自宅と職場の両方でメールチェックをしたい時や、パソコンの買い替え時期には、Outlookを2台のパソコンで同期して同じ環境で使いたいと考えることが多いですよね。でも実際にやってみると、過去のメールが表示されなかったり、カレンダーや連絡先のデータが連携されなかったりと、意外な壁にぶつかることがあります。特にPOPやIMAPといった専門用語が出てくると、どの設定を選べば正解なのか迷ってしまうこともあるでしょう。この記事では、私自身が実際に試行錯誤して学んだ経験をもとに、Outlookのメール設定や予定表の共有方法について分かりやすく解説していきます。

- POPとIMAPの違いを理解して最適な同期方法を選択できる
- 2台目のパソコンでも同じメールを送受信するための具体的な設定手順
- カレンダーや連絡先などメール以外のデータを共有するテクニック
- 同期がうまくいかない時のトラブルシューティングと解決策
Outlookを2台のパソコンで同期させる仕組み
複数のパソコンでOutlookを快適に使うためには、まず裏側で動いている「仕組み」を少しだけ理解しておく必要があります。ここを飛ばしていきなり設定を始めると、後で「片方のパソコンでメールが消えた!」なんてトラブルになりがちです。ここでは、同期の要となるプロトコルの違いや、具体的な設定の考え方について見ていきましょう。
POPとIMAPの違いと選び方
Outlookでメール設定をする際、必ず聞かれるのが「POP(ポップ)」にするか「IMAP(アイマップ)」にするかという選択です。2台のパソコンで同期を考えているなら、この選択が運命の分かれ道になります。
結論から言うと、複数台で使うなら断然「IMAP」がおすすめです。
POPは、手紙をポストから自宅に持ち帰るようなイメージです。一度パソコンにメールを取り込むと、サーバー(ポスト)からは無くなってしまいます。これだと、もう1台のパソコンで見ようとしても、サーバーにメールがないので見られません。
一方、IMAPはサーバーにあるメールを「窓から覗き見る」ようなイメージです。メールの実体はサーバーに残ったままなので、会社で見ても自宅で見ても、同じ状態を確認できます。スマホでも確認したい場合なんかは、このIMAPが必須になりますね。
ここがポイント
2台以上で使うなら、基本的には「IMAP」を選びましょう。これで既読状態やフォルダ分けも同期されます。
POP設定でサーバーに残す方法
「会社のメールがどうしてもPOPしか対応していない」というケースも、まだ結構ありますよね。そんな時でも諦める必要はありません。POPを使いながら擬似的に同期させる方法があるんです。
それは、Outlookの設定にある「サーバーにメッセージのコピーを置く」というオプションを使うことです。
通常、POPは受信したらサーバーからメールを削除しますが、この設定をオンにすることで、受信した後もサーバーにメールを残せます。そうすれば、2台目のパソコンでアクセスした時にも、同じメールを受信できるわけです。
ただし、これはあくまで「同じメールを別々に受け取る」だけなので、片方で削除しても、もう片方には反映されません。「未読・既読」の状態も連動しないので、両方で開封作業が必要になる点は注意が必要ですね。
注意点
「サーバーから削除する」の設定を「14日後」などにしておかないと、メールボックスがいっぱいになって受信できなくなるリスクがあります。
IMAP設定でメールを共有する
IMAPで設定する場合、実はこれといった特別な「共有設定」というものはありません。IMAPでアカウントを追加した時点で、自動的にサーバーと同期が始まります。
これがIMAPの最大のメリットですね。新しいパソコンでOutlookを開き、アカウント設定で「IMAP」を選んでメールアドレスとパスワードを入れるだけ。これだけで、今まで受信したメールはもちろん、自分で作った「請求書フォルダ」や「重要フォルダ」といったフォルダ構成まで、そっくりそのまま再現されます。
私自身、初めてIMAPで同期された瞬間を見たときは「おお、全部勝手に入ってきた!」と感動した覚えがあります。
送信済みフォルダも同期させる
意外と忘れがちなのが「送信済みアイテム」の同期です。「家で送ったメールの内容を、会社で確認したい」というシーンは多いですよね。
IMAPを使用していれば、基本的には送信済みメールもサーバー上の「Sent」フォルダなどに保存されるため、自動的に同期されます。しかし、プロバイダによっては設定が必要な場合や、フォルダの割り当てがうまくいっていない場合があります。
もし送信済みメールが同期されない場合は、アカウント設定の詳細から「送信済みアイテムを以下のフォルダーに保存する」といった設定を確認し、サーバー上のフォルダを指定してあげると解決することが多いですよ。
Outlook2021での設定手順
では、現在主流のOutlook 2021を例に、実際に2台目のパソコンでIMAP設定を行う流れを見てみましょう。
- Outlookを起動し、「ファイル」タブから「アカウントの追加」をクリックします。
- メールアドレスを入力し、「詳細オプション」を開いて「自分で自分のアカウントを手動で設定」にチェックを入れます。(これ重要です!)
- アカウントの種類を選ぶ画面で「IMAP」を選択します。
- プロバイダから指定された「受信サーバー」と「送信サーバー」の情報を入力します。
- パスワードを入力して完了です。
「手動で設定」を選ばないと、勝手にPOPで設定されてしまうことがあるので、ここは慎重に進めるのがコツかなと思います。
Outlookを2台のパソコンで同期する手順と注意点

仕組みが分かったところで、次はメール以外のデータ移行や、よくあるトラブルへの対処法など、より実践的な手順について解説していきます。特にカレンダーや連絡先はメールとは別の対応が必要になるので、ここをしっかり押さえておきましょう。
過去のメールを移行する方法
IMAPを使えばサーバーにあるメールは見られますが、POPで受信してパソコン内に保存してしまった「過去のメール」や、整理用に作った「ローカルフォルダ」のデータは、新しいパソコンには自動で移りません。
こういう時は、Outlookの「インポート/エクスポート」機能を使います。
まず古いパソコンで、データを「Outlook データファイル (.pst)」としてエクスポート(保存)します。そのファイルをUSBメモリなどで新しいパソコンに移し、今度はインポート(読み込み)機能を使って取り込みます。ちょっとアナログな作業ですが、これが一番確実な方法です。
補足情報
この.pstファイルには、メールだけでなく連絡先やカレンダーのデータも含めることができます。丸ごとバックアップするつもりで作業すると良いですね。
カレンダーや予定表の同期設定
「メールは同期できたけど、予定表が空っぽ…」というのは、Outlook同期のあるあるですね。実は、IMAPやPOPといったメールの仕組みでは、カレンダー情報は同期されないんです。
カレンダーを同期させるには、以下のいずれかの方法が一般的です。
- Exchangeアカウント(Outlook.comやMicrosoft 365)を使う: これが最強です。メールも予定も連絡先も全自動で同期されます。
- Googleカレンダーを介して表示する: Outlookには「インターネット予定表の購読」という機能があります。GoogleカレンダーのiCal形式のURLを登録することで、Outlook上でGoogleカレンダーの予定を見ることができます。
完全な双方向同期(Outlookで入力してスマホにも反映、など)をしたいなら、個人のプロバイダメールではなく、https://www.google.com/search?q=%E7%84%A1%E6%96%99%E3%81%A7%E5%8F%96%E5%BE%97%E3%81%A7%E3%81%8D%E3%82%8BOutlook.comのアカウントなどを併用して、そこに予定を入れる運用に変えるのが一番スムーズかもしれません。
連絡先やアドレス帳の共有手順
連絡先もカレンダーと同じで、通常のメール設定だけでは同期されません。アドレス帳が同期されていないと、メールを送る時にいちいちアドレスを手打ちすることになり、非常に不便ですよね。
最も手軽なのは、先ほど紹介した「.pstファイル」を使った移行です。定期的にエクスポートして2台目に取り込めば、同じアドレス帳を使えます。
もしリアルタイムで同期したいなら、https://www.google.com/search?q=%E3%82%84%E3%81%AF%E3%82%8AOutlook.comなどのクラウドベースのアカウントに連絡先を保存するのがベストです。スマホのOutlookアプリとも連携できるので、パソコンで登録した連絡先に外出先から電話をかける、なんてことも簡単にできるようになりますよ。
メールが勝手に消える時の対処
2台で運用していると、「片方で受信したら、もう片方から消えた!」という現象が起きることがあります。これは十中八九、片方のパソコンが「POP設定」で、かつ「サーバーにコピーを置く」設定になっていないことが原因です。
解決策はシンプルです。POPで設定しているパソコンのアカウント設定を開き、詳細設定タブにある「サーバーにメッセージのコピーを置く」にチェックを入れましょう。これで、メールソフトがメールを持ってきても、サーバー上のデータは削除されずに残るようになります。
うまく同期できない不具合の解消
設定は合っているはずなのに同期されない、エラーが出るといった場合は、以下のポイントを確認してみてください。
| チェック項目 | 確認内容 |
|---|---|
| セキュリティソフト | 通信をブロックしていないか一時的にオフにして確認 |
| データファイルの肥大化 | 長年使っていてファイルサイズが巨大になっていないか |
| プロファイル破損 | Outlookのプロファイルを新規作成して設定し直してみる |
特に「0x8004010F」のようなエラーコードが出る場合は、Outlookの内部データ(プロファイル)がおかしくなっていることが多いです。そんな時は、コントロールパネルの「Mail」から新しいプロファイルを作って、イチから設定し直すと嘘のように直ることがあります。
Outlookを2台のパソコンで同期する総括

Outlookを2台のパソコンで同期させるためのポイントは、やはり「プロトコルの選択」にあります。メールだけであればIMAPを活用するのが現代のスタンダードですが、カレンダーや連絡先まで含めた完全な同期を目指すなら、Microsoftアカウント(Exchange)の活用も視野に入れると、運用の快適さがぐっと上がります。
最初は設定項目が多くて難しく感じるかもしれませんが、一度環境を整えてしまえば、場所を選ばずに仕事や連絡ができるようになります。ぜひご自身の環境に合った方法で、快適なOutlookライフを手に入れてくださいね。
免責事項
本記事で紹介した手順や設定は一般的な環境に基づくものです。お使いのプロバイダやOutlookのバージョンによっては、画面や挙動が異なる場合があります。設定変更に伴うデータの消失等を防ぐため、重要なデータは必ずバックアップを取ってから作業を行ってください。最終的な判断や設定は、公式サイト等の情報も参照の上、ご自身の責任において行ってください。

