念願の新しいスマホを手に入れて、ウキウキしながら設定をしていると、なんだか本体がカイロのように熱い。そんな経験はありませんか。買ったばかりのスマホがすぐ熱くなる現象に直面すると、もしかして初期不良や故障なのではないかと不安になってしまいますよね。実は、iPhoneやAndroidを問わず、購入直後の端末は特定の理由で熱を持ちやすい傾向にあります。この記事では、その熱さが危険なサインなのか、それとも対策を講じれば問題ないものなのかを、私自身の体験も交えてわかりやすく紹介していきます。

- 購入直後のスマホが熱を持つ技術的な理由
- 故障と判断すべき危険な発熱の見分け方
- 絶対にやってはいけない間違った冷却方法
- 効果的で安全な発熱対策と設定のコツ
スマホがすぐ熱くなる原因は?買ったばかりの事情
「新品なのにどうして?」と思われるかもしれませんが、実は新品だからこそ、スマホ内部ではフルマラソンのような過酷な処理が行われているんです。ここでは、なぜ買ったばかりのタイミングで発熱しやすいのか、その裏側にある仕組みを解説します。
iPhoneの初期設定で熱くなる理由
iPhoneを使い始めた直後、特に熱を感じやすいのが「写真アプリ」の裏側で動いている処理です。iPhoneはプライバシーを重視しているため、写真に写っている人物の顔認識や、「犬」「海」といった被写体の分析を、クラウドではなく端末本体のチップ(SoC)で行っています。
これを「オンデバイス処理」と呼ぶのですが、数千枚の写真データを移行した場合、iPhoneは皆さんが寝ている間や充電中に、これらすべての写真を一枚ずつAIがチェックして整理しているような状態になります。これが「インデックス作成」と呼ばれる作業です。
Androidスマホ特有の発熱事情
Androidの場合もiPhoneと同様の処理が走りますが、機種によって事情が少し異なります。特に「Googleフォト」のバックアップ処理は大きな熱源になりがちです。買ったばかりの状態でWi-Fiに繋ぐと、過去の膨大なデータをクラウドと同期し始めます。
また、Androidはメーカー(Xperia、Galaxy、Pixelなど)ごとに独自の機能やプリインストールアプリが入っており、これらが一斉に「更新データのダウンロード」を開始することも要因の一つです。5Gなどの高速通信と、インストール処理(展開とコンパイル)が重なることで、どうしても熱が発生しやすくなってしまうのです。
充電中に熱を持つのは故障ではない
「充電しているだけなのに熱い」というのも、実は化学反応による自然な現象です。バッテリーの中に電気を蓄える際、リチウムイオンが移動することでどうしても熱(ジュール熱・反応熱)が発生します。
特に最近のスマホは「急速充電」に対応していますよね。これは一度に大量の電気を流し込む技術なので、その分だけ発熱もしやすくなります。さらに、スマホ内部で電圧を変換する際にもロスが生じ、それが熱となって現れます。
データ移行とアプリ展開の負荷を理解
古いスマホから新しいスマホへのデータ移行は、単なるコピー&ペーストではありません。セキュリティを守るために、データを一度暗号化し、新しいスマホ側でそれを解除(復号化)して書き込むという、非常に計算能力を使う作業を行っています。
また、アプリをダウンロードした際も、圧縮されたファイルを解凍し、そのスマホで動くように最適化する処理が走ります。「数万個のファイルを暗号化しながら書き込み、同時に数十個のアプリを展開する」わけですから、PC並みの処理能力を持つ現代のスマホでも、さすがに汗(熱)をかいてしまうというわけです。
危険な異常発熱と安全な熱さの違い
では、どの程度の熱さなら「安全」で、どこからが「故障」なのでしょうか。基本的に、スマホには「サーマルスロットリング」という安全装置があり、熱くなりすぎると自動的に画面を暗くしたり、処理速度を落としたりして自分を守ろうとします。これは正常な防衛反応です。
- 充電もしておらず、アプリも動いていないのに触れないほど熱い
- 全体ではなく、特定の一部分だけが火傷するほど熱い
- スマホの背面が盛り上がっている(バッテリー膨張)
- 焦げ臭いにおいがする
これらの症状がある場合は、初期不良や内部基板のショート、あるいはバッテリーの欠陥の可能性があります。無理に使わず、すぐにメーカーやキャリアに相談しましょう。
スマホがすぐ熱くなる!買ったばかりの対策法

発熱の理由がわかったところで、次は私たちができる具体的な対策を見ていきましょう。良かれと思ってやったことが、実はスマホの寿命を縮めていることもあるので注意が必要です。
絶対に禁止!冷蔵庫や保冷剤のリスク
スマホが熱いと、つい冷蔵庫に入れたり、保冷剤を直接当てたりしたくなりますが、これは絶対にNGです。急激に冷やすと、スマホの内部で「結露」が発生してしまいます。
冬場に窓ガラスに水滴がつくのと同じ現象が、スマホの基板の上で起こると思ってください。この水滴が回路をショートさせ、腐食(サビ)の原因になります。防水スマホであっても、内部の空気中の水分までは除去できないため、「冷蔵庫=水没と同じリスク」と考えてください。これは取り返しのつかない故障に繋がります。
ケースを外して扇風機で冷やす効果
一番安全で効果的なのは、「風」を利用することです。まずは、スマホに着けているケースを外しましょう。特に手帳型や分厚いシリコンケースは、熱を閉じ込める断熱材になってしまっていることが多いです。
その上で、扇風機やサーキュレーターの風を当ててあげてください。これを「空冷」と言いますが、結露のリスクなく、穏やかに熱を逃がすことができます。私の経験上、「ケース外し+扇風機」が最強の組み合わせです。
バックグラウンド更新の設定を見直す
初期設定が終わった後も熱が続く場合は、不要なアプリが裏で動き続けている可能性があります。以下の設定を見直してみましょう。
| OS | 設定のポイント |
|---|---|
| iPhone | 「設定」>「一般」>「Appのバックグラウンド更新」を開き、不要なアプリをオフにする。 |
| Android | 「設定」>「アプリ」から、使用頻度の低いアプリのバックグラウンドデータの使用を制限する。 |
また、位置情報(GPS)も「常に許可」ではなく「アプリ使用中のみ許可」に変更することで、無駄な通信と発熱を抑えることができます。
初期不良を疑うべきバッテリーの症状
対策をしても改善せず、以下のような症状が続く場合は、残念ながら「ハズレ個体(初期不良)」の可能性があります。
- 半日も経たずにバッテリーが切れる
- 頻繁に「高温注意」の警告が出て強制終了する
- 画面が浮いてきている(バッテリー膨張)
特に買ったばかりでバッテリーの減りが異常に早い場合は、設定の問題ではなくハードウェアの不具合かもしれません。iPhoneなら「設定」>「バッテリー」でバッテリーの状態を確認し、Androidなら診断機能を使ってみることをお勧めします。
スマホがすぐ熱くなる現象と買ったばかりの結論
結論として、買ったばかりのスマホがすぐ熱くなるのは、多くの場合「正常なセットアップ処理に伴う一時的な発熱」です。人間で言えば、新しい環境に慣れるために一生懸命準備運動をしているようなものです。
- 最初の3日〜1週間程度は、データ整理のために熱くなりやすい。
- 「ケースを外して風を当てる」のが正解。「冷蔵庫」は絶対ダメ。
- 1週間以上経っても異常に熱い場合は、初期不良を疑ってサポートへ。
神経質になりすぎず、まずは数日間「慣らし運転」のつもりで見守ってあげてください。適切な環境で使えば、次第に熱さは落ち着いてくるはずですよ。
※本記事の情報は一般的な技術仕様に基づいています。発熱に加え、異臭や煙などの物理的な危険を感じた場合は、直ちに使用を中止し、メーカーや専門家にご相談ください。

