「スプレッドシート リンク 貼り付け」で検索したものの、やりたい操作がExcelなのか、それともGoogleスプレッドシートなのかで、まず迷ってしまいますよね。さらに、単純なWebサイトへのリンクだけでなく、画像や図形に設定したい、別のシートや特定セルへジャンプさせたい、という場合もあると思います。また、共有リンクなのに編集できないトラブルや、そもそもリンクが開かない、関数を使って自動化したい、といった悩みも多いかもしれません。私自身、最初はそれぞれの操作の違いがわからず、混乱した経験があります。この記事では、そういった「リンク貼り付け」に関する様々な目的を整理し、基本的な操作から応用まで、一つずつ分かりやすく解説していきますね。
- 基本的なWebリンクの貼り付け方
- シート間や特定セルへ移動する内部リンクの設定
- 画像や図形をボタン化する方法
- 共有やデータ連携に関するリンクの応用
スプレッドシートのリンク貼り付け基本操作

まずは、スプレッドシートで一番よく使う「リンクの貼り付け」に関する基本的な操作から見ていきましょう。URLをそのまま貼る、テキストに埋め込む、画像に設定するなど、知っておくと便利な基本テクニックです。
URLをテキストのみ貼り付ける方法
WebサイトのURLをコピーしてセルに貼り付けると、自動で青い下線付きのハイパーリンクになってしまうこと、ありますよね。URLのリストを作りたい時など、「リンクになってほしくない!」というケースも意外と多いかなと思います。
そんな時は、「値のみ貼り付け」を使うのが定番の解決策ですね。
Googleスプレッドシートの場合、貼り付けたいセルで Ctrl + Shift + V (Macなら Cmd + Shift + V) を押します。これで、リンク情報が削除された「ただの文字列」としてURLを貼り付けできます。
Excelの場合は、セルを右クリックして「貼り付けのオプション」から「テキストのみ保持」のアイコンを選ぶと、同じようにテキストデータだけを貼り付けられますよ。
画像や図形にリンクを設定する
シート上に配置した画像や、自分で作った図形を「ボタン」のように使いたい時、ありますよね。例えば「詳細はこちら」と書いた図形をクリックしたら、別のWebサイトやシートに飛ぶ、といったナビゲーション機能です。
これも、GoogleスプレッドシートとExcelで少し操作が異なります。
Googleスプレッドシートの場合
まず、「挿入」メニューから「図形描画」を選んで、ボタンにしたい図形を作成・保存します。シートに配置されたら、その図形の右上にある「︙」(縦の3点リーダー)をクリックします。そこに「リンクを割り当て」という項目があるので、URLやリンク先のシートを指定すればOKです。
補足:「挿入」メニューから「セルの上の画像」として配置した画像も、同じように「︙」メニューからリンクを割り当てることができますよ。
Excelの場合
Excelはもっと直感的かもしれません。シートに挿入した画像や図形をそのまま右クリックします。メニューの中に「リンク」または「ハイパーリンク」という項目があるので、それを選択するだけです。あとは、おなじみのリンク挿入画面が開きます。
別のシートや特定セルへのリンク
ファイルが複雑になってくると、ファイル内の別の場所へジャンプする「内部リンク」がとても重要になります。例えば、1枚目のシートを「目次」にして、各月のシートへ飛べるようにするイメージですね。
これは、どちらのソフトでも Ctrl + K (Macなら Cmd + K) のショートカットキーから設定するのが早いです。
- Googleスプレッドシート: Ctrl + K を押した後、ダイアログの下にある「このスプレッドシート内のシートと名前付き範囲」からジャンプ先のシートを選びます。
- Excel: Ctrl + K を押した後、ダイアログの左側にある「このドキュメント内」を選び、シート名の一覧から選びます。
Googleスプレッドシートの裏ワザ:特定セルへのリンク
Googleスプレッドシートなら、「Sheet5のG500セル」のように、特定のセルへ直接ジャンプするリンクも簡単に作れます。
ジャンプ先のセル(例: G500)を右クリックし、「その他のセルの操作を表示」から「このセルへのリンクを取得」を選ぶだけ。これだけで、そのセル専用のURLがコピーされます。
あとは、リンク元のテキストに Ctrl + K でそのURLを貼り付ければ、クリック一発でG500セルまで飛べるアンカーリンクが完成します。これは本当に便利ですね。
HYPERLINK関数の使い方
「Ctrl + K」でのリンク設定は、手動で一つずつ設定する「静的な」リンクです。でも、参照先がコロコロ変わる場合や、リストの値に応じてリンク先を自動で変えたい時もありますよね。
そんな時に活躍するのが HYPERLINK関数 です。
基本的な構文はこうですね。
=HYPERLINK(リンク先URL, 表示テキスト)
例えば、=HYPERLINK("http://www.google.com", "Googleで検索") と入力すると、セルには「Googleで検索」と表示され、クリックするとGoogleが開きます。
この関数のすごいところは、「リンク先URL」や「表示テキスト」を、他のセルの値や別の関数の結果から動的に作れる点です。
応用例:
A1セルにメールアドレスが入力されている場合、=HYPERLINK("mailto:" & A1, "担当者にメール") とすれば、クリックするとメーラーが起動するリンクを自動生成できます。
VLOOKUP関数などと組み合わせて、ドロップダウンリストで選んだ顧客名に応じて、別シートの顧客情報セルへのジャンプリンクを自動で切り替える、なんていう高度なナビゲーションも作れますよ。
Excelでのリンク貼り付け操作
ここまでGoogleスプレッドシート中心の話もありましたが、Excelでのリンク貼り付け操作も基本は似ています。
一番よく使うリンク挿入のショートカットキー Ctrl + K は、ExcelでもGoogleスプレッドシートでも共通です。これはWordやPowerPointなど、他の多くのソフトでも共通なので、覚えておいて損はないですね。
主な違いをまとめると、こんな感じでしょうか。
- 内部リンク: Ctrl + K の後、「このドキュメント内」から選びます。
- 図形へのリンク: 図形を右クリックして「リンク」を選びます。
- URLからの画像表示: GoogleのIMAGE関数のような標準機能はExcelにはありません(VBAなどを使えば可能ですが、ちょっと専門的ですね)。
基本的な操作感は似ているので、どちらかの操作に慣れていれば、もう片方もすぐに使いこなせるかなと思います。
スプレッドシート リンク 貼り付けの応用

基本操作を覚えたら、次はもう一歩進んだ応用テクニックです。共同編集でのトラブル対処法や、リンクが機能しない時の確認点、そしてファイル間でデータを自動連携させる高度な「リンク」まで解説しますね。
共有リンクで編集できない時の対処法
これは、特にGoogleスプレッドシートでよくあるトラブルかもしれません。「リンクを送ったのに、相手から『編集できない』って言われた!」というケースです。
この原因は、ほぼ100%、共有設定時の「権限」にあります。
リンクを取得する際、相手の権限を「閲覧者」または「閲覧者(コメント可)」に設定してしまうと、そのリンクを知っている人はファイルを見たりコメントしたりはできますが、セルを直接編集することはできません。
解決策はシンプルです
ファイルのオーナー(または既存の「編集者」)が、もう一度「共有」ボタンを押し、相手の権限を「編集者」に変更してあげる必要があります。
「リンクを知っている全員」の権限を「編集者」にするか、特定のユーザーのメールアドレスを追加して権限を「編集者」に設定し直してください。
リンクが開かない・機能しない原因
設定したはずのリンクがクリックしても開かない、エラーになる…というのも、地味にストレスが溜まるトラブルです。こういう時、原因は大きく分けて2つかなと思います。
- リンク元(スプレッドシート側)の設定ミス
- リンク先(ジャンプ先)の実体が存在しない
「リンク元の設定ミス」は、例えばURLのスペルミス(httpがhtttpになってるとか)、http:// と https:// の違い、またはPC内のローカルファイルへのリンク(C:\Users\…みたいな)が間違っているケースです。
「リンク先の実体が存在しない」は、もっと単純で、リンク先のWebページが削除されたり、リンク先のファイルが移動・名称変更・削除されたりしているケースです。内部リンクの場合、リンク先のシート名を後から変更した場合にもリンクが切れるので注意が必要ですね。
トラブルシューティング
リンクが開かない時は、まずそのセルで Ctrl + K を押して、設定されているリンク先URLやパスが現在も有効かを確認してみてください。Webリンクならブラウザのアドレスバーにコピペして開けるか試すのが手っ取り早いですね。
リンクを一括で解除するには
大量のリンクが設定されたシートを、ただのテキストリストに戻したい時もあります。一つずつ右クリックして「リンクを削除」は大変すぎますよね。
Excelの場合
Excelは、この操作がとても得意です。リンクを解除したいセル範囲をすべて選択します(シート全体なら Ctrl + A)。そのまま選択範囲内のどこかで右クリックし、「ハイパーリンクの削除」を選択するだけ。これで、範囲内のすべてのリンクを一括で解除できます。これは本当に便利ですね。
Googleスプレッドシートの場合
残念ながら、GoogleスプレッドシートにはExcelのような一括解除の専用機能が標準ではありません…。
でも、代替策はあります。先ほど「URLをテキストのみ貼り付ける方法」で使った「値のみ貼り付け」を応用します。
- リンクを解除したい範囲をすべて選択し、Ctrl + C でコピーします。
- そのままの場所で、Ctrl + Shift + V(値のみ貼り付け)を実行します。
これで、書式やリンク情報がすべて破棄され、値(テキスト)だけが上書きされるので、結果的にリンクを一括解除したのと同じ状態になります。
IMPORTRANGEでデータを自動連携
最後に、これは「リンク」という言葉の最上級の解釈かもしれませんが、ファイル間でデータを連携させる「IMPORTRANGE」関数を紹介します。これはGoogleスプレッドシート専用の強力な関数です。
例えば、「ファイルA(マスターデータ)」の特定の範囲(例: A1:D10)を、「ファイルB(レポート用)」にそっくりそのまま自動で読み込みたい、という時に使います。
ファイルBのセルに、このように入力します。
=IMPORTRANGE("ファイルAのURL", "シート1!A1:D10")
初回のみ「許可」が必要!
この関数を初めて入力すると、#REF! エラーが表示されて驚くかもしれません。セルにカーソルを合わせると「アクセスを許可」という青いボタンが表示されるはずです。
これを一度クリックして、ファイルAがファイルBにデータを読み取られることを「許可」する必要があります。これはセキュリティのための大事なステップですね。
一度許可してしまえば、あとはファイルA(マスターデータ)が更新されると、ファイルB(レポート用)のデータも自動的に更新されるようになります。これは、データを一元管理する上で非常に強力な「リンク」機能かなと思います。
スプレッドシートのリンク貼り付け総まとめ
あらためて振り返ると、「スプレッドシート リンク 貼り付け」という一つのキーワードには、本当に多様な目的が隠れていることがわかりますね。
- 単純なWebサイトへのリンク(外部リンク)
- 別のシートやセルへの移動(内部リンク)
- 画像や図形を使ったリンク(ボタン化)
- 他人と共同編集するためのリンク(共有)
- ファイル間でデータを連動させるリンク(データ連携)
まずは自分が「今やりたいリンク貼り付けは、この中のどれに当たるのか?」を明確にすることが、問題解決の一番の近道かなと思います。この記事が、あなたのやりたい操作を見つける手助けになれば幸いです。
