毎日Outlookを使っていると、いつの間にか受信トレイが「優先」と「その他」の2つに分かれていて戸惑うことってありますよね。大事なメールが勝手にその他のタブへ振り分けられてしまい、気付かないまま通知も見逃してしまったという経験がある方も多いのではないでしょうか。この機能はAIが重要度を判断しているのですが、その違いや基準がよく分からなくて使いづらいと感じるかもしれません。もし以前のような表示に戻したい場合や、スマホでの通知設定を直したい場合も、簡単な手順で解決できますので安心してください。

- 優先受信トレイとその他の違いや自動振り分けの仕組み
- 勝手にメールが移動する機能を無効化して元に戻す手順
- スマホアプリでその他のメール通知を受け取る設定方法
- 重要なメールを見逃さないための学習機能と運用テクニック
Outlookの優先とその他の仕組みと無効化手順
ここでは、多くのユーザーが疑問に感じている「優先」と「その他」の基本的な仕組みと、この機能が不要な場合に無効化して元の表示に戻す具体的な手順について解説します。
優先とその他の違いや判定基準とは
Outlookの受信トレイを開くと表示される「優先」と「その他」。これらは実は別々のフォルダではなく、ひとつの受信トレイを2つの異なるビュー(視点)で見せているだけだということをご存知でしょうか。メールの実体は同じ場所にありますが、Outlookのシステムが「重要そう」と判断したものを「優先」に、「それ以外」を「その他」に表示しています。
この判定を行っているのは、Microsoftのクラウド上で動作している機械学習モデルです。具体的には、以下のような基準でスコアリングされていると言われています。
過去に返信したことがある相手や、頻繁に開封するメールは「優先」に入りやすくなります。一方で、画像が多いHTMLメール、メルマガ、自動送信された通知などは「その他」に分類される傾向があります。
以前存在した「低優先メール(Clutter)」機能をご存知の方もいるかもしれませんが、あちらは物理的に別フォルダへメールを移動させるものでした。それに対し、現在の「優先受信トレイ」はあくまで表示の切り替えに過ぎないため、タブを行き来すればすべてのメールを確認できるのが大きな違いです。
優先受信トレイを解除し非表示にする方法
「いちいちタブを切り替えるのが面倒」「すべてのメールを時系列で見たい」という場合は、この機能をオフにすることをおすすめします。お使いの環境によって設定場所が少し異なるため、それぞれのパターンを見ていきましょう。
| 環境 | 設定へのアクセス手順 |
|---|---|
| 新しいOutlook (Windows)
Web版 (OWA) |
画面右上の[設定](歯車)> [メール] > [レイアウト] と進み、「メッセージを分類しない」を選択します。 |
| 従来のOutlook (Classic) | 上部リボンの [表示] タブをクリックし、「優先受信トレイの表示」ボタンをクリックしてオフにします。 |
| Mac版 Outlook | [整理] または [表示] タブにある「優先受信トレイ」ボタンをクリックして切り替えます。 |
| iOS / Androidアプリ | 左上のホーム/プロフィールアイコン > 左下の[設定](歯車) > [優先受信トレイ] のスイッチをオフにします。 |
基本的にはどのデバイスで設定しても、サーバー側で設定が保存されるため、他のデバイスにも反映されることが多いですが、反映されない場合は個別に設定を確認してみてください。
勝手に振り分けられる挙動を修正する
機能をオンにしたまま運用したいけれど、「このメールは優先に入ってほしいのに、勝手にその他へ行ってしまう」というケースもあるでしょう。その場合は、Outlookに「これは重要だよ」と教えてあげることで、AIの精度を上げることができます。
PC版のOutlookであれば、該当のメールを右クリックして「優先受信トレイに移動」を選択します。この時、「常に優先受信トレイに移動」を選べば、次回からその送信者のメールは必ず優先側に表示されるようになります。逆に、重要でないメールが優先に入ってしまった場合も同様に「その他へ移動」させることで、システムが徐々にあなたの好みを学習していきます。
タブが表示されない・消えた時の対処法
「設定を変えた覚えがないのに、急に優先・その他のタブが消えてしまった」というトラブルも時折発生します。まず疑うべきは、意図せず表示設定のボタンを押してしまった可能性です。前述した「優先受信トレイの表示」ボタンがオフになっていないか確認してください。
また、もっと技術的な原因として、Outlookのアカウント設定自体が不安定になっているケースもあります。特に企業のMicrosoft 365アカウントを使用している場合、認証情報の取得(オートディスカバー)に失敗して機能自体がロードされないことがあります。この場合は、一度Outlookを再起動するか、アカウントの再設定が必要になることもありますが、まずはWeb版のOutlook(OWA)にログインして、そちらでタブが表示されているか確認するのが切り分けの第一歩です。
以前の受信トレイ表示へ元に戻す手順
結局のところ、昔ながらの「受信トレイにすべてのメールが到着順に並ぶ」スタイルに戻したいという方が非常に多いです。手順をおさらいすると、設定から「メッセージを分類しない」あるいは「優先受信トレイの表示」をオフにするだけで、即座に以前の表示形式に戻ります。
機能をオフにすると、「その他」に入っていたメールが消えてしまうのではないかと心配になるかもしれませんが、単にフィルターが解除されて一つのリストに合流するだけですので、メールが消失することはありません。安心して切り替えてください。
Outlookの優先とその他で通知を見逃さない設定

次に、多くのユーザーが直面する最大の問題点、「通知が来ない」トラブルについて解説します。特にスマートフォンで利用している場合、この設定を見落とすとビジネスチャンスを逃しかねません。
その他のメールで通知が来ない原因と対策
「その他」タブに入ったメールに気付かない主な原因は、Outlookアプリのデフォルト設定にあります。実は、優先受信トレイ機能を有効にしていると、初期設定では「優先受信トレイ」に入ったメールだけが通知され、「その他」に入ったメールは通知されないようになっていることが多いのです。
これは「重要なメールに集中する」という設計思想によるものですが、AIの判定ミスで重要なメールが「その他」に行ってしまった場合、通知すら鳴らないという恐ろしい事態になります。これを防ぐには、通知設定の手動変更が必須です。
iPhoneやAndroidの通知設定
モバイル版Outlookアプリで、すべてのメールに対して通知を受け取る設定手順は以下の通りです。
まず、アプリのホーム画面左上のアイコンをタップし、メニュー下部の「設定(歯車アイコン)」を開きます。「メール」セクションにある「通知」を選択してください。ここで、通知の対象が「優先受信トレイのみ」になっている場合は、これを「すべて」に変更します。
「すべて」に設定すると、メルマガや広告メールが届くたびにも通知が鳴るようになります。集中力が削がれる可能性がありますので、ご自身のメール受信量に合わせて判断してください。
重要なメールを常に優先へ移動させる
通知設定を「優先受信トレイのみ」のままにしておきたい場合は、絶対に逃したくない重要な相手からのメールが確実に「優先」に入るよう設定する必要があります。先ほど紹介した右クリックでの「常に移動」設定も有効ですが、より確実なのは連絡先への追加や、ドメイン単位でのルール作成です。
ただ、残念ながらアプリ版からは細かいルール設定が難しいため、PC(デスクトップ版)またはWeb版Outlookを使用して設定を行うのが確実です。特定のドメイン(例:@取引先.com)からのメールをすべて優先にするルールを作っておけば、外出先での見落としリスクを大幅に減らせるでしょう。
迷惑メールとその他の機能的な違い
ここで混同しやすいのが、「迷惑メールフォルダ」と「その他タブ」の違いです。これらは全く異なる機能です。
| 機能名 | 役割 | リスク |
|---|---|---|
| その他 (Other) | 重要度が低いと判定された正常なメール。受信トレイの一部。 | 通知が来ない可能性があるが、検索にはヒットする。 |
| 迷惑メール (Junk) | スパムや危険なメールとして隔離されたもの。受信トレイとは別。 | 一定期間後に自動削除されることがあり、画像などがブロックされる。 |
「その他」にあるメールは安全ですが、「迷惑メール」にあるメールはセキュリティリスクがあるものとして扱われます。もし必要なメールが「迷惑メール」に入っていた場合は、「迷惑メールではない」として報告し、受信トレイに戻す必要があります。
Outlookの優先とその他を最適化する

「優先受信トレイ」は、使い始めはAIの精度が低く、使いにくいと感じるかもしれません。しかし、手動での振り分け操作を繰り返すことで、自分だけの優秀な秘書のように育てることも可能です。
もし、日々のメール処理に追われているなら、一度この機能と向き合って「教育」してみるのも一つの手です。逆に、シンプルさを求めるなら迷わずオフにしましょう。どちらが正解ということはありません。大切なのは、あなたのワークスタイルに合わせて、ツールに振り回されずに設定をコントロールすることです。
設定を変更してもすぐに反映されない場合は、アプリを再起動するか、画面を下に引っ張って更新を行ってみてください。正確な情報は公式サイトをご確認ください。

