2026年2月現在、ついにWindows 10のサポート期間が終了し、セキュリティリスクへの不安からWindows 11への移行を急いでいる方も多いのではないでしょうか。「windows11 アップグレード できない」と検索してこの記事に辿り着いた皆さんは、おそらくPC正常性チェックツールで「要件を満たしていません」と表示されたり、CPUやTPMといった聞き慣れない用語の壁に阻まれたりしているのだと思います。中には、古いパソコンでもセキュアブートやISOファイルを駆使してなんとかインストールできないかと試行錯誤されている方もいるかもしれません。しかし、最新のバージョン24H2以降では、これまで通用していた回避策が使えなくなるなど状況は大きく変わっています。ここでは、なぜアップグレードできないのかという根本的な原因から、今すぐ試せる具体的な解決策までを、私自身の経験を交えて分かりやすく解説していきますね。

- PC正常性チェックで弾かれる本当の理由と技術的背景
- メーカー別BIOS設定によるTPMとセキュアブートの有効化手順
- エラーコードや周辺機器が原因で失敗する場合の具体的な対処法
- 2026年現在の古いPCにおける強制アップグレードの限界とリスク
Windows 11へアップグレードできない原因と要件
まずは、「なぜ自分のパソコンだけWindows 11にできないのか」という原因をはっきりさせましょう。単に古いからという理由だけでなく、設定一つで解決できるケースも多々あります。ここでは、アップグレードを阻む主な要因を一つずつ紐解いていきます。
PC正常性チェックツールで判定結果を確認
何はともあれ、まずは現状把握が第一歩です。マイクロソフトが公式に提供している「PC正常性チェック(PC Health Check)」アプリを使って、どの項目がNGなのかを特定しましょう。
このツールは、プロセッサ(CPU)、メモリ、ストレージ容量、システムファームウェア(UEFI/BIOS)、TPM 2.0などの項目を自動的に診断してくれます。もし「このPCはWindows 11の要件を満たしています」と表示されているのにWindows Updateに来ない場合は、単に配信の順番待ちか、一時的な配信停止措置(セーフガードホールド)を受けているだけの可能性があります。
判定結果で「TPM 2.0」や「セキュアブート」が原因と出た場合は、パソコンの故障やスペック不足ではなく、単にBIOS設定で無効になっているだけの可能性が非常に高いです。これは設定変更でクリアできるので諦めないでくださいね。
CPUの世代が古く要件を満たさない理由
「プロセッサがサポートされていません」と表示された場合、これが最も厄介なハードウェアの壁となります。Windows 11が公式にサポートしているのは、原則としてIntel Core 第8世代(Coffee Lake)以降、AMD Ryzen 2000シリーズ(Zen+)以降です。
なぜここで線引きされているかというと、単なる意地悪ではなく「セキュリティ機能とパフォーマンスの両立」が理由なんです。Windows 11はセキュリティ機能をフル活用するために「MBEC」という機能を使うのですが、第7世代以前のCPUだとこれをソフトウェアで無理やり処理することになり、パソコンの動作が極端に重くなってしまうんですね。
CPUがコードの整合性をチェックする機能のことです。第8世代以降はこの機能がハードウェアレベルで備わっているため、セキュリティを強固にしてもサクサク動きます。
TPM2.0が無効でインストールできない場合
Windows 11の要件で最も多くの人を混乱させているのがこの「TPM 2.0」でしょう。これはデータの暗号化などに使われるセキュリティチップのことです。
実は、ここ数年以内に購入したPCであれば、CPUの中に「fTPM(AMD)」や「Intel PTT」という名前でTPM機能が内蔵されています。つまり、ハードウェアとしては対応しているのに、出荷時の設定でオフになっているだけというケースが山ほどあるんです。「TPMが見つかりません」と言われても、チップを買う必要はありません。後述するBIOS設定を行うだけで、あっさり解決することが多いですよ。
セキュアブートが有効にできない時の壁
セキュアブートも必須要件の一つです。これは、PC起動時に怪しいプログラムが読み込まれないようにする機能ですが、これを有効にするにはハードディスクの形式が重要になります。
昔ながらの「MBR(Master Boot Record)」形式でWindows 10を使っている場合、セキュアブートを有効にできません。Windows 11にするには、ディスク形式を新しい「GPT(GUID Partition Table)」に変換し、BIOSの設定も「Legacy(CSM)」から「UEFI」に変更する必要があります。
MBRのまま無理やりBIOSでセキュアブートを有効にすると、Windowsが起動しなくなることがあります。必ずディスク形式の確認と変換(mbr2gptツールの使用など)をセットで行う必要があります。
Windows Updateに更新が来ない要因
「要件は満たしているのに、いつまで経ってもアップグレードの案内が来ない」という方もいますよね。これはマイクロソフト側が意図的に止めている可能性があります。
これを「セーフガードホールド」と呼びます。例えば、特定のオーディオドライバーやWebカメラ、あるいはゲームのアンチチートツールなどがWindows 11と相性が悪い場合、トラブルを避けるためにそのパーツを使っているPCへの配信をストップするんです。この場合、無理に上げようとせず、メーカーから修正ドライバーが出るのを待つか、問題のアプリを削除することで解決することがあります。
Windows 11にアップグレードできない時の対処法

原因がわかったところで、ここからは具体的なアクションプランに移りましょう。設定の変更からトラブルシューティングまで、私が実際に現場で試して効果があった方法を紹介します。
メーカー別BIOS設定でTPMを有効にする手順
TPM 2.0のエラーが出ている場合、BIOS(UEFI)画面に入って設定を変更する必要があります。PCの電源を入れた直後に「F2」キーや「Delete」キーを連打してBIOS画面に入ってください。メーカーによってメニュー名が違うので、代表的なものを表にまとめました。
| メーカー | 起動キー | 設定項目の場所(例) | 変更すべき値 |
|---|---|---|---|
| 富士通 / NEC | F2 | Security > TPM設定 または Security Chip | 「使用可能」「Enabled」など |
| Dell | F2 | Security > TPM 2.0 Security | 「TPM On」にチェック |
| HP | F10 | Security > TPM Embedded Security | 「Enabled」 |
| ASUS / Gigabyte | Del / F2 | Advanced > PCH-FW / Trusted Computing | 「PTT (Intel)」または「fTPM (AMD)」をEnabled |
設定を変更したら、必ず「Save & Exit(保存して終了)」を選んでくださいね。これで再起動後にチェックツールを走らせれば、TPMの項目が合格になるはずです。
エラーコード0xC1900101等の解決策
アップグレード中に「0xC1900101」から始まるエラーコードが出て、元のWindows 10に戻ってしまう(ロールバックする)現象は非常によくあります。これはズバリ、ドライバーの競合が原因であることがほとんどです。
特にWi-FiやBluetoothのドライバー、あるいはウイルス対策ソフトが邪魔をしているケースが多いです。私がよくやる対処法は、デバイスマネージャーで一時的に無線LANやBluetoothを無効化し、有線LANで接続してアップグレードを進める方法です。また、セキュリティソフトを一時的にアンインストールするのも効果的です。
ディスク容量不足や周辺機器の干渉を防ぐ
意外と見落としがちなのが、単純な環境の問題です。失敗を防ぐために、「最小構成」での作業を強くおすすめします。
- 空き容量の確保: Cドライブに最低でも64GB以上の空きを作ってください。「Windows.old」という復元用データが作られるため、ギリギリだと失敗します。
- 周辺機器を外す: マウス、キーボード、モニター以外は全部外しましょう。特にSDカードやUSBメモリを挿したままだと、ドライブの割り当てがおかしくなって失敗する事例が多発しています。
インストールアシスタントで手動更新する
Windows Updateに通知が来ていなくても、PC正常性チェックで「適合」と出ているなら、手動で進めてしまうのも手です。マイクロソフト公式サイトから「Windows 11 インストール アシスタント」をダウンロードして実行しましょう。
このツールを使えば、Windows Updateの配信順を待たずに、今すぐアップグレードを開始できます。ただし、途中で止まってしまう場合は、前述したドライバーの更新や周辺機器の取り外しを徹底してから再トライしてみてください。
要件外の古いPCで回避策を使うリスク
さて、ここが2026年版の最重要ポイントです。「Rufus」などのツールを使って、非対応PC(第7世代以前のCPUなど)にWindows 11を入れる方法は有名ですが、状況が変わりました。
最新のWindows 11(バージョン24H2以降)では、CPUに「PopCnt(SSE4.2)」という命令セットが含まれていることが必須になりました。これにより、Core 2 Duoなどの非常に古いCPUでは、どんな回避策を使っても物理的に起動しなくなりました。
第7世代以前(Core iシリーズの第1〜7世代など)であれば、まだ「Rufus」や新しいスクリプトツール「Flyby11」でインストール自体は可能です。しかし、大型アップデートのたびに手動で回避策をやり直す必要があったり、突然ドライバーが動かなくなったりするリスクがあります。メイン機として使うのは、正直あまりおすすめできません。
Windows 11へアップグレードできない問題のまとめ
「windows11 アップグレード できない」という問題について、原因と対策を一通り見てきました。第8世代以降のCPUを積んでいる比較的新しいPCなら、BIOS設定の見直しや周辺機器の取り外しで、ほぼ確実にアップグレードできるはずです。
一方で、サポートが切れたWindows 10を使い続けるのは、ランサムウェアなどの標的になりやすく非常に危険です。もしお使いのPCが要件を満たせず、回避策も難しいほど古い場合は、セキュリティ更新だけを有償で受け取る「ESU(拡張セキュリティ更新プログラム)」を利用するか、思い切ってWindows 11対応の新しいPCへの買い替えを検討する時期に来ているのかもしれません。快適で安全なデジタルライフのために、最適な選択をしてくださいね。

