パソコンを使っていると、急に画面が真っ暗になったりパスワードを忘れてログインできなくなったりすることがあります。そんな時、Windowsの強制初期化やリカバリといった手段を検討されるのではないでしょうか。実は私自身も以前、大事な作業中にブルースクリーンが頻発してしまい、どうにもならなくて焦った経験があります。通常の初期化ができない場合でも、コマンドプロンプトを使ったり、メーカーごとの起動キーを利用したりすることで解決できるケースは意外と多いものです。この記事では、起動しない状態からの対処法やBitLocker回復キーの扱い、エラーで進まない時の解決策まで、私の経験と知識をもとに分かりやすく解説していきます。

- 起動しない状態から強制的に初期化を行う具体的な手順がわかる
- パスワードを忘れた際にログイン画面からリセットする方法を学べる
- BitLocker回復キーが見つからない時の最終的な対処法を理解できる
- 初期化がエラーで失敗する原因とコマンドを使った解決策を知れる
Windowsの強制初期化を実行する前の準備と基本手順
Windowsの強制初期化を行うには、いくつかのルートがあります。通常の操作が受け付けられない緊急事態において、どのような手順でシステムをリセットすればよいのか、基本から応用までを整理しました。まずは、状況に合わせた最適なアプローチを確認していきましょう。
起動しない状態から初期化する黒い画面への対処法
電源を入れてもWindowsが立ち上がらず、黒い画面のままフリーズしたり、メーカーロゴで止まってしまったりする場合、通常のメニューからは初期化できません。こういった状況では、Windowsに組み込まれている「自動修復」機能を強制的に呼び出すのが最も有効な手段です。
具体的には、PCの電源ボタンを長押しして強制終了し、再度電源を入れるという操作を2回連続で繰り返します。すると、3回目の起動時にWindowsが「正常に起動しなかった」と判断し、「自動修復を準備しています」というメッセージが表示されて回復環境(WinRE)が立ち上がります。
ポイント:
タイミングが重要です。Windowsのロゴやくるくる回るアイコンが出た瞬間に電源ボタンを長押ししてください。これを2回繰り返すことで、強制的に修復モードへ誘導できます。
回復環境が起動したら、「トラブルシューティング」>「このPCを初期状態に戻す」へと進むことができます。この方法は少し強引に見えますが、システムが起動しない緊急時には標準的な手順として認められているものです。
パスワードを忘れた場合にログイン画面から行う方法
「久しぶりに使おうとしたらパスワードを忘れてしまった」「PINコードが通らない」というケースも多いですよね。デスクトップ画面まで行けなくても、ログイン画面さえ表示されていれば、そこから強制初期化のプロセスに入ることが可能です。
手順は非常にシンプルです。ログイン画面の右下にある電源アイコンをクリックし、キーボードのShiftキーを押し続けながら「再起動」をクリックしてください。これだけで、PCが再起動した後に青い背景の「オプションの選択」画面が表示されます。
この方法は「Shift+再起動」と呼ばれるテクニックで、トラブルシューティングの基本中の基本です。パスワードがわからなくても、システムのリセット機能へアクセスできる裏口のようなものですね。
ただし、この方法で初期化を進める場合、途中でMicrosoftアカウントのパスワードやBitLocker回復キーを求められることがあります。完全にパスワードが不明な場合は、「すべて削除する」を選んでクリーンな状態にする覚悟が必要になるかもしれません。
BitLocker回復キーがわからない時の注意点
最近のWindows PC、特にSurfaceや大手メーカー製のノートPCでは、セキュリティのために「BitLocker」という暗号化機能が最初から有効になっていることがほとんどです。強制初期化を行おうとすると、このBitLocker回復キーの入力を求められる壁にぶつかることがあります。
注意:
回復キーが見つからず、かつ暗号化されたドライブ内のデータが必要な場合、残念ながらデータを救出する手段は技術的に存在しません。この場合、データを諦めてUSBメモリなどからクリーンインストール(全データ削除)を行うしか道はありません。
「初期化したいのにキーがわからなくて詰んだ」という状況は非常に辛いですが、セキュリティの仕様上、どうしようもない部分でもあります。初期化前には必ずキーの所在を確認しておきましょう。
コマンドプロンプトを使ってシステムをリセットする
GUI(マウス操作できる画面)がバグって動かない、あるいは設定メニューが開かないという重症なケースでは、コマンドプロンプトを使って直接命令を送るのが効果的です。これはいわば、Windowsの裏側から「強制的にリセットしろ」と指令を出すようなものです。
回復環境の「詳細オプション」から「コマンドプロンプト」を起動し、以下のコマンドを入力してEnterキーを押してみてください。
systemreset -factoryreset
このコマンドを実行すると、通常の設定メニューを経由せずに、直接初期化ウィザードを呼び出すことができます。設定アプリ自体が破損している場合でも、このコマンドなら反応することがあるので、覚えておくと便利かなと思います。
メーカー別の起動キーやBIOSからリカバリする技
Windowsのシステム自体が深刻なダメージを受けていて、回復環境すら起動しない場合もあります。そんな時に頼りになるのが、PCメーカーが独自に用意しているリカバリ機能です。これらはWindowsの状態に関わらず、ハードウェアレベルで起動できることが多いです。
メーカーによって、電源投入直後に連打すべきキーが異なります。代表的なものを挙げておきますね。
| メーカー | 起動キー | 備考 |
|---|---|---|
| NEC (LAVIE) | F11 | ロゴ表示直後に連打 |
| 富士通 (FMV) | F12 | メニューから「トラブル解決ナビ」を選択 |
| Dell / HP | F12 / F11 | DellはSupportAssist、HPはSystem Recovery |
| Lenovo | Novoボタン | 本体側面の小さな穴をピンで押して起動 |
最近のPCは起動が速すぎてキー入力を受け付けないことがあります。その場合は、一度完全に電源を切ってから(Shiftキーを押しながらシャットダウン)、電源ボタンを押すと同時にキーを連打し続けるのがコツです。
Windowsの強制初期化ができない原因と解決策

手順通りにやっているはずなのに、「問題が発生しました」と表示されて初期化が失敗することがあります。実はこれ、よくあるトラブルなんです。ここでは、Windowsの強制初期化がうまくいかない主な原因と、その解決策について深掘りしていきます。
初期化に失敗してエラーが出る原因と対処法
「PCを初期状態に戻すときに問題が発生しました」というエラーが出る場合、原因の多くはWindows回復環境(WinRE)の無効化やシステムファイルの破損にあります。初期化を行うためのプログラム自体が壊れてしまっている状態ですね。
これを直すには、コマンドプロンプト(管理者)で以下のコマンドを順番に試してみてください。
まず、回復環境の状態を確認し、修復を試みるコマンドです。
reagentc /disable reagentc /enable
これを実行して「Operation Successful」と出れば、回復環境のリンクが再構築されています。それでもダメな場合は、システムファイルチェッカーを使って破損ファイルを修復しましょう。
sfc /scannow
これらを実行した後に再度初期化を試すと、すんなり通ることが多いです。地味な作業ですが、効果は絶大ですよ。
空き容量不足で進まない場合のストレージ確保術
意外と見落としがちなのが、ストレージの空き容量不足です。初期化プロセス、特に「クラウドからダウンロード」を選択する場合、一時ファイルの展開やWindowsの再構築作業のために、Cドライブに最低でも20GB〜30GB程度の空き容量が必要になります。
容量がカツカツの状態で初期化を始めると、途中でエラーコードもなく突然失敗することがあります。もしPCが起動できるなら、不要な動画ファイルを削除したり、「ディスクのクリーンアップ」を実行したりして場所を空けてください。
起動できない状態で容量不足が疑われる場合は、コマンドプロンプトから不要なファイルを削除するか、諦めてUSBメモリを使ったクリーンインストール(パーティション全削除)を行う必要があるかもしれません。
ウイルス感染時に完全にデータを消去する手順
ランサムウェアなどの悪質なウイルスに感染した場合、中途半端な初期化ではウイルスが残留してしまうリスクがあります。こうしたケースでは、単なる初期化ではなく、「データの完全消去」を伴うリセットが必要です。
初期化のオプション選択時に、「すべて削除する」を選んだ後、「設定の変更」をクリックし、「データのクリーニングを実行しますか?」を「はい」に設定してください。
注意:
このオプション(データのクリーニング)を有効にすると、ドライブ全体に「0」を書き込んでデータを完全に抹消します。処理には数時間かかりますが、ウイルス駆除やPCの譲渡・売却時には必須の操作です。
また、再インストール元のデータとして「クラウドからダウンロード」を選ぶことで、感染している可能性のあるローカルファイルを使わず、Microsoftのサーバーから清潔なWindowsデータを取得できるため、より安全性が高まります。
Windows10と11での手順の違いと注意点
Windows 10とWindows 11では、基本的な初期化の仕組みは同じですが、設定メニューへのたどり着き方が少し異なります。
- Windows 10: 「設定」>「更新とセキュリティ」>「回復」>「このPCを初期状態に戻す」
- Windows 11: 「設定」>「システム」>「回復」>「このPCを初期状態に戻す」
特にWindows 11では、メニューのデザインが大きく変わっているため、「更新とセキュリティがない!」と迷ってしまうことがあるかもしれません。「システム」の中に「回復」がある、と覚えておけば大丈夫です。
初期化にかかる時間の目安と終わらない時の対応
「初期化を始めたけれど、99%で止まって動かない…」という相談もよく受けます。初期化にかかる時間は、PCの性能やデータの量、選択したオプションによって大きく変わります。
時間の目安:
・SSD搭載の高性能PC(データ保持):30分〜1時間程度
・HDD搭載の古いPC(データ完全消去):数時間〜半日以上
特に「データのクリーニング」を選んだ場合や、HDD搭載機の場合は非常に時間がかかります。もし数時間画面が変わらなくても、HDDのアクセスランプが点滅しているなら動いています。ただし、24時間以上経過しても進まない場合は、システムがフリーズしている可能性が高いです。その場合は電源ボタン長押しで強制終了するしかありませんが、最悪の場合Windowsが起動しなくなるリスクがあるため、これは最終手段と考えてください。
Windowsの強制初期化を成功させるための総括
Windowsの強制初期化は、PCトラブルを一発で解消できる強力な手段ですが、データの消失というリスクも伴います。「windows 強制 初期化」で検索された皆さんは、今まさに困っている状況かと思いますが、まずは焦らず状況を診断することが大切です。
起動しないなら電源ボタンによる強制WinRE起動、パスワード忘れならShift+再起動、エラーが出るならコマンド修復と、状況に応じた適切なカードを切ることで、多くの問題は解決可能です。万が一、どうしても初期化できない場合は、USBメモリにインストールメディアを作成しての「クリーンインストール」という最終奥義もあります。
この記事の手順が、皆さんのPCトラブル解決の糸口になれば嬉しいです。ただし、大切なデータがある場合は、無理に初期化せず、専門の業者に相談することも検討してくださいね。

