WindowsのPINが変更できないと焦りますよね。ログイン画面でPINを忘れた場合や設定画面で削除ボタンがグレーアウトしている時など、状況は様々です。エラーが出て先に進めないトラブルも多いですが、実は複雑に見えるこの問題も原因を特定して対処すれば解決できます。

- PINの設定変更ができない原因と基本的な対処法
- 削除ボタンが押せない時の設定解除テクニック
- エラーコードが表示される場合の具体的な修復手順
- システム内部のデータ破損を直す高度な解決策
WindowsでPINが変更できない主な原因と初期対応
Windows HelloのPINコードが変更できなくなる現象は、実は多くのユーザーが経験しています。まずは、システムの一時的な不具合や設定ミスなど、比較的簡単に直せる原因からチェックしていきましょう。パソコンの大掛かりな初期化をする前に、これらの基本手順を試すだけで解決することも多いんです。
PINを忘れたのにリセットできない時の確認事項
久しぶりにパソコンを開いたらPINを忘れてしまった、あるいは入力しても弾かれてしまう。そんな時は焦らず「PINを忘れた場合」のリンクをクリックしますよね。しかし、このリンクを押しても反応がなかったり、ウィンドウが一瞬で消えてしまったりすることがあります。
この現象の多くは、インターネット接続が確立されていないか、バックグラウンドで動いている認証サービスが一時的に停止していることが原因です。まずはログイン画面の右下にあるネットワークアイコンを確認し、Wi-Fiや有線LANが正しく繋がっているかを見てみてください。
ヒント
PINのリセットにはMicrosoftアカウントのパスワードが必要です。スマホなどでMicrosoftのサイトにログインできるか事前に確認しておくとスムーズですよ。
「問題が発生しました」と表示される原因と対策
設定画面から変更しようとした際に「問題が発生しました」というエラーメッセージが出る場合、これはWindowsが「なぜ失敗したかわからないけれど、とにかく失敗した」と言っている状態です。
よくある原因の一つに、セキュリティソフトの干渉があります。市販のウイルス対策ソフトや、ネットバンキング利用時にインストールされるキーボード保護ツール(アンチキーロガー)が、PINの入力画面を「不正な操作」と誤認してブロックしているケースがあるんです。
もしサードパーティ製のセキュリティソフトを入れている場合は、一時的に機能をオフにするか、アンインストールした状態でPINの変更を試してみてください。これであっさり通ることがあります。
サインインオプションがループする場合の対処法
「変更」ボタンを押すとパスワードを求められ、入力してエンターを押すと、また元の画面に戻ってループしてしまう…。これはアカウントの認証トークン(本人確認の有効期限のようなもの)が切れている時によく起こります。
この場合、一度設定の「アカウント」メニューからログアウトし、PCを再起動してから再度Microsoftアカウントでサインインし直すことで、認証情報が更新されてループから抜け出せることがあります。
PCの再起動と高速スタートアップ無効化の手順
「再起動なんて基本中の基本でしょ?」と思われるかもしれませんが、実はWindows 10や11のデフォルト設定では、通常のシャットダウンは完全に電源を切っているわけではありません。「高速スタートアップ」という機能により、システムの一部を休止状態にして保存しているため、不具合も一緒に保存されてしまっていることがあるんです。
完全シャットダウンの方法
キーボードの[Shift]キーを押しながら、スタートメニューの「再起動」をクリックしてください。これでシステムが完全にリフレッシュされます。
この「完全な再起動」を行うだけで、認証関連のサービス(LSAなど)が正しく読み込まれ、PIN変更ができるようになるケースが非常に多いです。まずはこれを試してください。
ネットワーク接続と時刻設定のズレを見直す
意外な落とし穴が「日付と時刻」です。Windows Helloの認証は、Microsoftのサーバーと暗号化された通信を行いますが、PCの時刻が数分でもズレていると「セキュリティ上のリスクがある」と判断され、サーバーから通信を拒否されてしまいます。
設定の「時刻と言語」から「時刻を自動的に設定する」のスイッチを一度オフにし、再度オンにして時刻を同期させてください。時刻が正確になった途端にエラーが消えるというのは、よくある話です。
WindowsでPINが変更できない深刻なエラーの修復

再起動や基本的な確認をしても状況が変わらない場合、問題は少し根深い場所にあります。ここでは、組織によるポリシー制限の解除や、破損したシステムファイルの修復など、より踏み込んだ解決策を解説します。少し手順が複雑になりますが、一つずつ確認していけば大丈夫です。
Windows11で削除ボタンがグレーアウトする
設定画面で「削除」ボタンが灰色になっていてクリックできない、あるいは「このオプションは現在使用できません」と表示されることがあります。これは多くの場合、システムの不具合ではなく「設定」で制限されている状態です。
特に、「セキュリティ向上のため、このデバイスではMicrosoftアカウントのWindows Helloサインインのみを許可する」というスイッチがオンになっていると、従来のパスワード認証が封じられ、結果としてPINの削除も制限されることがあります。まずはサインインオプションの設定画面にあるこのスイッチをオフにしてみてください。
職場や学校アカウントの接続を切断する方法
個人のパソコンにOffice 365やTeamsを入れるために「職場または学校のアカウント」を追加していませんか?実はこれを行うと、会社や学校のセキュリティポリシー(MDM)があなたのパソコンにも適用されてしまうことがあります。
組織のルールで「PINの使用を強制する」などの設定がされていると、ユーザー側での削除や変更がロックされてしまいます。
解除の手順
- 「設定」>「アカウント」>「職場または学校へのアクセス」を開く。
- 登録されている組織のアカウントを選択し、「切断」をクリック。
- PCを再起動する。
これで個人のPCとして制御が戻り、グレーアウトしていたボタンが押せるようになるはずです。必要であれば、変更後に再度ログインすればOKです。
エラー0x8009002dが表示された時の対策
PIN変更の途中で「エラーコード:0x8009002d」などが表示される場合、これはWindowsの内部で予期せぬ中断が発生したことを示しています。特にスリープ復帰後などに発生しやすいエラーです。
このエラーが出る場合、次に紹介する「NGCフォルダー」のデータが破損している可能性が非常に高いです。表面的な設定変更では直らないため、認証データを一度きれいに削除する必要があります。
NGCフォルダーを削除して設定を初期化する
これが今回紹介する中で最も強力な解決策です。Windows HelloのPIN情報は、システム内の「NGC」という特殊なフォルダーに保存されています。この中身が壊れていると、何をしてもPINは変更できません。
ただし、このフォルダーは厳重に保護されているため、普通に開こうとしても「アクセスが拒否されました」と弾かれます。以下の手順で所有権を取得して削除します。
| 手順 | 操作内容 |
|---|---|
| 1. 場所を開く | エクスプローラーで C:\Windows\ServiceProfiles\LocalService\AppData\Local\Microsoft を開く(隠しファイルを表示する設定が必要)。 |
| 2. 権限取得 | 「NGC」フォルダーを右クリック>プロパティ>セキュリティ>詳細設定。「所有者」を現在のユーザーに変更し、「サブコンテナーとオブジェクトの所有者を置き換える」にチェックしてOK。 |
| 3. 削除 | これでNGCフォルダーが開けるようになるので、中のファイルを全て削除します。 |
| 4. 再起動 | PCを再起動すると、PIN設定が未登録の状態に戻っています。新規作成を行ってください。 |
TPMクリアとBIOS設定で認証機能をリセット
NGCフォルダーを削除しても直らない、あるいはエラーコード「0x80090029」などが出る場合、ハードウェアレベルのセキュリティチップ「TPM」に保存された鍵情報がおかしくなっている可能性があります。
「tpm.msc」を実行してTPMの状態を確認し、必要であれば「TPMのクリア」を行いますが、ここで最大の注意点があります。
【重要】BitLockerの回復キーを確認してください
TPMをクリアすると、HDD/SSDの暗号化(BitLocker)のロックが解除できなくなる可能性があります。操作を行う前に、必ず48桁の「回復キー」が手元にあるか、またはBitLockerが無効になっているかを確認してください。これがないとデータが二度と開けなくなります。
また、BIOS画面(UEFI)でTPM(Intel PTTやAMD fTPM)が無効になっているとPIN機能自体が使えません。メーカーのロゴ画面でF2キーなどを押してBIOSに入り、Security設定などでTPMが「Enabled」になっているかも確認しましょう。
WindowsのPINが変更できないトラブルの総括
「windows pin 変更できない」というトラブルは、単なるパスワード忘れとは違い、システムの深い部分やセキュリティチップが関わっていることが多いです。
多くの場合は「完全な再起動」や「職場アカウントの切断」で解決しますが、それでもダメな場合はNGCフォルダーの再構築が有効です。ハードウェアに関わるTPMの操作はリスクもあるため、まずはリスクの低い方法から順に試していってくださいね。無事にログインできるようになることを願っています。

