パソコンの買い替えや職場の変更でOutlookの署名をエクスポートして新しい環境へ移行したいけれど具体的なやり方がわからず困っていませんか。署名ファイルの保存場所がどこにあるのか探したりバックアップを取ったりするのは意外と大変な作業ですよね。特にMacを使っている場合や移行後に画像が表示されないトラブルでお悩みの方も多いのではないでしょうか。この記事では新しい環境でもスムーズにいつもの署名を使えるようにする方法を私自身の経験を交えてわかりやすく紹介します。

- 署名ファイルが保存されている場所とバックアップ方法
- 新しいパソコンやMacへ署名を移行する具体的な手順
- 新しいOutlookでエクスポートできない時の対処法
- 署名の画像が表示されないトラブルの解決策
Outlookの署名をエクスポートして移行する方法
まずは、現在お使いのパソコンから署名データを取り出し、新しい環境へ移すための基本的な流れを解説します。実はOutlookの署名は、メールデータ(PSTファイル)とは別の場所にひっそりと保存されているんです。
署名ファイルの保存場所とフォルダを開く
Outlookの署名をバックアップしようと思ったとき、一番最初に躓くのが「そもそも署名のデータはどこにあるの?」という問題ですよね。実は、署名データは普段私たちが目にしない「隠しフォルダ」の奥深くに保存されています。
Windowsのクラシック版Outlook(従来のデスクトップアプリ)を使っている場合、署名データは以下の場所にあります。
署名フォルダのパス:
C:\Users<ユーザー名>\AppData\Roaming\Microsoft\Signatures
この場所をエクスプローラーで一つずつクリックして開いていくのは少し大変です。もっと簡単に開く裏技があるので紹介しますね。
- キーボードの「Windowsキー」と「R」を同時に押して、「ファイル名を指定して実行」を開きます。
- 名前に
%AppData%\Microsoft\Signaturesと入力して「OK」をクリックします。
これで一発で署名ファイルが入っているフォルダが開きます。もしこのフォルダを開いても中身が空っぽだった場合、あなたのOutlookは「ローミング署名」という機能でクラウドに署名を保存している可能性があります。その場合はファイル操作でのバックアップができないので、後述する「新しいOutlook」の項目を参考にしてくださいね。
Outlookの署名をバックアップする手順
無事に「Signatures」フォルダを開くことができたら、次はバックアップ作業です。「署名のエクスポート」というボタンがあれば楽なのですが、残念ながらOutlookにはそのような機能はありません。そのため、フォルダ内のファイルをまるごとコピーするというアナログな方法をとります。
フォルダの中には、作成した署名の数だけファイルが並んでいるはずです。ここで注意してほしいのが、1つの署名につき3つのファイルと1つのフォルダがセットになっているという点です。
| 拡張子/種類 | 役割 |
|---|---|
| .htm | HTML形式のメール用(一番重要!) |
| .rtf | リッチテキスト形式用 |
| .txt | テキスト形式用 |
| _files(フォルダ) | 画像やレイアウト情報が入っています |
よくある失敗が、「.htm」ファイルだけをコピーして安心してしまうケースです。これだと、メールの形式が変わったときに署名が消えたり、画像が表示されなくなったりします。
バックアップのコツ
難しいことは考えず、「Signatures」フォルダの中にあるすべてのファイルとフォルダを選択してコピーし、USBメモリやクラウドストレージなどの安全な場所に保存しましょう。
新しいパソコンへ署名を移行する方法
バックアップが取れたら、次は新しいパソコンへの移行(インポート)作業です。基本的にはバックアップの逆の手順を行うだけですが、作業前に必ずOutlookを完全に終了させておくことを忘れないでください。
手順は以下の通りです。
- 新しいパソコンで、先ほどと同じように「Windowsキー」+「R」を押し、
%AppData%\Microsoft\Signaturesを開きます。 - まだ署名を作成していない場合、フォルダが存在しないことがあります。その場合は、一度Outlookを起動して適当な空の署名を一つ作成すると、フォルダが自動生成されます。
- 開いたフォルダの中に、バックアップしておいたファイル一式をすべて貼り付け(ペースト)します。
これで作業は完了です。Outlookを起動してメール作成画面を開き、「署名」のメニューを確認してみてください。以前の環境で使っていた署名がリストに復活しているはずです。
Mac版Outlookで署名を保存する場所
Macを使っている場合、Windowsとは勝手が全く違います。「Macも同じようにファイルコピーでいけるでしょ?」と思っていると痛い目を見ます。なぜなら、Mac版Outlookはセキュリティの仕組みが複雑で、保存場所も非常に深い階層にあるからです。
Mac版Outlook(バージョン16.xなど)の署名データは、通常以下の場所に格納されています。
Mac版のパス:
~/Library/Group Containers/UBF8T346G9.Office/Outlook/Outlook 15 Profiles/Main Profile/Data/Signatures
「UBF8…」という謎の文字列が含まれていますが、これがOfficeアプリ共通の保存領域なんです。ただし、ここで一つ残念なお知らせがあります。Mac版の場合、ここにファイルを置いただけでは認識されないことが多いのです。
Mac版Outlookはデータベースでファイルを管理しているため、単純にファイルを放り込んだだけではリストに表示されません。また、OS標準の「メールアプリ(Apple Mail)」の署名フォルダと混同しやすいので注意が必要です。
私のおすすめとしては、Mac間の移行に関しては、無理にファイルを探すよりも「署名の内容をテキストエディタにコピー&ペーストして、新しいMacで新規作成する」方が、結果的にトラブルが少なく確実かなと思います。
署名をインポートして復元する手順
Windows環境でファイルを所定の場所に置いたのに、Outlook上で署名が表示されないことがあります。そんな時は、以下のポイントをチェックしてみてください。
- Outlookを再起動しましたか?
ファイルの変更を読み込むには再起動が必要です。
- アカウント設定との紐付けはできていますか?
「ファイル」タブ > 「オプション」 > 「メール」 > 「署名」を開き、「新しいメッセージ」や「返信/転送」の項目で、移行した署名が選択されているか確認しましょう。
- ファイル名は変更していませんか?
htmファイルと、対になる「_files」フォルダの名前が一致していないと、データが壊れているとみなされます。
注意点
もし「署名が壊れています」といったエラーが出る場合は、無理に修復しようとせず、HTMLファイル(.htm)をブラウザで開き、表示された内容をコピーして、Outlookの署名編集画面に貼り付け直すのが一番の近道です。
HTML形式の署名テンプレートを活用する
せっかく移行するなら、この機会にもっとおしゃれな署名にしたい!と考える方もいるかもしれません。Web上にはたくさんの「HTML署名テンプレート」が配布されています。
しかし、ここで私がWEB制作の経験から一つお伝えしておきたいのが、「OutlookはWordのエンジンでHTMLを表示している」という特殊な事情です。最新のWebサイトで使われているようなCSS(スタイルシート)の記述は、Outlookではほとんど無視されて崩れてしまいます。
もしテンプレートを自作したり修正したりする場合は、昔ながらの「テーブルレイアウト」で組む必要があります。モダンなHTMLエディタで綺麗に作ったつもりでも、Outlookに持っていくとレイアウトがガタガタになるのはこのためなんです。テンプレートを探す際は「Outlook対応」と明記されているものを選ぶのが無難ですね。
Outlookの署名をエクスポートできない時の対処法

「教えられたフォルダが見つからない」「新しいOutlookを使っている」といった理由で、従来の方法が通用しないケースが増えています。ここでは、そんな「困った」を解決するための最新情報をお届けします。
新しいOutlookで署名移行は可能か
最近、画面右上のスイッチで「新しいOutlook」に切り替えた方も多いのではないでしょうか。実はこの「新しいOutlook for Windows」は、従来のOutlookとは全くの別物です。
技術的な話を少しすると、これはWebブラウザ版のOutlookをアプリ枠で表示しているような仕組み(PWA)なんです。そのため、先ほど紹介した「Signatures」フォルダのような、わかりやすい物理ファイルはパソコン内に存在しません。
ではどうやって移行するかというと、現状では以下の「アナログ作戦」が唯一の確実な方法となります。
- 移行元のOutlookで署名の設定画面を開く。
- プレビュー画面の署名を「Ctrl + A」で全選択し、「Ctrl + C」でコピーする。
- 移行先の新しいOutlookで署名作成画面を開き、「Ctrl + V」で貼り付ける。
「えっ、それだけ?」と思われるかもしれませんが、APIやエクスポート機能が開放されていない現在、これが最も安全で失敗のない方法なんです。
エクスポートした署名の画像が表示されない
署名の移行で最も多いトラブルが、「ロゴ画像が×印になって表示されない」という現象です。これ、本当にがっかりしますよね。
原因の多くは、画像の「住所(パス)」が変わってしまったことにあります。
例えば、元のPCで C:\Users\Tanaka\Pictures\logo.png を参照していた場合、新しいPCのユーザー名が Suzuki だったり、保存場所が違ったりすると、Outlookは画像を見つけられなくなります。
解決策:画像をWebサーバーに置く
この問題を根本的に解決するには、画像をパソコンの中(ローカル)ではなく、インターネット上(Webサーバーや公開設定のクラウドストレージ)にアップロードし、そのURLを署名にリンクさせる方法がおすすめです。
こうすれば、どのパソコンに移行しても、スマホからメールを送っても、常に同じ場所から画像を読み込んでくれるのでリンク切れが起きません。SEOコンテンツを作る私としても、画像の扱いは「絶対パス(URL)」が鉄則だと感じています。
文字化けやレイアウト崩れを防ぐには
署名を移行したら文字化けしたり、フォントが変わってしまったりすることもあります。これはOutlookがメール形式(HTML、リッチテキスト、テキスト)を変換する際に起こりやすい問題です。
特に注意したいのが、Macで作った署名をWindowsに持っていく、あるいはその逆のパターンです。OS標準のフォント(ヒラギノやメイリオなど)が異なるため、意図しない見た目になることがあります。
文字化け対策のヒント
署名に使うフォントは、なるべく一般的な「游ゴシック」や「Arial」などを指定しておくと、OS間の互換性が保たれやすいですよ。また、特殊な記号や環境依存文字は避けるのが無難です。
組織内でOutlookの署名を共有する
もしあなたが会社のシステム担当者で、「社員全員の署名を統一したい」「一括でエクスポートしたい」と考えているなら、個別のPCを操作するのは現実的ではありませんよね。
この場合、一般ユーザー向けの方法ではなく、管理者向けの「PowerShell(パワーシェル)」というツールを使う必要があります。Get-MailboxMessageConfiguration というコマンドを使うと、サーバー側にある署名設定を直接取得したり、逆に一斉に適用したりすることが可能です。
少し専門的になりますが、企業ロゴや免責事項が入った署名を全社員に強制適用したい場合は、このサーバーサイドでの管理を検討してみると良いでしょう。
Outlookの署名のエクスポートまとめ
Outlookの署名の移行は、単なるテキストのコピーと思いきや、意外と奥が深いですよね。最後に、今回の大事なポイントをまとめておきます。
- 従来のOutlook:
%AppData%\Microsoft\Signaturesフォルダをまるごとコピーするのが基本。 - 新しいOutlook・Mac: ファイルが見つかりにくいため、画面上での「コピペ」移行が確実。
- 画像のトラブル: ローカル画像ではなく、Web上の画像URLを参照させるとリンク切れしない。
- バックアップ: ファイルだけでなく、HTMLソースコードそのものをメモ帳などに保存しておくと安心。
署名はあなたのデジタルな名刺です。この記事が、新しいパソコンでの快適なメール生活のスタートに役立てば嬉しいです。もし作業に不安がある場合は、専門家や社内のIT担当者に相談してみるのも一つの手ですよ。

