Outlookを使おうとしたら見慣れない画面になっていて困惑した経験はないでしょうか。特にWindows11のパソコンを新しく購入したり更新を行ったりしたタイミングで、使い慣れたOutlookクラシックが消えてしまいインストール方法を探している方が増えています。仕事で使うマクロやアドインが動かなくなると業務に支障が出ますし、強制的に新しいOutlookへ切り替わる挙動にストレスを感じるのも無理はありません。この記事では、従来の使いやすい環境を取り戻すための具体的な手順や、2029年までのサポート期間を見据えた運用方法について私の経験を交えて詳しく解説します。

- 公式サイトからインストーラーを確実に入手する裏技的なダウンロード手順
- 勝手に新しいOutlookへ切り替わってしまう現象を防ぐための設定変更
- レジストリ操作やOffice展開ツールを活用したプロ向けの管理テクニック
- 2029年のサポート終了まで従来の環境を使い続けるための長期的な戦略
Outlookクラシックをインストールする正規の手順
ここからは、多くのユーザーが躓きやすいインストーラーの入手場所から、勝手に新しいバージョンに切り替わってしまう問題への対処法まで、順を追って解説していきます。公式サイトでのちょっとしたコツや、意図しない更新から環境を守るための具体的なテクニックを見ていきましょう。
Windows11等でダウンロードできない解決策
最近、新しいパソコン(特にWindows 11搭載機)を購入した方から、「Outlookクラシックが見当たらない」「ストアで検索しても新しいOutlookしか出てこない」という相談をよく受けます。実はこれ、マイクロソフトが進めている「One Outlook」構想の影響で、意図的にクラシック版への導線が分かりにくくなっているためなんです。
通常、Office製品の一部としてインストールされているはずのoutlook.exe(クラシック版)ですが、プリインストール版では最初から新しいOutlook(olk.exe)が優先されているケースがあります。まずは慌てずに、自分のパソコンの中に本当にクラシック版がないか確認してみましょう。
アイコンで見分けるポイント
- Classic Outlook: アイコンに「NEW」や「PRE」という文字が入っていません。
- New Outlook: アイコンに「NEW」という帯が付いています。
もし本当にインストールされていない場合、Microsoft Store経由ではなく、Microsoftアカウントの管理ページや、後述するサポートページからの直接ダウンロードを試みる必要があります。ストアアプリ版は機能制限が多い「New Outlook」であることがほとんどなので注意が必要です。
New Outlookから戻すための切替スイッチ
「気づいたら画面が変わっていた」という場合、多くのケースでは新しいOutlookが既存のクラシック版を隠して起動しているだけです。この場合、再インストールしなくても簡単な操作で元の環境に戻せる可能性があります。
画面の右上を見てみてください。「新しい Outlook を試す」というトグルスイッチが表示されていませんか?
もしこのスイッチが「オン」になっているなら、これをクリックして「オフ」にするだけで、従来のOutlookクラシックが再起動します。移行時のアンケートが表示されることがありますが、適当な理由を選んでスキップして構いません。
注意点
一度このトグルをオンにしてしまうと、メールの設定データなどが新しいOutlook用に移行され、次回以降も勝手に新しい方が起動するようになることがあります。これを防ぐための設定は後ほど詳しく解説します。
言語選択でインストーラーを入手する方法
これが今回、私が最もお伝えしたい「インストーラーが入手できない問題」を解決する裏技です。Microsoftの公式サポートページに行っても、通常はダウンロードボタンがグレーアウトしていたり、Microsoft 365の購入ページに飛ばされたりすることがあります。
しかし、サポートページ内の挙動にはある「クセ」が存在します。以下の手順を試してみてください。
- Microsoftの「Windows PC にクラシック Outlook をインストールまたは再インストールする」というサポートページにアクセスします。
- ページをスクロールして、「必要な言語」というプルダウンメニューを探します。
- ここで、たとえ最初から「日本語」になっていても、一度別の言語を選んでから、再度「日本語」を選択し直してください。
驚くことに、この再選択のアクションをトリガーとして、ページの構造が更新され、隠されていた「ダウンロード」ボタンや直リンクが有効化されることがあるのです。ここからダウンロードできるセットアップファイル(OfficeSetup.exe)を使えば、サブスクリプションの確認プロセスを一部ショートカットして、クラシック版を含むOfficeアプリをストリーミングインストールできるケースがあります。
勝手に変わる現象を防ぐ旧バージョン復元
「朝起きたら勝手に更新されていて、使い勝手が変わってしまった」という悲鳴にも似た声をよく聞きます。Windows UpdateやOfficeの自動更新によって、強制的にNew Outlookへの移行プログラムが適用されてしまった場合、ただ設定を戻すだけではイタチごっこになりがちです。
根本的な解決策の一つとして、Office展開ツール(ODT)を使用したバージョンのロールバック(巻き戻し)があります。これは少し上級者向けですが、システム全体を復元するよりも安全で確実です。
ロールバックの基本的な流れ
コマンドプロンプトを使用して、問題が起きる前の具体的なビルド番号(例: Version 2308など)を指定してインストールを実行します。これにより、Outlookアプリだけを過去の状態に戻すことが可能です。
Office展開ツールを使った高度な導入
企業のIT担当者や、自分のPC環境を完全にコントロールしたい方には、Office展開ツール(ODT)の使用を強くおすすめします。通常のインストーラーでは「すべてインストール」か「キャンセル」かの二択になりがちですが、ODTを使えば「AccessとPublisherはいらないけど、Outlookクラシックは絶対に入れたい」といった細かい注文が可能です。
具体的には、configuration.xmlという設定ファイルを自分で記述します。以下のような設定を記述することで、New Outlookへの誘導を最小限に抑えた安定版(MonthlyEnterpriseチャネルなど)を導入できます。
| パラメータ | 設定例 | 意味 |
|---|---|---|
| Channel | MonthlyEnterprise | 機能更新の頻度を抑え、安定性を確保します。 |
| ExcludeApp | Groove, Bing | 不要なアプリを除外します。ここでOutlookを除外しないよう注意! |
| Product ID | O365ProPlusRetail | ここに含まれるOutlookは基本的にクラシック版です。 |
Outlookクラシックのインストールと管理の鉄則

インストールが無事に完了しても、安心はできません。マイクロソフトは今後もあの手この手でNew Outlookへの移行を促してきます。ここでは、勝手な更新やポップアップに煩わされず、平穏なクラシック環境を維持するための「防衛策」をご紹介します。
レジストリで新しいOutlookを完全削除
「新しい Outlook を試す」というトグルスイッチ、正直邪魔だと感じている方も多いのではないでしょうか。誤ってクリックしてしまう事故を防ぐには、レジストリを操作して物理的にこのスイッチを消してしまうのが一番です。
以下のレジストリキーを設定することで、トグル自体を非表示にできます。
トグルを消すレジストリ設定
パス: HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Office\16.0\Outlook\Options\General
値の名前: HideNewOutlookToggle
データ: 1 (REG_DWORD)
また、すでにNew Outlookがインストールされてしまっている場合は、PowerShellを使ってアプリパッケージごと削除することも検討してください。Remove-AppxPackageコマンドを使うことで、Windows上からNew Outlook(Outlook for Windows)をきれいに消し去ることができます。
トグル非表示でクラシック環境を維持
企業で多くのパソコンを管理している場合、一台ずつレジストリをいじるのは現実的ではありません。その場合は、グループポリシー(GPO)やIntuneを活用しましょう。
管理用テンプレートには、「Hide the “Try the new Outlook” toggle in Outlook」というそのものズバリな設定項目が用意されています。これを「有効」にするだけで、組織内の全パソコンからあのトグルスイッチを一斉に消去できます。
私の経験上、これを設定しておくだけでヘルプデスクへの「画面が変わった!」という問い合わせが激減します。ユーザーにとっても、使い慣れた画面が維持されることは安心感に繋がります。
検索インデックスの不具合を直す手順
Outlookクラシックに戻した後によくあるトラブルが、「メールの検索ができない」「検索結果が0件になる」という現象です。これは、New Outlookとクラシック版を行き来したことで、Windowsの検索インデックス(データベース)が混乱しているためです。
この場合、以下の手順でインデックスの再構築を行うと直ることが多いです。
インデックス再構築の手順
- コントロールパネルを開き、「インデックスのオプション」をクリックします。
- 「詳細設定」ボタンを押します。
- トラブルシューティングの項目にある「再構築」ボタンをクリックします。
再構築には時間がかかりますが、寝る前などに実行しておけば、翌朝にはサクサク検索できるようになっているはずです。
期限は2029年?サポート終了への対策
「結局、いつまでクラシック版を使えるの?」というのは、私たちにとって死活問題ですよね。マイクロソフトの現在のロードマップによると、サブスクリプション版のOutlookクラシックは2029年までは少なくともサポートが続く見込みです。
しかし、これは「使えなくなる」という意味ではありません。セキュリティ更新などのサポート期間の話です。もし、どうしても2029年以降もクラシックなUIやCOMアドインを使い続けたい場合は、Office LTSC 2024のような永続ライセンス版への切り替えを検討するのも一つの手です。
LTSC版のメリット
LTSC(Long Term Servicing Channel)版は、機能が固定されており、勝手にUIが変わったり新機能が追加されたりしません。業務フローを変えたくない企業や個人にとっては、まさに「シェルター」のような存在と言えるでしょう。
結論:Outlookクラシックをインストールして守る

検索してこの記事にたどり着いた皆さんは、きっと今のNew Outlookに対して何らかの使いにくさや不足を感じているのだと思います。メールソフトは毎日の仕事道具ですから、自分に合ったものを使うのが一番です。
今回ご紹介したように、言語設定の裏技を使ったインストールやレジストリによる防衛策を講じれば、まだまだOutlookクラシックを現役で使い続けることは可能です。マイクロソフトの「新しい方へ」という流れは強いですが、私たちユーザーには「選ぶ権利」があります。正しい知識で武装して、快適なメール環境を守り抜きましょう。もし設定に不安がある場合は、詳しい人に相談するか、まずはリスクの少ない設定から試してみてくださいね。

