長年愛用したWindows 7から11への乗り換えを検討中の方も多いはずです。無償アップグレードができるのか、スペック不足で重い動作にならないか、あるいは使いにくいと後悔しないかなど不安は尽きません。特にメール移行やデータ移行の手順は複雑に見えますよね。2026年の今、どうするのが正解なのかを一緒に見ていきましょう。

- 無償アップグレード終了後のライセンス入手方法
- 24H2対応不可な古いPCの具体的な判断基準
- 失敗しないためのデータやメールの移行手順
- 費用対効果で見るPC買い替えのメリット
Windows 7から11への無償更新終了とスペック
まずは現状の整理から始めましょう。以前のように「とりあえずアップグレードしてみる」という方法は、2026年現在では通用しなくなっています。ここでは、ライセンス認証の壁や、最新バージョンである24H2が突きつけるハードウェア要件の現実について解説します。
無償アップグレード期間はいつまでだったか
結論から申し上げますと、Windows 7のプロダクトキーを使ってWindows 10や11へ無償でアップグレードできる道は、2023年9月に完全に閉鎖されました。以前はMicrosoftも黙認していた節がありましたが、現在ではその認証パスがサーバー側で塞がれています。
つまり、今手元にあるWindows 7のキーを入力しても、Windows 11の認証は通りません。「まだできるかも」という淡い期待を持って作業を始めると、インストール後の認証画面で立ち往生することになります。
注意点
ネット上には古い情報が残っており「無償でできる」と書かれた記事も見つかりますが、それらは2023年以前の情報です。現在は正規のライセンス購入が必須となります。
Core 2 Duoなどスペック不足で重いPC
「ウチのPCはまだ動くから大丈夫」と思っていませんか?実は、Windows 11の最新バージョン(24H2)からは、CPUに対する要求が劇的に厳しくなりました。特に影響が大きいのが、POPCNT命令という機能を持たない古いCPUの切り捨てです。
具体的には、Windows 7時代に主力だったCore 2 DuoやCore 2 QuadといったCPUを搭載したPCでは、Windows 11自体が起動しません。これは「重い」とか「遅い」というレベルではなく、電源を入れてもOSが立ち上がらず、再起動を繰り返すだけになってしまうのです。
起動不可となる主なCPU
- Intel Core 2 Duo / Quad 全般
- AMD Athlon 64 X2 など
これらは物理的に対応できないため、買い替え以外の選択肢はありません。
Windows 11のライセンス価格と購入方法
無償アップグレードが終了した今、正規にWindows 11を利用するにはライセンスを購入する必要があります。主な入手ルートは以下の通りです。
| 種類 | 概算価格 | 特徴 |
|---|---|---|
| パッケージ版(リテール版) | 約1.8万〜2.8万円 | PCを買い替えてもライセンスを移管できる。最も柔軟性が高い。 |
| DSP版 | パーツセット価格 | 安価だが、セットで購入したパーツ(LANカード等)と一緒に使う必要がある。 |
| PC買い替え(OEM) | PC代金に含まれる | 新しいPCには最初から入っているため、追加費用は不要。 |
古いPCを延命するために2万円近いOSを買うのと、5〜6万円で新品や高性能な中古PCを買うのとでは、どちらが幸せになれるか。冷静に計算してみると、後者の方がコストパフォーマンスが良いケースがほとんどです。
Rufus等で非対応PCを強制更新するリスク
「Rufus」というツールを使えば、TPM 2.0やセキュアブートのチェックを回避してインストールできる、という話を聞いたことがあるかもしれません。確かに、第1世代Core iシリーズ以降のPCであれば、この方法でWindows 11を入れることは技術的に可能です。
しかし、これには大きなリスクが伴います。無理やり入れたWindows 11には適切なドライバ(特にグラフィック周り)が存在しないことが多く、画面描画がカクカクしたり、動画再生がまともにできなかったりします。また、大型アップデートのたびに起動不能になるリスクを抱え続けることになり、安心して使える環境とは言えません。
自己責任の世界です
回避策を実行する場合、システムの不具合やデータ損失が発生してもMicrosoftのサポートは受けられません。メイン機での運用は避けるべきでしょう。
使いにくいと後悔する前に知るべきUI変更
Windows 11に移行して最初に戸惑うのが、「スタートボタンが真ん中にある」ことでしょう。長年左下のスタートボタンに慣れ親しんだWindows 7ユーザーにとって、これは大きなストレスになるかもしれません。
また、右クリックメニューも簡素化されており、これまで使っていた「コピー」や「貼り付け」がアイコン表示になっていたり、「その他のオプションを表示」を押さないと従来のメニューが出てこなかったりと、一手間増える場面があります。
ただ、これらは設定でカスタマイズ可能です。
- スタートボタンは設定で「左揃え」に戻せます。
- エクスプローラーの挙動も、慣れればタブ機能などが便利に感じるはずです。
「使いにくい」という評判だけで食わず嫌いをするのはもったいないですが、変化があることは覚悟しておきましょう。
Windows 7から11へのデータ移行手順と推奨策

さて、ここからは実際の作業についてです。OSが変わるとデータやアプリの引き継ぎが心配ですよね。特にWindows 7と11では構造が大きく異なるため、専用ソフトに頼るよりも手動で確実に移行する方がトラブルが少ないです。
安全なデータ移行の手順と必要なツール
最も安全で確実なのは、「必要なデータだけを外付けストレージにコピーして、新しいPCに移す」というシンプルな方法です。移行ツールを使って設定ごと無理やり移そうとすると、古いゴミデータまで引き継いでしまい、新PCの動作が不安定になる原因になります。
移行すべき主要フォルダ
- デスクトップ
- ドキュメント
- ピクチャ / ビデオ / ミュージック
- ブラウザのブックマーク(エクスポート機能を使用)
注意したいのが「隠しフォルダ」です。一部のアプリケーションデータ(AppDataなど)は通常見えない設定になっています。これらを手動で探すのは大変なので、基本的には作成したファイル(ドキュメントや写真)を中心に救出するのが良いでしょう。
Windows Liveメールデータの移行方法
Windows 7ユーザーの多くが利用していた「Windows Live メール」ですが、残念ながらWindows 11では動作しませんし、インストールもできません。ここで詰まる方が非常に多いです。
移行のためには、Windows 7が動いているうちに以下の作業を行う必要があります。
- Windows Live メールを起動し、メールデータを「eml形式」でエクスポート(保存)する。
- そのデータを外付けHDDなどにコピーする。
- 新しいPCでOutlookやThunderbirdなどのメールソフトを起動し、データをインポートする。
これは少々骨の折れる作業ですが、メール自体が消えてしまうわけではないので安心してください。ただ、ソフト自体は乗り換える必要がある点を覚えておきましょう。
外付けHDDを用いたバックアップのやり方
クラウド全盛の時代ですが、大量の写真や動画を移行するには、やはり物理的な外付けHDDやUSBメモリが最強です。手順は以下の通りシンプルです。
- 外付けHDDをWindows 7 PCに接続する。
- エクスプローラーを開き、Cドライブの「ユーザー(Users)」フォルダを開く。
- 自分のユーザー名のフォルダを右クリックして「コピー」。
- 外付けHDDを開いて「貼り付け」。
これで、あなたの作成したデータの大半はバックアップできます。コピーには時間がかかるので、寝る前にセットしておくのがおすすめです。
移行ソフトを使わずにクラウドで同期する
もし、データ量がそれほど多くなく、インターネット回線が安定しているなら、クラウドサービスを使うのも手です。特にGoogle ChromeやMicrosoft Edgeを使っている場合、ブラウザにログインして「同期」をオンにするだけで、ブックマークやパスワードは一瞬で新しいPCにやってきます。
OneDriveの活用
Windows 7用のOneDriveアプリは動作が怪しいことがありますが、WebブラウザからOneDriveにアクセスして、大事なファイルをアップロードしておくことは可能です。新しいPCで同じアカウントでログインすれば、すぐにファイルにアクセスできます。
Windows 7から11への移行はPC買い替えが正解
ここまでいろいろとお話ししてきましたが、最終的な結論をお伝えします。2026年現在、Windows 7時代のPCを無理やりWindows 11にして使うのは、労力に見合わないばかりか、セキュリティリスクも高い行為です。
Core 2 Duo世代は動きませんし、それ以降のPCでもSSDへの換装やメモリ増設、有料ライセンスの購入を考えると、数万円の出費になります。それならば、最初からWindows 11が快適に動く設計になっている、最新の(あるいは比較的新しい中古の)PCに買い替えるのが、最も経済的でストレスのない選択肢です。
新しいPCなら、電源を入れて簡単な設定をするだけで、すぐに安全でサクサク動く環境が手に入ります。思い出の詰まった古いPCには感謝をしつつ、データだけ吸い出して引退させてあげるのが、一番の親孝行(PC孝行?)かもしれませんね。
免責事項
本記事の情報は2026年2月時点のものです。ハードウェアの改造や非推奨のインストール方法を実行する場合は、データのバックアップを取った上で、ご自身の責任において行ってください。

