Windows10のESUが表示されない!原因と対処法を徹底解説

Windows 10のサポート終了が迫る中、使い慣れたPCを安全に使い続けるために拡張セキュリティ更新プログラム(ESU)の購入を検討している方も多いのではないでしょうか。しかし、いざ設定画面を開いても肝心の購入オプションが見当たらず、困惑してしまうケースが少なくありません。特に個人向けのESUに関しては、特定の条件を満たしていないとメニュー自体が表示されない仕様になっているため、原因が分からず途方に暮れてしまうこともあるかもしれません。そこで今回は、私自身の経験や調査をもとに、Windows 10のESUが表示されない主な原因と、それを解決するための具体的な手順について詳しくご紹介していきたいと思います。

ESU
  • ESUが表示されない原因となるOSのバージョンや必須更新プログラムについて理解できます
  • 職場や学校のアカウントが競合して表示を妨げている場合の対処法が分かります
  • コマンドプロンプトを使ってESUの判定プロセスを強制的に実行する方法を学べます
  • 法人向けと個人向けで異なるESUの提供形態とそれぞれの確認ポイントを把握できます
スポンサーリンク

Windows10のESUが表示されない原因と条件

せっかくESUを購入しようとしても、設定画面にその選択肢が出てこない場合、PCの状態がマイクロソフトの想定する「前提条件」を満たしていない可能性が高いです。ここでは、OSの内部的な判定ロジックや、意外と見落としがちなアカウントの設定など、表示されない主な原因について見ていきましょう。

ESU購入にはバージョン22H2が必須

まず最初に確認すべきなのは、お使いのWindows 10のバージョンです。ESUプログラムは、Windows 10の最終バージョンである「22H2」のみを対象としています。古いバージョン(21H2や21H1など)のままでは、ESUを処理するための機能が含まれていないため、絶対にオプションが表示されることはありません。

バージョンの確認方法

キーボードの「Windowsキー」+「R」を押し、「winver」と入力して実行してください。表示されたウィンドウに「バージョン 22H2」と記載されていればOKです。

もしこれ以外のバージョンが表示された場合は、まずWindows Updateを実行して、最新の機能更新プログラムを適用する必要がありますね。

KB5072653など更新プログラムの欠落

バージョンが22H2であっても、特定の更新プログラムが入っていないとESUは表示されません。特に重要なのが、ライセンス準備パッケージ(KB5072653)と呼ばれるものです。これは、PCにESUのライセンスキーを認識させるための土台となるプログラムで、これがインストールされていないとシステムはESUの準備ができていないと判断してしまいます。

また、2025年10月以降のセキュリティ更新(KB5066791など)や、最新のサービススタック更新プログラム(SSU)も必要です。通常はWindows Updateで自動的に入ってくるはずですが、手動で更新を一時停止していたりすると、これらが抜け落ちていることがあります。

職場アカウントの競合で表示されない

個人で使っているPCなのにESUが表示されない場合、この「アカウントの競合」が最大の原因になっていることが多いです。Windows 10は、ログインしているアカウントの種類によって、そのPCが「個人用」か「組織管理」かを判定しています。

例えば、過去に一度でもOfficeアプリやTeamsにログインする際、「職場または学校のアカウント」を使用し、「このデバイスを組織に登録する」というオプションを有効にしていた場合、OSはそのPCを「管理下(Managed)」にあると見なします。すると、個人向けのESUオファー(設定画面からの購入)が無効化され、企業向けのライセンス適用を優先する挙動になってしまうんですね。

テレメトリや地域設定が原因のケース

意外な落とし穴として、Windowsの「診断データ(テレメトリ)」の設定や、地域設定の問題もあります。ESUが表示されるかどうかは、PCがマイクロソフトのサーバーに自身の情報を送信し、サーバー側が「このPCはESUの対象だ」と判定して初めて決まります。

プライバシー設定に注意

プライバシー保護のために「Connected User Experiences and Telemetry」などのサービスをツール等で無効化していると、この判定通信が遮断されてしまい、結果としてオファーが届かない状態になります。

また、PCの地域設定が誤って日本以外になっていたり、VPN接続などで接続元が特定できない場合も、サーバー側がオファーを保留することがあるようです。

法人向けESUは設定画面に出ない仕様

もしあなたが企業のIT管理者で、法人向け(Commercial ESU)を探しているなら、設定画面に表示されないのは「仕様」です。法人向けのESUは、個人向けのようにMicrosoft Storeで購入するのではなく、ボリュームライセンス(VLSC)やCSPパートナーから購入し、MAKキー(マルチライセンス認証キー)を入手して適用する仕組みだからです。

法人向けの場合は、GUI(画面操作)ではなく、コマンドラインや管理ツールを使ってキーをインストールする必要があります。これについては後述の解決手順で触れますが、「設定画面に出ない!」と焦る必要はありません。

Windows10のESUが表示されない解決手順

ESU1

原因が分かったところで、次はいよいよ具体的な解決策に移りましょう。個人ユーザーの方が直面しやすいトラブルを中心に、リスクの低い方法から順に紹介していきます。これらを試すことで、無事にESUの購入画面が表示されるようになるはずです。

個人用アカウント設定への切り替え

多くの方にとって解決の決定打となるのが、不要な組織アカウント情報の削除です。PCを純粋な「個人用」の状態に戻すことで、個人向けESUのオファーを表示させます。

手順の概要

1. 「設定」>「アカウント」>「職場または学校へのアクセス」を開く。

2. 使っていない会社や学校のアカウントがあれば選択し、「切断」をクリック。

3. PCを再起動する。

これだけでMDMポリシーなどの組織管理フラグが解除され、表示されるようになるケースが非常に多いです。また、現在はローカルアカウントで使っている場合でも、一度Microsoftアカウント(MSA)に切り替えてログインし直すことで、ライセンスサーバーとの認証がうまくいくことがあります。

コマンドで判定プロセスを強制実行

設定を見直しても画面が変わらない場合、コマンドを使ってOS内部の「適格性評価タスク」を無理やり動かす方法があります。これにはClipESUConsumer.exeというツールを使います。

管理者権限でコマンドプロンプトを開き、以下のコマンドを入力してEnterキーを押してください。

cmd /c ClipESUConsumer.exe -evaluateEligibility

実行しても画面には何も表示されませんが、バックグラウンドで処理が走っています。この後PCを再起動し、再度Windows Updateの画面を確認してみてください。これでバナーが出現すれば成功です。

レジストリ操作でESUを強制表示

ここからは少し上級者向けになりますが、レジストリを操作してESUの機能を強制的に「有効」にする方法もあります。マイクロソフトが機能の展開を制御しているフラグを、手動で書き換えてしまうというものです。

注意

レジストリ操作はリスクを伴います。必ず事前にバックアップを取ってから行ってください。

具体的には、HKLM\SYSTEM\CurrentControlSet\Policies\Microsoft\FeatureManagement\Overridesという場所に、ESUの機能IDに関連する値を設定するのですが、これはかなり専門的な操作になります。もし自信がない場合は、次の「インプレースアップグレード」を検討したほうが安全かもしれません。

インプレースアップグレードで修復

システムファイルが破損していたり、Windows Updateのエージェント自体がおかしくなっている場合、ここまでの方法がすべて効かないことがあります。その場合の最終手段が「インプレースアップグレード」です。

これは、データやアプリを消さずにOSだけを上書きインストールするという方法です。マイクロソフトの公式サイトから「メディア作成ツール」をダウンロードし、「このPCを今すぐアップグレードする」を選びます。この際、必ず「個人用ファイルとアプリを引き継ぐ」が選択されていることを確認してくださいね。

これにより、OSの中身が工場出荷時の正常な状態に近い形にリフレッシュされ、ESUの判定も正しく行われるようになります。

エラーコード別の対処法と確認事項

ESUの登録プロセスが進んだとしても、最後にエラーが出てしまうこともあります。よくあるエラーコードとその対処法を簡単にまとめておきます。

エラーコード 主な原因と対処法
0x80070005 アクセス拒否。管理者権限で実行するか、セキュリティソフトを一時停止してみてください。
0x80041013 WMIの不具合や時刻ズレ。PCの時計が合っているか確認し、時刻を同期させてください。
0xC004F050 キーが無効。法人向けでよくあるミスです。入力しているMAKキーが正しいか再確認を。

特に「0x80041013」は、PCの時刻が数分ずれているだけでも発生するので、まずは時刻合わせから試してみるのがおすすめです。

Windows10のESUが表示されないまとめ

今回は「windows10 esu 表示されない」という問題について、原因と解決策を解説してきました。多くの場合、更新プログラムの適用漏れや、過去に設定した組織アカウントの残留が原因です。まずは慌てずに、職場アカウントの切断や更新プログラムのチェックから始めてみてください。

ESUはあくまで一時的な延命措置ですが、セキュリティを守るためには重要な選択肢です。この記事の手順で無事に表示され、安心してPCを使えるようになることを願っています。

※本記事の情報は執筆時点のものです。正確な情報はマイクロソフトの公式サイトをご確認ください。また、レジストリ操作などは自己責任で行ってください。最終的な判断に迷う場合は、専門家へご相談されることをお勧めします。

タイトルとURLをコピーしました