深夜に作成したメールを翌朝一番に届けたい時や、送信ボタンを押した瞬間に「あっ、添付ファイルを忘れた!」と冷や汗をかいた経験はありませんか。Outlookの遅延送信設定や送信予約に関する機能を正しく理解していれば、相手の業務時間に合わせてメールを送ったり、うっかりミスによる誤送信を防ぐための解除や取り消しを行うことができます。でも、iPhoneやMacなど使っているデバイスによって操作が違ったり、新しいOutlookでは以前の設定が見当たらなくて「できない」と困っている方も多いのではないでしょうか。

この記事では、私が実際に試してわかった各バージョンの設定手順や、トラブルが起きたときの対処法をわかりやすく解説します。
- 従来のOutlookで全てのメール送信を一時的に保留にするルール設定の手順
- 新しいOutlookやWeb版でルールが使えない場合の具体的な代替手段
- PCの電源を落としても指定時間に送信される条件と環境の違い
- 送信ボタンを押した直後に処理をキャンセルする取り消し機能の活用法
Outlookで遅延送信の設定を行うための全手順
Outlookとひと口に言っても、実は会社で昔から使っているデスクトップ版や、最近デザインが変わった新しいバージョン、さらにはスマホアプリなど、環境によって「できること」や「設定場所」が全然違うんですよね。まずは、それぞれの環境に合わせた最適な設定手順を見ていきましょう。
従来のOutlookで全メールを1分後に送る方法
職場などで以前から使われている「Classic Outlook(従来のOutlook)」を使っている方にとって、最強の誤送信防止策と言えるのがこの方法です。「送信ボタンを押してもすぐには送らず、送信トレイに数分間寝かせる」というルールを作ってしまいます。
これを設定しておけば、送信ボタンを押した直後に「あ、宛先間違えた!」と気づいても、まだ手元のパソコンの中にメールがあるので、余裕を持って削除や修正ができるんです。
【設定手順のポイント】
この設定は「オプション」ではなく「仕分けルール」を使って行います。少し直感的ではない部分があるので、手順通りに進めてみてください。
具体的な手順は以下の通りです。
- Outlook画面左上の「ファイル」タブをクリックし、「仕分けルールと通知の管理」を開きます。
- 「新しい仕分けルール」をクリックします。
- ここが重要なんですが、「新しい仕分けルールを作成する」という項目の中にある「送信メッセージにルールを適用する」を選んで「次へ」進みます。
- 条件を選択する画面になりますが、ここではどのチェックボックスにもチェックを入れずに、そのまま「次へ」をクリックしてください。
- 「このルールはすべての送信メッセージに適用されます。よろしいですか?」と聞かれるので、「はい」を選びます。これで全てのメールが対象になります。
- アクションの選択画面で、「指定した時間 分後に配信する」にチェックを入れます。
- 下の画面で「指定した時間」というリンクをクリックし、時間を入力します。私は「1分」に設定することをおすすめします。長すぎると急ぎのメールが遅れてしまいますからね。
- 最後にルールに名前(例:全送信1分遅延)をつけて完了です。
これで、送信ボタンを押したメールは一度「送信トレイ」に入り、指定した時間が経つまでそこにとどまるようになります。この安心感は一度味わうと手放せません。
New Outlookで遅延送信ルールがない対策
さて、最近切り替えが進んでいる「New Outlook(新しいOutlook)」を使っている方、あるいはこれから使おうとしている方にお伝えしなければならないことがあります。
実は、New Outlookには、先ほど紹介した「仕分けルールで全てのメールを遅延させる機能」が存在しません。
私も最初は設定画面を必死に探したんですが、そもそも機能として実装されていないんです。多くのユーザーがここで「設定できない!」と困惑してしまうポイントですね。でも諦めるのは早いです。代わりに以下の2つの機能を使うことで対処できます。
1. 個別メールの「送信のスケジュール」を使う
全てのメールを一括で止めることはできませんが、個別に時間を指定して予約することは以前よりずっと簡単になっています。送信ボタンの横にある矢印(v)をクリックして「送信のスケジュール」を選ぶだけです。「明日の朝8時」などをサッと選べるので、夜中の作業時にはかなり重宝します。
2. 「送信取り消し機能」を設定する
誤送信防止という意味では、この設定が必須です。設定画面(歯車アイコン)から「メール」>「作成と返信」と進むと、「送信取り消し」という項目があります。ここでスライダーを動かして、待ち時間を最大(通常は10秒)に設定しておきましょう。
これを設定しておけば、送信ボタンを押した後に画面下に「元に戻す」ボタンが数秒間表示されます。Classic版のように何分も止めることはできませんが、直後の「しまった!」を救うには十分役に立ちます。
Mac版Outlookで送信予約を行う設定手順
Macを使っている場合も、Windowsとは少し画面が異なりますが、基本的な考え方はNew Outlookに近いです。特に「新しいOutlook for Mac」モードを使っている場合は、非常にモダンな動作をします。
メール作成画面で、送信ボタン(紙飛行機アイコン)の横にある小さな下向き矢印をクリックし、「あとで送信」を選んでみてください。日時指定のカレンダーが出てくるはずです。
【注意点】
この機能が使えるのは、Microsoft 365やExchangeのアカウントを使っている場合のみです。GmailやiCloudのメールアドレスをOutlookで管理している場合は、「あとで送信」がグレーアウトして押せないことがあります。
また、Mac版でも「送信の取り消し」時間を設定できます。「設定」>「作成」の中に設定項目があり、私の環境では最大20秒まで設定できました。Windows版よりも少し長く猶予を持たせられるのは嬉しいポイントですね。
iPhoneやスマホアプリでの遅延送信と操作
外出先からスマホで返信したいけれど、夜遅いから明日の朝に送りたい、ということよくありますよね。スマホ版のOutlookアプリ(iOS/Android)でも、しっかりと送信予約が可能です。
メールを作成したら、すぐに送信ボタンを押さずに、画面下のメニュー(・・・)をタップしてみてください。そこに「送信のスケジュール」という項目があります。
ここから「明日の朝」や「カスタム時間」を選ぶと、メールは一旦「下書き」フォルダに保存され、指定した時間になると自動的に送信されます。わざわざPCを開かなくてもいいので、移動中の隙間時間を有効活用できますよ。
誤送信を防ぐための送信取り消し機能の設定
ここまで紹介してきた「送信取り消し(Undo Send)」ですが、これは厳密には「遅延送信」とは少し違います。「未来の時間に送る」のではなく、「送信処理を数秒だけ待ってあげる」という機能なんですね。
Web版のOutlook(Outlook on the Web)やNew Outlookでは、デフォルトだとこの時間が「0秒」になっていることもあります。これだと間違えて送信ボタンを押した瞬間にアウトです。
【設定の確認を!】
どのデバイスを使っていても、一度設定画面を開いて「送信取り消し」の秒数を確認してみてください。たった5秒や10秒の差ですが、この数秒が命拾いになる瞬間が必ずあります。
Outlookの遅延送信設定に関するトラブル解決

設定してみたものの、「あれ、メールが送られていない?」といったトラブルに直面することもあります。ここでは、よくあるトラブルとその原因、解決策について私の経験をもとに解説します。
PCの電源を切ると送信されない場合の原因
「明日の朝9時に送信予約をしたから、PCをシャットダウンして帰ろう」
これ、実は使っているOutlookの種類によってはメールが送信されないという最悪の事態になります。
結論から言うと、「Classic Outlook(従来のWindows版アプリ)」で「ルール」や「配信オプション」を使って遅延させた場合、送信時間にPCが起動していて、Outlookが開いていないと送信されません。
なぜなら、この古いタイプのOutlookは、パソコンの中にあるプログラムがタイマーを管理しているからです。PCが寝ていれば、Outlookも寝てしまいます。
一方で、New Outlook、Web版、Mac版、スマホアプリで「送信のスケジュール」を使った場合は、クラウド(サーバー)側で時間を管理してくれるので、PCの電源を切っても勝手に送信してくれます。自分がどちらのタイプを使っているか、この挙動の違いは絶対に把握しておきましょう。
送信トレイにメールが残る時の解除と再送
Classic Outlookで遅延設定をしていると、送信ボタンを押したメールは「送信トレイ」に入ります。この時、メールの件名などが「イタリック体(斜体文字)」になっていれば、それは正常に「待機中」です。
しかし、内容を修正しようと思って一度メールを開き、閉じた後に文字が「普通の太字」になっていたら要注意です。これは「下書きモード」に戻ってしまっていて、タイマーが止まっている状態です。
一度開いて編集したメールは、必ずもう一度「送信」ボタンを押してください。そうしないと、いつまで経っても送信トレイに残ったまま、相手に届くことはありません。これ、本当によくあるミスなので気をつけてくださいね。
送信後のメッセージ取り消し機能と回収条件
「送信遅延の設定を忘れていて、間違ったメールを送ってしまった!」
そんな時に最後の望みとなるのが「メッセージの取り消し(Recall)」機能です。送信済みアイテムからアクションを起こして、相手のボックスからメールを消し去る機能ですが、過信は禁物です。
| 成功しやすいケース | 失敗するケース |
|---|---|
| 相手が同じ会社のMicrosoft 365ユーザー | 相手が社外の人(Gmailなど) |
| 相手がまだメールを読んでいない | 相手が既にメールを開封した |
最近のアップデートでスマホからもこの取り消し操作ができるようになりましたが、成功条件は依然としてシビアです。「取り消せたらラッキー」くらいに考えて、基本はやはり送信前のチェックや遅延設定で防ぐのが確実かなと思います。
時間指定したメールの変更や解除をする方法
予約した時間を変更したくなったり、やっぱり今すぐ送りたくなったりすることもありますよね。その場合は、メールが現在どこにあるかを探してください。
- Classic Outlookの場合: 「送信トレイ」にあります。メールを開いてオプションから時間を変更するか、遅延設定のチェックを外して送信ボタンを押せば即時送信されます。
- New Outlook / Web / Mobileの場合: 「下書き」フォルダに入っています。「スケジュール済み」というタグがついていることが多いです。これを開いて、編集画面上部の帯にある「送信の変更」や鉛筆マークから時間を変更したり、「すぐに送信」を選んだりできます。
環境ごとのOutlookの遅延送信設定のまとめ
最後に、ここまで解説してきた環境ごとの違いを表にまとめました。ご自身の環境で「何ができて、何ができないのか」を整理するのに役立ててください。
| 機能 | Classic (旧Win版) | New Outlook (新Win版) | Web / Mobile / Mac |
|---|---|---|---|
| 全メール一括遅延 | 可能 (ルールで設定) | 不可 | 不可 |
| 送信予約 (個別) | 可能 (配信オプション) | 可能 (スケジュール) | 可能 (スケジュール) |
| 電源OFF時の送信 | 不可 (PC起動必須) | 可能 (クラウド処理) | 可能 (クラウド処理) |
| 待機場所 | 送信トレイ | 下書き | 下書き |
Outlookの遅延送信設定は、バージョンによって挙動が大きく異なります。「設定が見つからない!」と焦る前に、まずは自分が使っているOutlookがどれなのかを確認してみるのが解決への近道ですね。自分に合った設定を見つけて、快適で安全なメールライフを送ってください!

