スプレッドシート改行の仕方!PC・スマホ・関数別まとめ

「スプレッドシート 改行の仕方」で検索されたんですね。こんにちは、「webヘルプサポート」の私です。

スプレッドシートでセル内改行をしようとして、Enterキーを押しただけだと下のセルに移動しちゃって「あれ?」ってなりませんか?

PCでのショートカット操作はもちろん、Macだとキーが違ったり、スマホだとどうやるの?って迷うことも多いですよね。

それに、関数を使って自動で改行させたり、逆に邪魔な改行を削除したい場面も出てきます。

ショートカットが効かなくて改行できない時の原因や、「折り返し」機能との違いがわからなくて困る、なんてこともあるかもしれません。

この記事では、そういったスプレッドシートの改行に関する様々な方法を、PCからスマホ、応用テクニックまで、私の経験を交えながら整理してみました。

  • PC(Windows/Mac)での基本的な改行ショートカット
  • スマホやタブレットで改行する方法
  • CHAR(10)関数を使った自動改行テクニック
  • 改行できない原因と不要な改行の削除方法
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スプレッドシート改行の仕方をPCでマスター

まずは基本のPC操作ですね。WindowsとMac、それぞれショートカットキーが用意されていますが、その前に大事な「前提条件」があるんです。Excelとの違いも一緒に見ていきましょう。

PCでの改行は「編集モード」が必須

ショートカットキーを押しても改行されず、下のセルに移動してしまう…。この原因のほとんどは、セルが「編集モード」になっていないことです。

スプレッドシートのセルには、ただ選択されているだけの状態(アクティブモード)と、セル内にカーソルが表示されて文字入力ができる状態(編集モード)の2種類があります。

改行のショートカットキーは、必ず「編集モード」で使う必要があります。

セルを「編集モード」にする方法

  • 改行したいセルをダブルクリックする
  • セルを選択して F2キー を押す(Macの場合は Fn + F2 の場合も)
  • セルを選択して、上部の数式バーをクリックする

どれかの方法でセル内にカーソルが点滅している状態にしてから、改行のショートカットキーを押すのがルールですね。

Windowsの改行ショートカット

WindowsのPCをお使いの場合、ショートカットキーは2種類あります。どちらを使っても結果は同じです。

セルを編集モードにした状態で、改行したい位置にカーソルを合わせ…

  • Ctrl + Enter
  • Alt + Enter

のどちらかを押します。これでセル内でビシッと改行されます。個人的には、Excelでの改行(Alt + Enter)に慣れている人も多いと思うので、スプレッドシートでも両方使えるのは親切だなと感じます。

Macの改行ショートカット

続いてMacの場合ですね。Mac環境では、以下のショートカットキーが使えます。

  • ⌘ (Command) + Enter

これがGoogleの公式ドキュメントでも案内されている、Macでの標準的な改行ショートカットです。

ただ、お使いのキーボード配列(JISかUSか)やOSのバージョンによっては、以下のキーでも動作することがあるみたいです。

  • Ctrl + Enter
  • Option + Enter (Alt + Enter)

まずは ⌘ + Enter を試してみて、もしうまく行かなかったら他のキーも試してみるのが良いかもですね。

Excelの改行との違い

スプレッドシートとExcelを両方使う人がよく混乱するのが、このショートカットキーの違いです。

アプリケーション別 ショートカットキー比較

アプリケーション Windows Mac
Googleスプレッドシート Ctrl + Enter または Alt + Enter ⌘ + Enter (または Ctrl / Option)
Microsoft Excel Alt + Enter Command + Option + Return

特にMacユーザーは、Excelとスプレッドシートでキーの組み合わせが全然違うので、意識的に使い分ける必要がありそうです。Windowsの場合は、Excelと同じ Alt + Enter がスプレッドシートでも使えるので、あまり迷わないかもしれませんね。

ショートカットで改行できない時の対処法

「正しいキーを押してるはずなのに、改行できない!」という時のチェックポイントをまとめます。

改行できない時のチェックリスト

  1. セルは「編集モード」になっていますか?

    これが一番多い原因です。ダブルクリックなどで、セル内にカーソルが点滅しているか確認してください。

  2. キーの組み合わせは正しいですか?

    特にExcelと併用していると、無意識にExcelのショートカット(Macの Command + Option + Return など)を押していることがあります。

  3. ブラウザの拡張機能が競合していませんか?

    一部のChrome拡張機能などが、スプレッドシートのショートカットキーを上書きしてしまうことがあります。一度、ブラウザの「シークレットウィンドウ」でスプレッドシートを開いてみて、そこで改行できるか試してみるのがおすすめです。

  4. IME(日本語入力システム)の設定は大丈夫?

    めったにないですが、Google日本語入力やATOKなどの設定で、同じキーが別の機能に割り当てられている可能性もゼロではありません。

大抵の場合は、1番目の「編集モードになっていなかった」で解決することが多いかなと思います。

スプレッドシート改行の仕方をスマホ・関数で応用

改行1

手動の改行だけでなく、スマホでの操作や、関数を使って自動で改行をコントロールする方法も見ていきましょう。データ整形にすごく便利ですし、改行がうまく表示されない時の「あの設定」についても触れていきますね。

スマホやタブレットでの改行

スマートフォンやタブレットの公式アプリ版スプレッドシートは、PCとは操作感がちょっと違います。

まず、ソフトウェアキーボードの「改行(Enter)」キーを押すと、セル内改行ではなく「下のセルへの移動」になってしまう場合がほとんどです。

スマホアプリで確実に改行するには、以下の方法がおすすめです。

スマホアプリでの改行手順

  1. セルをダブルタップして編集モードにします。
  2. 改行したい位置にカーソルを合わせます。
  3. テキスト部分を長押しします。
  4. 表示されるコンテキストメニューから「改行を挿入」といった項目をタップします。

このUIメニューからの操作が、iOSでもAndroidでも一番確実ですね。

もしiPadなどで外付けの物理キーボードを使っている場合は、Shift + EnterCtrl + Enter が効くこともありますが、環境による差が大きいようです。

関数CHAR(10)を使った改行

「スマホの操作が面倒!」「どんな環境でも確実に改行したい!」という場合に最強なのが、CHAR(10)関数を使う方法です。

これは、文字コード「10番」を呼び出す関数なんですが、この「10番」がスプレッドシートにおける「改行コード(LF)」を意味します。

使い方は簡単で、文字列と文字列の間に & (アンパサンド)CHAR(10) を挟むだけです。

例えば、セルに数式として以下のように入力します。

="1行目" & CHAR(10) & "2行目"

こうすると、セル内には「1行目」と「2行目」が改行されて表示されます。これは手動の改行ではなく、数式の結果として改行が挿入されている状態です。デバイスやアプリのバージョンに関係なく動作するので、非常に信頼性が高い方法ですね。

関数で複数のセルを改行し結合

CHAR(10)の応用として、複数のセルの内容を改行しながら1つのセルにまとめるテクニックも便利です。

例えば、A1セルに「山田」、A2セルに「太郎」、A3セルに「(空白)」、A4セルに「東京都」と入っているデータをまとめたい場合、いくつかの関数が使えます。

1. & (アンパサンド) で地道に結合
=A1 & CHAR(10) & A2 & CHAR(10) & A4

シンプルですが、対象セルが多いと数式が長くなって大変です。

2. JOIN関数
=JOIN(CHAR(10), A1:A4)

JOIN関数は、第1引数に指定した区切り文字(今回はCHAR(10))で、第2引数の範囲をすべて結合してくれます。ただし、A3セルのような空白セルも区切り文字の対象になるため、結果に不要な空白行ができてしまうのが難点です。

3. TEXTJOIN関数(一番おすすめ)
=TEXTJOIN(CHAR(10), TRUE, A1:A4)

これが一番高機能で実用的です。JOIN関数と似ていますが、第2引数に TRUE を指定すると、「空白セルを無視する」という設定になります。これにより、A3セルのような空白セルがあっても、不要な改行が入らず、データがあるセルだけをきれいに改行で結合してくれます。

住所録の整形やレポート作成など、バラバラのデータをきれいにまとめたい時に本当に役立ちます。

改行が表示されない「折り返し」設定

「ショートカットで改行したのに!」「CHAR(10)を使ったのに!なぜか一行で表示される!」

このトラブルの原因は、ほぼ100%「テキストの折り返し」設定です。

スプレッドシートのツールバーには、テキストの表示方法を決める3つの設定があります。

テキストの折り返し設定 3種類

  • 折り返す: セルの幅に合わせてテキストが自動で改行されます。手動や関数で入れた改行コードも、この設定でのみ正しく表示されます。
  • はみ出す: セルの幅を超えたテキストは、隣のセルにはみ出して表示されます。改行コードは無視されます。
  • 切り詰める: セルの幅に収まらないテキストは、途中で切れて非表示になります。改行コードは無視されます。

最重要ポイント

CHAR(10)Ctrl+Enter などで挿入した改行を、画面上で見た目にも反映させるには、対象セルの書式設定が必ず「折り返す」になっている必要があります。

改行したはずが一行で表示されてしまう場合は、まず真っ先にこの設定を確認してみてください。

改行を一括で削除(検索と置換)

Webサイトからコピペしたデータなどには、不要な改行がたくさん含まれていることがあります。これを一つ一つ手作業で消すのは大変ですよね。

そういう時は、「検索と置換」機能を使うのが圧倒的に早いです。

メニューの「編集」→「検索と置換」を開くか、ショートカットキー Ctrl + H (Macなら ⌘ + Shift + H) を押します。

この時、ただ「検索」欄に改行を入力しようとしてもできません。ここで「正規表現」という特別な記法を使います。

正規表現で改行を削除する方法

「検索と置換」機能を使って、シート全体の改行を一括で削除(またはスペースなどに置換)する具体的な手順です。

正規表現による改行の一括削除手順

  1. 「編集」→「検索と置換」を開きます。
  2. 「検索」の入力欄に、改行を表す正規表現である \n を入力します。(バックスラッシュとnです)
  3. 「置換後の文字列」の欄は、何も入力せず空っぽにします。(もし改行をスペースに置き換えたい場合は、ここに半角スペースを入力します)
  4. ダイアログの下にある「正規表現を使用した検索」のチェックボックスを必ずオンにします。
  5. 「範囲」を(「このシート」など)指定し、「すべて置換」をクリックします。

これを忘れると、\n という単なる2文字の文字列を探しにいってしまうので、改行はヒットしません。この「正規表現」にチェックを入れるだけで、見えない改行コードを検索対象にできるわけですね。

Webから取得したリストを整形する時など、私の作業でもこれは本当によく使います。

スプレッドシート改行の仕方の総まとめ

スプレッドシートの改行は、一つの操作ではなく、目的や状況に応じて最適な手法を選ぶ必要がある、ということですね。

最後に、目的別の「スプレッドシート 改行の仕方」を整理しておきます。

あなたの目的 推奨される方法 プラットフォーム ポイント
PCで素早く手入力したい ショートカットキー (Ctrl+Enter 等) PC 必ずセルを「編集モード」にしてから操作する。
スマホ・タブレットで確実に入力したい CHAR(10)関数 または UIメニュー Mobile キーボードの改行キーは使わず、関数が最も確実。
複数のセルの内容をまとめて改行したい TEXTJOIN関数 + CHAR(10) PC / Mobile 空白セルを無視できるTEXTJOINが最強。
関数や手動の改行を「表示」させたい 「テキストの折り返し」機能 PC / Mobile この設定が「折り返す」になっていないと表示されない。
シート全体の不要な改行を一括で「削除」したい 検索と置換 + 正規表現 PC 検索欄に \n と入れ、「正規表現」にチェック。

これらの方法を使い分ければ、スプレッドシートでのデータ入力や整形がグッと楽になるかなと思います。

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