仕事でメールを使っていると「セキュリティのためにテキスト形式で送ってほしい」と言われたり、逆に添付ファイルが消えてしまう「Winmail.dat」トラブルに遭遇したりすることはありませんか。Outlookは非常に多機能ですが、メッセージ形式の設定がバージョンごとに異なっていて、少し複雑に感じてしまうことも多いですよね。

特に最近は、新しいOutlookやMac版、スマホアプリなど環境が多様化しており、自分の画面では問題なくても、相手の環境では表示崩れや改行が勝手に消えるといった現象が起きることもあります。html形式のデメリットを理解し、適切な設定を行うことは、スムーズなビジネスコミュニケーションにおいて欠かせないマナーのひとつになりつつあるかもしれません。
この記事では、私自身が実際に試して確認した手順をもとに、WindowsやMacなど環境別の設定方法から、勝手に形式が変わる場合の対処法までを詳しくまとめてみました。
- New Outlookや従来版などバージョンごとのテキスト形式変更手順
- Mac版やスマホアプリでテキスト形式が選べない原因と対策
- 添付ファイルが開けなくなるWinmail.dat問題の防止策
- テキスト形式にした際に改行が消えてしまう現象の解決方法
Outlookのテキスト形式を変更する手順と設定
Outlookを使っていると一口に言っても、実は「New Outlook(新しいOutlook)」と「Classic Outlook(従来のOutlook)」、さらにMac版やWeb版など、使用している環境によって設定画面が全く異なります。まずは、ご自身の環境に合わせた手順で、確実にテキスト形式へ変更する方法を見ていきましょう。
New Outlookでテキスト形式にする方法
Windowsの右上に「新しいOutlookを試す」というスイッチが表示されていたり、全体的にモダンでシンプルな画面になっていたりする場合は、このNew Outlookを使用している可能性が高いです。このバージョンでは、従来のリボンメニューとは少し違う場所に設定があります。
まず、すべてのメールをデフォルトでテキスト形式にする手順です。
【デフォルト設定の変更手順】
- 画面右上の[歯車アイコン(設定)]をクリックします。
- 設定メニューの[メール]を選択し、その中の[作成と返信]をクリックします。
- 画面をスクロールして「メッセージ形式」という項目を探します。
- ドロップダウンメニューを「HTML」から[プレーンテキスト]に変更し、[保存]を押します。
これで、新しく作成するメールは最初からテキスト形式になります。装飾ボタンがグレーアウトしていれば成功ですね。
「普段はHTMLでいいけれど、このメールだけはテキストで送りたい」という場合は、メール作成画面で変更します。上部のリボンメニューにある[オプション]タブを開き、[プレーンテキストに切り替える]を選択してください。「書式設定などが失われます」という警告が出ますが、そのままOKで進めれば大丈夫です。
従来のOutlookでテキスト形式に変える
長年企業で使われている、ファイルタブなどのメニューが充実した「従来のOutlook(Classic Outlook)」をお使いの方はこちらの手順になります。こちらは設定項目が非常に多いので、迷わないようにピンポイントで設定していきましょう。
デフォルト設定を変更するには、左上の[ファイル]タブから[オプション]を開きます。左側のメニューで[メール]を選び、一番上の「メッセージの作成」セクションを見てください。「次の形式でメッセージを作成する」という項目があるので、ここを[テキスト形式]に変更してOKボタンを押せば完了です。
作成中のメールだけ変更したい場合
メール作成ウィンドウの上部にある[書式設定]タブをクリックし、形式グループの中にある[テキスト]を選択するだけで切り替え可能です。
この従来のOutlookで特に気をつけたいのが、意図せず「リッチテキスト形式」を選んでしまっているケースです。これについては後ほどの章で詳しく解説しますが、トラブルの元になるので基本的には選ばないようにしましょう。
Outlook for Macはテキスト形式不可?
Macユーザーの方、実はここが一番の悩みどころかもしれません。「Macの新しいOutlookでテキスト形式が見当たらない」と困っている方が非常に多いんです。
残念ながら、現在のNew Outlook for Macの仕様では、メッセージ作成時に「プレーンテキスト(テキスト形式)」を選択する機能がユーザーインターフェースから削除されている状態が見受けられます。Microsoftの公式情報やコミュニティでも議論されていますが、基本的にはリッチなHTML編集が標準となっており、Windows版のように簡単に切り替えるスイッチが存在しません。
現状の対策方法
どうしてもMacから純粋なテキストメールを送る必要がある場合は、以下の回避策を検討してみてください。
- Web版(Outlook on the Web)を使う: ブラウザからアクセスするOutlookでは、テキスト形式への切り替えが可能です。
- 従来のOutlookに戻す: ヘルプメニュー等から「従来のOutlookに戻す」ことができる場合、旧バージョン(Legacy Outlook)であれば、オプションタブから形式変更が可能です。
機能が追加されるのを待ちつつ、業務で必須の場合はWeb版を併用するのが現実的な解決策かなと思います。
スマホ版Outlookの形式変更と制約
出先からiPhoneやAndroidのOutlookアプリで返信することも増えましたよね。ですが、スマホアプリ版のOutlookも、実はパソコン版のような細かい形式設定ができません。
基本的にスマホアプリからの新規作成はHTML形式として処理されます。最近のアップデートでフォントの種類や色を変える機能は追加されましたが、逆に「装飾情報を一切持たない純粋なテキスト形式」に強制するスイッチは見当たりません。
そのため、厳密にテキスト形式を指定されているシステムへの投稿や、形式に厳しいメーリングリストへの送信をスマホから行う場合は注意が必要です。そういった時だけは、OS標準のメールアプリやメモ帳アプリ経由でテキストを共有するなど、少し工夫が必要になるかもしれません。
受信メールを強制的にテキスト表示する
ここまでは「送る側」の話でしたが、「受け取るメール」もテキスト形式で表示したいというニーズがあります。HTMLメールは画像が含まれていて見やすい反面、ウイルスや追跡用のWebビーコンが埋め込まれているリスクもあるからです。
従来のOutlook(Classic)では、セキュリティ対策として[トラストセンター]の設定で受信メールをすべてテキスト表示にできます。
- [ファイル] > [オプション] > [トラストセンター]を開きます。
- [トラストセンターの設定]ボタンをクリックします。
- [電子メールのセキュリティ]を選択し、「すべての標準メールをテキスト形式で表示する」にチェックを入れます。
これを設定しておくと、HTMLメールが届いても装飾が剥がされた状態で安全に読むことができます。画像などを見たい時だけ、メッセージ上部の情報バーをクリックして「HTMLとして表示」を選べば良いので、セキュリティ意識の高い方にはおすすめの設定です。
Outlookをテキスト形式へ変更した後の対策

テキスト形式への変更は、トラブルを避けるための有効な手段ですが、設定を変えたことによって別の「あれ?」と思う挙動に出くわすこともあります。ここでは、よくあるトラブルとその解決策について深掘りしていきましょう。
Winmail.datの送信を防ぐ設定
「Outlookからメールを送ると、相手側で添付ファイルがWinmail.datという謎のファイルになって開けない」という現象。これはOutlook特有の「リッチテキスト形式」を使っていることが最大の原因です。
テキスト形式やHTML形式であれば、この問題は基本的に発生しません。しかし、設定で誤って「リッチテキスト形式」を選んでいたり、連絡先ごとの個別設定でリッチテキストが優先されていたりすると発生します。
チェックすべきポイント
- 全体設定: オプションの「メッセージの作成形式」が「テキスト形式」または「HTML形式」になっているか確認。
- 連絡先の設定: Winmail.datが届くと言われる特定の相手をアドレス帳で開き、メールアドレスのプロパティを確認。「インターネット形式」が「Outlookのリッチテキスト形式で送信」になっていたら、「テキスト形式のみ」に変更してください。
このWinmail.dat問題は非常に有名で、相手に迷惑をかけてしまう代表的なトラブルです。「テキスト形式」に統一しておけば、このリスクをほぼゼロにできるのが大きなメリットですね。
HTML形式のデメリットとセキュリティ
なぜここまでテキスト形式への回帰が叫ばれるのか、HTML形式のデメリットを整理しておきましょう。普段何気なく使っているHTMLメールですが、実は「Webページを送りつけている」のと近い状態なんです。
| 形式 | メリット | デメリット・リスク |
|---|---|---|
| HTML形式 | 文字色、太字、画像埋め込みが可能で表現力が高い。 | 容量が大きくなる。
悪意のあるスクリプトや追跡ピクセルの埋め込みリスク。 受信側の環境でレイアウトが崩れる。 |
| テキスト形式 | 容量が軽い。
どの端末でも確実に読める。 セキュリティリスクが極めて低い。 |
文字の強調や画像の埋め込みができない。
見た目が地味。 |
特に企業間のやり取りでは、セキュリティソフトがHTMLメール内のリンクやスクリプトを警戒して、メール自体を隔離してしまうこともあります。「確実に情報を届ける」という意味では、枯れた技術であるテキスト形式が今でも最強の互換性を持っていると言えるでしょう。
勝手に変わる返信時の形式設定
「設定でテキスト形式にしたはずなのに、返信ボタンを押すとフォントが変わったりHTML形式になったりする」という経験はありませんか?
実はOutlookの仕様として、「返信時の形式は、元のメールの形式を引き継ぐ」というルールがあります。つまり、相手からHTMLメールが届いた場合、それに返信しようとすると自動的にHTMLモードになり、自分のデフォルト設定であるテキスト形式は無視されてしまうのです。
これを防ぐには、返信画面を開いた後に手動で[書式設定]タブからテキスト形式に切り替えるか、前述した「受信メールをすべてテキスト形式で表示する」設定を有効にして、最初からテキストとして読み込むようにする必要があります。少し手間に感じるかもしれませんが、これは「相手のフォーマットに合わせる」というOutlookの親切心(?)による仕様なんですね。
改行が勝手に消える問題の解決策
テキスト形式のメールを受け取ったとき、文章の途中で改行がなくなって、文字がぎちぎちに詰まって表示されることがあります。これはOutlookの「不要な改行を削除する」という機能が働いているためです。
かつてメールの行幅が厳格に決まっていた時代の名残なのですが、現代のワイド画面では逆に見づらくなる原因になります。
【改行削除機能のオフ手順(Classic Outlook)】
[ファイル] > [オプション] > [メール]を開き、「メッセージ形式」というセクションを探します。「テキスト形式メッセージ内の不要な改行を削除する」というチェックボックスがあるので、ここのチェックを外してください。
これで、送信者が意図した通りの改行位置でメールが表示されるようになります。「なんだかメールが読みづらいな」と思ったら、まずここを疑ってみてください。
Outlookのテキスト形式変更による解決まとめ

ここまで、Outlookでのテキスト形式への変更方法と、それにまつわるトラブル対策を見てきました。
環境によって設定場所が違ったり、Macやスマホでは制限があったりと一筋縄ではいかない部分もありますが、テキスト形式を使いこなすことは、「Winmail.datなどのトラブル防止」や「セキュリティリスクの低減」に直結します。
自分の環境(NewかClassicか)をしっかり把握した上で、設定メニューを確認してみてください。もし設定が見当たらない場合は、一時的にWeb版を活用するのも賢い手です。メール形式の仕様を理解して、より安全で快適なメール環境を整えていきましょう。

