Outlookでメールを書いていたら、スペースを押したはずなのに変な四角「□」が出てきて「何これ?」と戸惑っていませんか。全角スペースが四角になったり、半角スペースが点になったりして、なんだか邪魔に感じますよね。
これ、実はOutlookやWordでよく見られる現象で、簡単な設定変更で消すことができます。多くの場合、意図せずショートカットキーを押してしまって、編集記号を常に表示する状態になっているだけかもしれません。
この記事では、Outlookでスペースが四角になる原因と、その簡単な解除方法を解説します。書式設定のどこを確認すればいいのか、すぐに非表示にする消し方を分かりやすく紹介しますね。
- スペースが四角になる原因の正体
- すぐに四角を非表示にするワンクリック操作
- 常に四角を表示させないための恒久設定
- 文字化けなど他の「四角」問題の見分け方
outlookでスペースが四角になる原因

まず、Outlookでスペースが四角「□」として表示されてしまう原因について、その正体から見ていきましょう。エラーや故障ではないので、安心してくださいね。
四角の正体は編集記号だった
メール作成中に出てくるあの薄い灰色の四角「□」、実はあれ、「編集記号」と呼ばれるマークの一種なんです。
具体的には、「全角スペース」が入力されたことを示す目印として表示されています。同じように、半角スペースを入力すると、真ん中に小さな点「・」が表示されることもありますね。
編集記号とは?
- 全角スペース → 薄い灰色の四角「□」
- 半角スペース → 中央の点「・」
- タブ → 矢印「→」
- 改行(段落) → 曲がった矢印「¶」
これらは、文章のレイアウトを整えるときに「どこにどんな空白が入っているか」を分かりやすくするための補助的なマークです。
ここで一番大事なポイントは、この四角や点は、あなたの画面にしか表示されていないということです。メールを送信しても、相手(受信者)の画面には表示されませんし、印刷されることもありません。
なので、「このまま送ったら失礼かも…」と心配する必要はまったくないですよ。Outlookのメール作成機能は、実はMicrosoft Wordのエンジンを使っている部分も多くて、Wordでお馴染みの機能がOutlookにも搭載されている、というわけなんです。
スペースの四角をすぐに消す方法
原因がわかったところで、さっそくこの四角い記号を非表示にする、一番簡単な方法を紹介しますね。おそらく「表示設定」がオンになっているだけなので、ワンクリックで解決できるはずです。
メールの作成画面(新しいメール、返信、転送どれでもOKです)を開いてください。
1. 「書式設定」タブをクリック
まず、上部にあるメニューから「書式設定」タブを選びます。
2. 「¶」アイコンを探す
次に、リボンの中にある「段落」というグループを見てください。そこに「¶」(段落記号)のようなアイコンがあるかなと思います。
このボタンが「編集記号の表示/非表示」を切り替えるスイッチです。
3. アイコンをクリックしてオフにする
もしこの「¶」アイコンの背景が青やグレーなどでハイライト(選択状態)になっていたら、それが編集記号が「表示」になっているサインです。
このアイコンを1回クリックして、ハイライトを解除してみてください。本文中の四角「□」や点「・」が、すべてスッと消えるはずです。
このボタンはトグル式(押すたびにオン・オフが切り替わる)になっています。なので、もしレイアウトを確認したくなったら、もう一度押せばいつでも表示できますよ。
邪魔な四角を常に表示しない設定
「毎回ボタンを押すのは面倒」「気づいたらまた表示されている」という場合は、Outlookのオプション設定を変更して、編集記号を「常に非表示」にしておくのがおすすめです。
この設定は、メール作成画面ではなく、Outlookのメインウィンドウ(受信トレイなどが表示されている画面)から行います。
設定手順(Outlook 365 / 2021 / 2019など)
- Outlookの左上にある「ファイル」タブをクリックします。
- 左側のメニューから「オプション」を選びます。
- 「Outlookのオプション」ウィンドウが開いたら、左側のメニューで「メール」をクリックします。
- 「メッセージの作成」セクションにある「編集者オプション…」ボタンを押します。
- 「編集者オプション」ウィンドウが開くので、左側のメニューで「表示」をクリックします。
- 「常に画面に表示する編集記号」という欄があります。ここの「スペース」のチェックボックスをオフにします。
- 念のため、その下にある「すべての編集記号を表示する」のチェックもオフになっていることを確認してください。(これがオンだと、個別の設定より優先されてしまいます)
- 「OK」を数回押して、すべてのウィンドウを閉じれば完了です。
これで、新しくメールを作成するときに、意図せず四角が表示されてしまうのを防ぐことができますよ。
設定変更時の注意点
この設定はOutlook(と、場合によってはWord)の基本設定を変更するものです。もし設定箇所が見つからない場合、お使いのOutlookのバージョン(例:新しいOutlook、Web版Outlookなど)によって画面構成が異なる可能性があります。
基本的な流れは同じですが、不明な場合は無理に変更せず、まずは前述の「¶」ボタンでの対処を試してみてください。正確なオプションの場所については、Microsoftの公式サイトで最新情報を確認することもおすすめします。
書式設定タブからの解除手順
先ほどの「すぐに消す方法」でも触れましたが、一番手軽なのが「書式設定」タブからの操作ですね。もう一度おさらいしておきます。
この方法は、「今開いているメールだけ、一時的に非表示にしたい」という場合に最適です。
【操作手順】
- 新しいメール、または返信・転送のウィンドウを開きます。
- 上部のタブから「書式設定」を選択します。
- リボン(メニューが並んでいる帯)の中の「段落」グループにある「¶」(編集記号の表示/非表示)アイコンを探します。
- このアイコンが選択状態(背景色が変わっている状態)であれば、クリックしてオフにします。
たったこれだけです。多くの場合、この操作でスペースの四角問題は解決します。もし「書式設定」タブが見当たらない場合は、「メッセージ」タブの中に「¶」アイコンが配置されているバージョンもあるかもしれません。
ショートカットキーでの切り替え
「そもそも、こんな設定をオンにした覚えがないのに…」という方。もしかしたら、無意識にショートカットキーを押してしまったのが原因かもしれません。
編集記号の表示/非表示は、キーボード操作でも切り替えることができます。
編集記号のショートカットキー
Ctrl + Shift + (アスタリスク)
※アスタリスク「」は、日本語キーボードだと数字の「8」キー(または「け」キー)の上にあることが多いですね。
このショートカット、結構「あるある」な誤操作なんです。
例えば、括弧「(」を入力しようとして Shift + 8 を押すときに、うっかり隣の Ctrl キーも一緒に押してしまう…といったケースです。
もし四角が突然現れたら、慌てずにこの Ctrl + Shift + をもう一度押してみてください。すぐに元に戻るはずですよ。このショートカットを覚えておくと、逆にレイアウトを確認したいときに便利だったりもします。
Wordと共通のオプション
Outlookのメール作成エディタは、Microsoft Wordと非常に近い技術(というか、Wordそのもの)を使っていることが多いんです。
そのため、先ほど紹介した「オプション」での設定(「編集者オプション」→「表示」)は、実はWordの設定と連動している場合があります。
もし、Wordでも編集記号を非表示に設定しているのにOutlookでだけ表示される、あるいはその逆の現象が起きる場合は、両方のオプション設定を見直してみると良いかもしれません。
ただ、基本的には「Outlookのオプション」から設定しておけば、メール作成時の動作としては問題ないはずです。WordとOutlookは兄弟みたいなものなんだな、くらいに思っておくと、設定の場所を思い出しやすいかもしれませんね。
Wordでの編集記号について、より詳しい設定方法を知りたい場合は、「Wordの編集記号(スペースや改行マーク)を表示/非表示にする方法」の記事も参考にしてみてください。基本的な考え方はOutlookと同じですよ。
outlookのスペースや四角の別問題

ここまで紹介した方法で解決しない場合、あなたの「四角」は、編集記号とは別の原因かもしれません。Outlookで表示される「四角」には、いくつか種類があるんです。他の原因についても見ていきましょう。
スペースが点になる場合の対処法
「四角じゃなくて、スペースが点(・)になるんだけど…」という場合。これも、編集記号の一種です。
先ほど「全角スペースが四角□」になると説明しましたが、「半角スペース」は中央の点「・」で表示されるのが標準の動作です。
ですので、対処法はまったく同じです。
点「・」の消し方(四角と同じ)
- 一時的に消す: 「書式設定」タブの「¶」アイコンをクリックしてオフにする。
- 常に消す: 「ファイル」→「オプション」→「メール」→「編集者オプション」→「表示」で、「スペース」のチェックを外す。
- ショートカット: Ctrl + Shift + を押す。
全角スペースの「□」も、半角スペースの「・」も、編集記号の仲間としてセットで表示・非表示が切り替わることがほとんどです。どちらかが表示されて気になる場合は、編集記号の設定を見直してみてください。
受信メールが文字化けした時
もし「自分が書くとき」ではなく、「他人から受け取ったメール」の文字が意味不明な記号や黒い四角(■)だらけになっている場合…。それは編集記号の問題ではなく、「文字化け」の可能性が高いです。
文字化けは、送信者と受信者の間で、文字を表示するためのルール(文字コード)が食い違っているときに発生します。
受信したメールが文字化けしている場合、以下の方法で表示を修正できるか試してみてください。
受信メールのエンコードを変更する
- 文字化けしているメールをダブルクリックして、別ウィンドウで開きます。
- 上部リボンの「メッセージ」タブが選ばれていることを確認します。
- リボンの中の「移動」グループにある「アクション」をクリックします。(※場所が異なる場合もあります)
- メニューから「その他のアクション」→「エンコード」と進みます。
- エンコードのリストが表示されるので、まずは「日本語 (自動選択)」を試します。
- それでもダメなら、順番に「Unicode (UTF-8)」や「日本語 (Shift_JIS)」を選び直してみてください。
多くの場合、正しいエンコードを選ぶと、文字化けが解消されて読めるようになります。
Outlookの文字化けについては、「Outlookで受信したメールが文字化けする場合の対処法」でより詳しく解説しているので、お困りの場合はこちらもどうぞ。
黒い四角(■)と文字化け
先ほどの文字化けとも関連しますが、編集記号の薄い灰色の四角「□」ではなく、塗りつぶされた黒い四角「■」や、疑問符「?」が大量に表示される場合は、ほぼ間違いなく文字化けです。
これは、コンピュータが「この文字コードは知らないぞ」と解釈を放棄してしまった状態ですね。
この場合の対処法も、基本的には前述の「エンコードを変更する」方法になります。
また、もし「自分が送ったメールが相手側で文字化けする」と言われた場合は、自分が送るメールの標準エンコード設定を見直す必要があります。
送信メールの文字化け予防策
「ファイル」→「オプション」→「詳細設定」と進み、「文字設定オプション」という項目を探します。「送信メッセージで優先使用するエンコード方法」を、国際標準である「Unicode (UTF-8)」に設定しておくことをお勧めします。
これにより、自分が送るメールが原因で文字化けが起きるリスクを、かなり減らすことができますよ。
機種依存文字とフォントの問題
もう一つの「四角」問題があります。それは、メール本文のほとんどは普通に読めるのに、特定の文字だけが枠だけの四角「☐」で表示されるケースです。
これは「豆腐」とも呼ばれる現象で、原因は以下の2つが考えられます。
1. 機種依存文字(環境依存文字)
丸付き数字(①、②)、ローマ数字(Ⅰ、Ⅱ)、単位記号(㈱、㍑)といった文字は、「機種依存文字」と呼ばれます。これらは、特定のOS(昔のWindowsなど)でしか正しく表示されないことがありました。
これらの文字を使ったメールを、Macやスマートフォンなど異なる環境の人が見ると、その文字データが存在しないため、代替文字として四角「☐」が表示されてしまうんです。
メールでは、これらの文字の使用は避けるのが無難ですね。
2. フォントが対応していない(豆腐現象)
最近の絵文字や、特殊な記号(学術記号など)を使った場合、受信側のPCにインストールされているフォントに、その文字のデザインが含まれていないと表示できません。その場合も、システムが「表示できません」のサインとして四角「☐」を出します。
メールの見た目は受信側の環境に左右されるため、送信側としては、なるべく標準的なフォント(メイリオ、游ゴシック、Arialなど)を使うのが安心です。Outlookのデフォルトフォント設定については、「Outlookでメールの既定フォントを変更・統一する方法」も参考にしてみてください。
コピペで書式を崩さない方法
Webサイトや他の文書からテキストをコピーしてOutlookに貼り付けると、元の書式(フォントサイズ、色、太字など)がそのまま付いてきて、メールの見た目が崩れてしまうことがありますよね。
これもトラブルの元なので、クリーンに貼り付けるテクニックも覚えておくと便利ですよ。
その場で「テキストのみ保持」
テキストを貼り付けた(Ctrl + V)直後、貼り付けた箇所の右下に「(Ctrl)」という小さなアイコン(貼り付けのオプション)が表示されます。
これをクリックして、メニューから「テキストのみ保持」(T)を選びます。これで、書式がすべて取り除かれ、プレーンなテキストだけを貼り付けられます。
常に「テキストのみ保持」に設定する
毎回この操作をするのが面倒な場合は、既定の動作を変えてしまいましょう。
- 「ファイル」→「オプション」→「メール」→「編集者オプション…」と進みます。
- 「編集者オプション」ウィンドウで「詳細設定」を選びます。
- 「切り取り、コピー、貼り付け」セクションを探します。
- 「他のプログラムからの貼り付け」という項目のドロップダウンメニューを、「テキストのみ保持」に変更します。
- 「OK」で保存すれば完了です。
これを設定しておくと、他の場所からコピペしてきても自動で書式がクリアされるので、すごく快適になりますよ。
outlookのスペースと四角問題の解決

さて、今回はOutlookでスペースが四角になる問題について、その原因と解決策をまとめてみました。
多くの場合、outlookのスペースが四角で表示されるのは「編集記号」がオンになっているだけで、故障やエラーではありません。「書式設定」タブの「¶」アイコンか、ショートカットキー(Ctrl + Shift + *)で簡単に消すことができます。
もし、それでも解決しない場合や、黒い四角(■)や枠だけの四角(☐)が表示される場合は、文字化けやフォントの問題を疑ってみてください。
最終的な確認事項
色々な設定を試してもどうしても直らない、という稀なケースでは、Outlookのプログラム自体に一時的な不具合が出ている可能性もゼロではありません。PCの再起動や、Officeプログラムの修復(コントロールパネルから「プログラムのアンインストール」→Microsoft 365などを選んで「変更」→「クイック修復」)を試すのも一つの手です。
ただし、修復オプションの実行はご自身の判断でお願いしますね。不明な点があれば、Microsoftの公式サポートページなどで正確な情報を確認することをお勧めします。
これで、メール作成中の小さなストレスが解消されれば嬉しいです!

