Windows 11 24H2へアップデートしようとしたら不具合で失敗したり、更新後に音が出ないトラブルに遭ったりしていませんか。特にSSDの相性問題や8.63GBのキャッシュが消えない現象は不安になりますよね。大規模なアップデートにはリスクがつきものですが、事前に情報を知っていれば回避できるトラブルも多いです。今回は、現在報告されている主なバグとその対処法について、私なりの視点で分かりやすくまとめてみました。

- Western Digital製SSDで発生するブルースクリーンの回避策
- 削除しても消えない8.63GBの更新キャッシュの正体
- オーディオやプリンター共有で発生するトラブルの解決法
- アップデートがブロックされるセーフガードIDの一覧
Windows 11 24H2の不具合と致命的なバグ
今回の24H2は、OSの中身が大きく刷新された「フルOSスワップ」と呼ばれるアップデートのため、従来の更新よりも深い部分で不具合が起きている印象です。まずは、パソコンが起動しなくなったり、システムに関わるような致命的なトラブルから見ていきましょう。
WD製SSDでブルースクリーンが発生する不具合
これ、一番怖い不具合かもしれません。Western Digital(WD)やSanDisk製のNVMe SSDを使っている環境で、Windows 11 24H2にアップデートするとブルースクリーン(BSOD)が発生して起動しなくなるケースが報告されています。
具体的には、WD Black SN770やWD Blue SN580といったDRAMレスのSSDで起きやすいようです。原因は「HMB(Host Memory Buffer)」という機能の割り当てサイズの問題だそうで、OS側が要求通り200MBを割り当てると、SSD側がコケてしまうんですね。
対処法:レジストリでの修正が必要
もしこの状態に陥ってしまった場合、あるいは予防するためには、レジストリを編集してHMBの割り当てを制限する必要があります。
- 「regedit」を起動します。
HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Control\StorPortに移動します。- もし「HmbAllocationPolicy」というキーがなければ作成します。
- その中にDWORD値を作成し、値を「0」(無効化)または「2」(64MB制限)に設定します。
※レジストリ操作はリスクを伴うため、自信がない場合はファームウェアの修正パッチが出るのを待つか、専門家に相談することをおすすめします。
8.63GBの更新キャッシュが消えない不具合の対処法
「ディスクのクリーンアップ」を実行しても、Windows Updateのクリーンアップ項目に約8.63GBのファイルが残り続ける現象、気になっている方も多いのではないでしょうか。何度削除しても消えないので「ウイルスかな?」と心配になりますよね。
結論から言うと、これは表示上のバグであり、実際にストレージ容量を圧迫しているわけではないようです。24H2から導入された新しい更新の仕組み(チェックポイント累積更新)のベースデータを、クリーンアップツールが「不要ファイル」と誤認してしまっているのが原因です。
無理にシステムファイルを削除するコマンドなどを実行する必要はありません。Microsoftもこの問題を認識しており、その後の更新プログラム(KB5044384等)で表示の修正が行われています。放置しておいても実害はないので安心してください。
アップデートできない場合のセーフガードID確認方法
「Windows 11 24H2へのアップデート準備ができました」と表示されない場合、お使いのPCが「セーフガードホールド」の対象になっている可能性があります。これは、既知の不具合がある環境に対して、Microsoftが強制的にアップデートをブロックする仕組みです。
ログファイルやグループポリシーなどで「セーフガードID」を確認することで、何が原因でブロックされているかを知ることができます。主なブロック要因をまとめてみました。
| セーフガードID | 対象コンポーネント | 主な原因 |
|---|---|---|
| 51870409 | Intel SST オーディオ | ドライバ競合によるブルースクリーン |
| 52796844 | 指紋認証センサー | 認証後のロック解除失敗 |
| 54762729 | Webカメラ | USBデバイス認識の失敗 |
| 48653201 | 一部のゲーム | Assassin’s Creed等でのクラッシュ |
特にIntelの第11世代Coreプロセッサを搭載しているPCでは、オーディオドライバのバージョンが古いと引っかかることが多いようです。まずはメーカーサイトでドライバの更新がないかチェックしてみてください。
音が出ない不具合やUSBオーディオのトラブル解決策
アップデート後に「音が全く出なくなった」「USB接続のヘッドセットが使えない」という相談もよく見かけます。先ほどのIntel SSTドライバの問題もそうですが、USB DACを使っている方にも影響が出ています。
実は、一時的な回避策として「サウンド出力をモノラルにする」という不思議な方法で音が復活するケースが報告されました。KB5066835適用後の環境で起きた現象ですが、ステレオ処理のバグが原因だったようです。
現在は修正パッチが配信されていますが、もし音周りでトラブルが起きた場合は、サウンド設定のプロパティから「オーディオの強化」をオフにしたり、形式を変更してみたりすると改善することがあります。
BitLocker回復キーを求められる起動トラブル
これは企業の管理者さんを震え上がらせたトラブルですが、一般のユーザーでもBitLocker(ドライブ暗号化)を使っている場合は注意が必要です。Windows Update後の再起動時に、突然BitLockerの回復キー入力を求められる画面がループする現象が発生しました。
原因はセキュアブートに関連する更新が、TPM(セキュリティチップ)の測定値を変更してしまったためです。TPMが「システムの構成が変わったぞ!」と警戒してロックを掛けてしまったんですね。
予防策としては、大型アップデートを適用する前に、コントロールパネルからBitLockerを一時的に「中断」しておくことが推奨されます。もし回復キーが分からない場合は、スマホなどからMicrosoftアカウントのページにアクセスして確認しましょう。
マウスのカーソルが飛ぶプチフリーズ現象の改善設定
ゲームをしている時や、普通に作業している時に、マウスカーソルが一瞬止まったり飛んだりすることはありませんか?これは高ポーリングレート(1000Hz以上)のゲーミングマウスを使っている環境で、24H2の入力処理とバックグラウンド処理が競合して起きている可能性があります。
解決策の一つとして、「ポインターの精度を高める(マウス加速)」をオフにする設定が有効です。
設定手順
「コントロールパネル」>「マウス」>「ポインターのオプション」タブを開き、「ポインターの精度を高める」のチェックを外して適用してください。これだけで操作感がスムーズになることがあります。
Windows 11 24H2の不具合と通信やゲームの問題

システムの根本的な部分だけでなく、日々の使い勝手に直結するネットワーク周りやゲーム環境にも、24H2特有の不具合がいくつか潜んでいます。こちらも見ていきましょう。
共有プリンターで印刷エラーが出る不具合の直し方
仕事で古いプリンターを使っている場合、24H2にした途端にネットワーク経由で印刷できなくなることがあります。エラーコード「0x00000077」などが出る場合は、セキュリティ強化の影響を受けている可能性が高いです。
24H2では、RPC(リモートプロシージャコール)という通信のセキュリティレベルが引き上げられました。そのため、古い認証方式しか持たないプリンターやサーバーとの通信が拒否されてしまうのです。
基本的にはプリンタードライバを完全に再インストールし、接続ポートを「WSDポート」から標準の「TCP/IPポート」に変更することで安定します。どうしても直らない場合は、一時的にUSB接続に切り替えるのも手です。
Wi-Fi 7やVPN接続が不安定になる通信障害
Windows 11 24H2は次世代の「Wi-Fi 7」に対応した最初のバージョンですが、その新しいプログラムが、既存のWi-Fi 6ルーターとの接続で悪さをすることがあります。特にWPA3という暗号化方式を使っていると、接続が切れたり自動接続に失敗したりするようです。
また、リモートワークで使うAzure Virtual Desktop(AVD)やVPN接続でも、認証画面で真っ黒になって進まない不具合がありました。これらは主に2026年初頭の更新で修正パッチが出ていますので、「Windows Update」を手動でチェックして最新の状態にすることが一番の解決策です。
ゲーム起動時のアンチチートエラーや画面の変色
PCゲーマーにとってOSのアップデートは鬼門ですが、今回もやはり影響がありました。「Fortnite」や「Apex Legends」などで使われているアンチチートツール(Easy Anti-Cheatなど)が、24H2の強化されたカーネルセキュリティと衝突して、ゲームが起動しなくなるケースです。
また、「Auto HDR」をオンにしていると画面が異常に薄くなったり、暗くなったりするバグもありました。これらはゲーム側のアップデートやWindowsの修正パッチで徐々に解消されていますが、古いゲームを遊ぶ場合は注意が必要です。
SFCコマンドで修復ループする不具合の現状
PCの調子が悪い時に使う定番コマンド「sfc /scannow」ですが、これを実行すると毎回「破損したファイルを検出し、修復しました」と表示されるのに、再起動しても直っていない…という現象が起きました。
これは実際にファイルが壊れているわけではなく、検査ツール側が新しいWebView2などのファイルを誤って「破損」と判定していたバグです。精神衛生上よくないですが、システム自体が安定して動いているなら、あまり気にしすぎて何度もスキャンしなくて大丈夫かなと思います。
Windows 11 24H2の不具合情報は随時更新
Windows 11 24H2は、AI機能を本格的に統合するための大きな転換点となるバージョンです。それゆえに、今回紹介したようなWD製SSDの問題やBitLockerのトラブルなど、ハードウェアに近い部分での不具合が目立ちました。
特に2026年にかけては、「セキュアブート証明書の更新」という大きなイベントも控えており、古いPCではBIOS(UEFI)のアップデートを怠ると起動しなくなるリスクも出てきます。
不具合に遭遇したときは、焦らずにまずはエラーメッセージやセーフガードIDを確認すること。そして、致命的な問題でなければ、Microsoftからの修正パッチを待つのが最も安全な解決策になることが多いです。
私も新しい情報が入り次第、この記事で共有していきたいと思います。まずはご自身のPC環境、特にSSDやオーディオドライバのバージョンを一度チェックしてみてくださいね。

