パソコンを使っているときに急に動作が重くなったり、タスクマネージャーに見慣れない「Windows Input Experience」という名前を見つけて不安になったりしたことはないでしょうか。私自身も最初は「これって何だろう?勝手に動いていて大丈夫なのかな」と疑問に思ったことがあります。実はこれ、ウイルスなどではなく、私たちが文字を入力したり絵文字を使ったりするために欠かせない大切な機能なんです。とはいえ、CPUやメモリをたくさん消費してパソコンの動作を遅くしてしまうことがあるのも事実です。この記事では、Windows入力エクスペリエンスとは一体何なのか、なぜ重くなってしまうのか、そして安全に対処するにはどうすればよいのかについて、私の経験も交えながら分かりやすくお話ししていきたいと思います。

- Windows入力エクスペリエンスが担当する役割と仕組みについて
- プロセスが重くなったりメモリを消費したりする原因について
- Windows 11のバージョン24H2で発生している不具合と対処について
- 安全に動作を軽くするための具体的な設定や手順について
Windows Input Experienceが重い原因と正体
まずは、この「Windows Input Experience」というプロセスが一体何をしているのか、そしてなぜ時々パソコンの足を引っ張るほど重くなってしまうのか、その正体と原因について詳しく見ていきましょう。
Windows Input Experienceとはどんな機能か
Windows Input Experienceとは、一言で言うとWindowsにおける「文字入力」や「タッチ操作」を管理している機能のことです。
具体的には、私たちがキーボードで文字を打つときの予測変換や、スマホのように画面上のキーボードを使う「タッチキーボード」、さらには「Windowsキー + .(ドット)」を押したときに出てくる絵文字パネルなんかも、この機能が動かしているんです。
技術的な名前では「TextInputHost.exe」というプログラムが動いています。以前のWindowsでは、キーボード入力と言えばもっと単純な仕組みだったんですが、最近のWindowsはスマホのような便利な機能(音声入力やクリップボード履歴など)がたくさん増えましたよね。それらを全部まとめて管理するために、少し複雑でリッチな仕組みに進化しているんです。
TextInputHost.exeはウイルスか確認
タスクマネージャーで「TextInputHost.exe」という見慣れない名前を見つけると、「もしかしてウイルス?」と心配になってしまうかもしれません。
結論から言うと、これはMicrosoftの正規のシステムファイルですので、基本的にはウイルスではありません。安心してくださいね。
ただ、ごく稀にウイルスが正規のファイル名に偽装しているケースもゼロとは言い切れません。心配な場合は、タスクマネージャーでそのプロセスを右クリックして「ファイルの場所を開く」を選んでみてください。
| 確認項目 | 正常な状態 |
|---|---|
| ファイル名 | TextInputHost.exe |
| 場所 | C:\Windows\SystemApps\MicrosoftWindows.Client.CBS_…内 |
| 提供元 | Microsoft Corporation |
もし、全く違う場所(例えばダウンロードフォルダなど)にあった場合は注意が必要ですが、SystemAppsフォルダの中にあれば、それはWindowsの一部として動いている正しいファイルです。
CPUやメモリの消費が増える理由
では、なぜ正規の機能なのにパソコンが重くなる原因になってしまうのでしょうか。これにはいくつか理由があるようです。
一つは、この機能がグラフィック(GPU)の力を借りて、滑らかなアニメーションや透明効果を表示しようとしている点です。画面を描画する処理がうまくいかずにメモリが解放されない「メモリリーク」という現象が起きると、使い終わったメモリが返却されず、どんどん消費量が増えていってしまうことがあります。
また、Microsoft Edgeの技術(WebView2)を使って一部の画面を表示していることも関係しているようです。ウェブブラウザを開いているのと同じような仕組みが裏で動いているため、どうしてもある程度のメモリを使ってしまうんですね。
24H2で発生する不具合とWebView2
最近、特にWindows 11のバージョン「24H2」を使っている一部の方から、「Windows Input Experienceが異常に重い」「ゾンビのようにプロセスが増殖する」という報告が上がっているようです。
私も調べてみたところ、どうやらセキュリティ機能の一つである「スタック保護」という機能と、入力機能が使っているWebView2(Edgeの部品)の相性が悪く、エラーと再起動を繰り返してしまうことがあるようなんです。
この状態になると、裏で何度もプログラムが立ち上がろうとしては落ちるのを繰り返すため、CPUの使用率が跳ね上がってしまいます。もし最近アップデートしてから調子が悪いなと感じる場合は、この不具合に該当しているかもしれません。
Windows 10と11での表示名の違い
実はこの機能、Windowsのバージョンによって名前や見え方が少し違います。
Windows 10を使っている方は、「Touch Keyboard and Handwriting Panel Service」や「TabTip.exe」という名前で見かけることが多いかもしれません。これらは主にタッチパネル用のキーボード機能として動いていました。
一方、Windows 11ではこれらが統合されて「Windows Input Experience(TextInputHost.exe)」として、より中心的な役割を担うようになっています。Windows 10ではタッチ機能を使わないなら無効化しても影響が少なかったのですが、Windows 11ではOS全体の入力機能と深く結びついているため、扱いが少し難しくなっているのが特徴です。
Windows Input Experienceの無効化と対処法

ここからは、実際に「重い!」と感じた時に私たちができる対処法について解説します。無効化してしまいたい気持ちも分かりますが、リスクもあるので慎重に行いましょう。
タスクマネージャーからプロセスを停止
一番手っ取り早く、かつリスクが低い方法は「一時的に再起動させる」ことです。パソコン自体を再起動するのが確実ですが、作業中で難しい場合はタスクマネージャーからこのプロセスだけを終了させることができます。
- キーボードの「Ctrl + Shift + Esc」を同時に押してタスクマネージャーを開きます。
- プロセスの一覧から「Windows Input Experience」を探します(見つからない場合は詳細タブでTextInputHost.exeを探してください)。
- 右クリックして「タスクの終了」を選びます。
これを実行すると、プロセスは一度強制終了されますが、Windowsの仕組み上、必要になればすぐに自動で再起動します。この「再起動」によって、溜まっていたメモリのゴミが解消され、動作が軽くなることが多いです。
サービスを無効化して削除するリスク
「毎回終了させるのは面倒だから、完全に無効化して削除したい」と考える方もいるかもしれません。しかし、このサービスを完全に停止することはあまりおすすめできません。
先ほどもお話しした通り、Windows 11ではこの機能が入力システムの中核を担っています。無理にサービス(Text Input Management Service)を無効化してしまうと、以下のようなトラブルが起きる可能性があります。
- スタートメニューの検索ボックスに文字が打てなくなる
- 「Windows + .」で絵文字パネルが開かなくなる
- クリップボードの履歴(Windows + V)が使えなくなる
- 一部のアプリで日本語入力ができなくなる
「軽くしたい」という目的のために、パソコンとして普通に使えなくなってしまっては本末転倒ですよね。ですので、完全な無効化は最終手段と考えておきましょう。
設定変更で動作を軽くする方法
サービスを止める代わりに、Windowsの設定を見直して、負荷を減らす方法があります。私が実践してみて効果がありそうだと感じたのは、余計なデータ収集や提案機能をオフにすることです。
「カスタマイズされたエクスペリエンス」をオフにする
これは、Windowsが私たちの利用データを分析して広告や提案を出してくる機能です。プライバシーの観点からも、パフォーマンスの観点からも、不要ならオフにしておきましょう。
「設定」>「プライバシーとセキュリティ」>「診断とフィードバック」の中にあります。
「入力の改善」をオフにする
入力データをMicrosoftに送信して精度を向上させる機能ですが、これもバックグラウンドで処理が動く原因になります。
「設定」>「プライバシーとセキュリティ」>「手書き入力と入力の改善」からオフにできます。
邪魔なポップアップや通知を消す手順
もし、入力に関する通知やポップアップが頻繁に出て重さを感じる場合は、通知設定も見直してみましょう。
「設定」>「システム」>「通知」を開き、一番下にある「追加の設定」を確認してみてください。「Windowsを最大限に活用するためのデバイス設定の完了方法を提案する」や「Windowsを使用するためのヒントや提案を取得する」といった項目のチェックを外すことで、余計なプロセスが動くのを防げる場合があります。
また、24H2の不具合でWebView2が暴走している場合は、セキュリティ設定の「Exploit Protection」で、msedgewebview2.exeに対して特定の保護機能をオフにするという高度な対処法もネット上では議論されていますが、これはセキュリティに関わる部分なので、自信がない場合はマイクロソフトの公式修正パッチを待つのが一番確実かなと思います。
Windows Input Experienceの対処まとめ
今回は、Windows Input Experience(TextInputHost.exe)について、その正体や重くなる原因、そして対処法についてお話ししてきました。
この機能は、今のWindowsで快適に文字入力や絵文字を使うために裏で頑張ってくれている大切な存在です。重いからといって敵対視して無理やり消そうとするのではなく、まずは「タスクマネージャーでの再起動」や「不要な設定のオフ」といった安全な方法から試してみるのが良いでしょう。
特にWindows 11をお使いの方は、OSのアップデートで自然に解消されることも多いので、こまめにWindows Updateを確認してみてくださいね。パソコンがサクサク動くようになって、快適な入力環境が戻ることを願っています!

