケータイ補償サービス」などですね。これらに加入していれば、万が一ペナルティ対象になっても、支払額が2,200円程度に減額されることが多いです。

でも、この補償サービス自体が、当然ですが月額数百円から千数百円の固定費です。

つまり、2年返却プログラムを「安全に」利用するための「真の実質負担額」は、「(A)端末の分割金」+「(B)補償サービスの月額料金 × 24ヶ月」となります。

2年間で支払う保険料がトータルで数万円になることもあり、「実質半額」というメリットが、この保険料によって大きく削られてしまう。これは構造的なデメリットと言えますね。

楽天モバイルの返却時手数料

これは楽天モバイル限定の話ですが、見逃せないポイントです。

楽天モバイルの「買い替え超トクプログラム」を利用して端末を返却する際、端末の状態がどれだけキレイ(美品)であっても、一律で事務手数料3,300円(税込)が発生します。

他の3キャリア(ドコモ、au、ソフトバンク)では、査定基準を満たしてさえいれば、返却時にこうした事務手数料はかかりません(2025年11月現在)。

楽天モバイルを選ぶ際は、この「確定的なコスト」も計算に入れておく必要がありますね。

2年返却のタイミングを逃すリスク

プログラムのメリット(残価免除)を最大化できるタイミングは、実はピンポイントです。

多くのプログラムでは「25ヶ月目」に返却するのが最もお得になるように設計されています。例えばソフトバンクの場合、返却が26ヶ月目、27ヶ月目…と遅れるほど、免除される額が減っていく(=実質負担額が増える)仕組みになっています。

「2年経ったらいつ返しても同じ」ではないんですね。

自分自身で「25ヶ月目」というタイミングを正確に覚えておいて、忘れずに手続きを実行する必要があります。もし、この手続きを忘れてしまうと、自動的に残価の分割払いが始まってしまい、金銭的に損をすることになります。この「自己管理の必要性」も、地味ながら面倒なデメリットです。

iphone 2年返却の契約・心理的デメリット

2年返却2

お金の話以外にも、契約の仕組みそのものや、使う上での「手間」「面倒くささ」といったデメリットも結構あります。特に「返却しない」を選んだ場合や、契約まわりのルールは複雑なので注意が必要ですね。

返却しないとどうなる?残価の支払い

まず大前提として、2年後に端末を返却するかどうかは任意です。「返却しない」という選択肢ももちろんあります。

もし返却しなかった場合、どうなるか。

答えはシンプルで、「免除されるはずだった残価の全額を、引き続き支払う」ことになります。

多くのキャリアでは、何もしなければ自動的に残価がさらに24回に再分割され、25ヶ月目以降の料金として請求が続きます。最終的に48回すべてを払い終えれば、そのiPhoneは完全にあなたのものになります。

つまり、結果としては「単に端末を48回払いのフルプライスで購入した」のと同じことですね。特に金利がかかるわけでもないので、4年間使い続けるつもりなら、これは「損」とまでは言えないかもしれません。

注意点:「下取り」の選択肢を失う

ただし、auの規約などでは、このプログラムで購入した機種を、キャリアの通常の「下取りプログラム」に出せない(併用不可)とされています。

これが何を意味するかというと、もし2年後にあなたiPhoneがすごくキレイで、中古市場での価値がキャリアの決めた「残価」より高くなっていたとしても、その差額を受け取ることができないということです。より高く売れるチャンスを失う「機会損失」のデメリットがある点は、知っておくべきかなと思います。

返却しない方が得になるケースとは

では、逆に「返却しない」方が合理的になるケースはないんでしょうか。実は、あります。

それは、「端末が破損していて、ペナルティ(例:22,000円)対象なのが確実な場合」です。

この時、あなたは2つの選択を迫られます。

破損時の2つの選択肢(例)

  1. 返却する:ペナルティ 22,000円 を支払い、残価 73,000円 の支払いは免除される。(差し引き 51,000円 お得?)
  2. 返却しない:ペナルティ 0円。代わりに、残価 73,000円 を全額支払って所有し続ける。

この場合、考えるべきは「その破損したiPhoneの市場価値」です。

もし、その破損した端末でも中古ショップや修理後の売却で「51,000円」以上の価値が付くと判断した場合、選択肢1(ペナルティを払って返却)は明らかな「損」になりますよね。

このシナリオでは、選択肢2(残価を払って所有し、自分で売却・利用する)方が、経済的に合理的である可能性が高くなります。破損した時に、この複雑な損益分岐を自分で計算させられる点も、面倒なデメリットです。

途中解約やMNP乗り換えの制約

「プログラムの途中で、他のキャリアにMNP(乗り換え)したくなったら?」と考える方もいると思います。

ここで大事なのは、「回線契約」と「端末のプログラム(分割払い契約)」は別物だということです。

結論から言うと、回線契約はいつでも自由に解約・MNP転出してOKです。違約金などもありません。ただし、端末の分割払いは、乗り換え後も元のキャリアに対して継続して支払う必要があります。

注意点は、乗り換え(解約)手続きの際に、「プログラム(残価免除の権利)自体」を間違って解約してしまわないことです。これを解約してしまうと、2年後に端末を返却する権利そのものが失われ、残価全額の支払いが必要になる可能性があります。

また、「端末の返却」と「回線の乗り換え」のタイミングがズレると手続きが複雑になりがちなので、元のキャリアのショップなどで手順をよく確認するのが安全ですね。

データ移行や初期化など返却の手間

これは金銭的というより「手間のデメリット」ですが、かなり重要です。

端末を返却するということは、2年ごとに必ず以下の作業が発生します。

  • 新しい端末へのデータ移行
  • 古い端末の完全な初期化

この「初期化」が厄介で、単にリセットするだけではダメなんです。

返却前に必須の作業

  • Apple IDからのサインアウト
  • 「探す」(iPhoneを探す)機能のオフ
  • スクリーンロックの解除
  • 端末の初期化(すべてのコンテンツと設定を消去)

特に「探す」機能がオフになっていないと、その時点で査定不合格となり、ペナルティ(22,000円)の対象となります。データを移してリセットするだけ、と軽く考えていると、思わぬ落とし穴にはまる可能性があります。

短期解約とブラックリストのリスク

この2年返却プログラムは、法的には「残価設定型ローン(分割払い契約)」です。そのため、契約時には必ず信用情報(CICなど)の審査があります。

まず、端末の分割払いを滞納・延滞してしまうと、これは間違いなく信用情報に傷がつき、いわゆる「金融ブラックリスト」状態になります。これは将来のローンやクレジットカード審査に響く、最も重大なリスクです。

では、「回線契約」の方を短期解約(例:数ヶ月でMNP)した場合はどうでしょうか?

「短期解約するとブラックリストに入る」と聞いたことがあるかもしれませんが、これには少し誤解があります。通常の利用(電波が悪かった、サービスが合わなかったなど)が理由の短期解約で、信用情報(CIC)のブラックリストに入ることは基本的にありません。

ただし、問題になるのは、転売目的やキャッシュバック目的など、「サービス利用意思のない」悪質な短期解約を繰り返した場合です。

この場合、信用情報とは別の、「キャリア独自のブラックリスト(社内ブラック)」に登録される可能性が高くなります。こうなると、将来そのキャリアや関連サービス(格安プランなど)の審査に通らなくなる恐れがあります。プログラムを利用する際は、こうした契約の本質も理解しておく必要がありますね。

これらの情報はあくまで一般的な目安であり、実際の契約条件やペナルティの金額、査定基準はキャリアや時期によって異なります。必ず契約前に、各キャリアの公式サイトで最新の規約や注意点を詳細に確認してください。

iphone 2年返却のデメリットが上回る人

ここまで見てきたように、iPhoneの2年返却プログラムは、メリットも大きい反面、多くのデメリットやリスクを抱えています。特に、「2年間、端末を完璧な状態に保ち、適切なタイミングで面倒な手続きを実行する」ことが前提の仕組みです。

最後に、私なりに「このプログラムのデメリットがメリットを上回ってしまう(=向いていない)人」はどんな人かをまとめてみます。

2年返却プログラムが推奨されないタイプ

  1. iPhoneをケースなし(裸)で使いたい人

    査定基準が厳しいため、傷のリスクが常につきまといます。高額ペナルティ(22,000円)の可能性が非常に高くなります。

  2. 気に入った端末を3年、4年と長く使いたい人

    結局4年使うなら残価も全額支払うことになり、「実質半額」のメリットはゼロです。単なる48回払いでしかありません。

  3. 月額の補償サービス(保険)に入りたくない人

    補償に入らない=22,000円のリスクを丸ごと背負うことです。このリスクを許容できないなら、加入は必須となり、実質負担額は上がります。

  4. 手続きや管理が「面倒」と感じる人

    2年ごとのデータ移行、厳格な初期化(特に「探す」オフ)、返却タイミングの自己管理など、手間を怠ると即、金銭的損失に繋がります。

  5. 端末の価値を最大化したい(賢く売りたい)人

    2年後に中古市場で価値が高騰しても、その恩恵は受けられません。より高く売る「機会損失」が発生する可能性があります。

もしご自身がこれらのタイプに当てはまるかも、と感じた場合は、プログラムを利用せずに一括払いや通常の24回払い、またはApple StoreでSIMフリー版を購入するなど、他の選択肢を検討する方が、結果的にストレスなくiPhoneを使えるかもしれませんね。

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