パソコンの調子が悪くなってWindowsの再インストールを考えたとき、クラウドからダウンロードするかローカルから再インストールするかで迷ってしまいますよね。私も初めてこの画面を見たときは、どっちを選べば正解なのか分からず、失敗したらどうしようと不安になったものです。それぞれの違いやメリットだけでなく、時間がどれくらいかかるのか、データは消えるのかといった疑問についても詳しく解説していきます。

- クラウドダウンロードとローカル再インストールの決定的な違い
- それぞれのメリットとデメリットから導き出す最適な選択肢
- 再インストール時にデータが消える範囲とBitLockerの注意点
- 途中で止まったり失敗したりしたときの具体的な対処法
Windows再インストールはクラウドとローカルどっち?
Windows 10やWindows 11の「このPCを初期状態に戻す」機能を使う際、最初に直面するのが「クラウドからダウンロード」と「ローカル再インストール」の選択です。どちらを選べば良いのか迷ってしまう方も多いと思いますが、それぞれの仕組みを理解すれば、自分の状況に合った最適な方法を選ぶことができます。
クラウドダウンロードとローカル再インストールの違い
まず、この2つの選択肢の根本的な違いについて理解しておきましょう。簡単に言えば、「どこからWindowsのファイルを持ってくるか」という違いになります。
「クラウドからダウンロード」は、Microsoftのサーバーから最新のWindowsインストールファイルをダウンロードして再インストールを行う方法です。一方、「ローカル再インストール」は、現在使っているパソコンの中にある既存のファイルを使ってWindowsを再構築する方法です。
それぞれの特徴を比較表にまとめました。
| 機能・特性 | クラウドダウンロード | ローカル再インストール |
|---|---|---|
| ファイルの取得元 | Microsoftのサーバー | PC内の既存ファイル |
| インターネット接続 | 必須(高速回線推奨) | 不要(オフライン可) |
| データ通信量 | 約4GB以上 | 0GB |
| システムの修復能力 | 高い(新品のファイルを使用) | 限定的(既存ファイルに依存) |
| おすすめのケース | システム破損、ウイルス感染時 | ネット環境がない、回線が遅い |
ここがポイント!
パソコンの調子が悪い原因が「システムファイルの破損」にある場合、クラウドダウンロードを選んだ方が確実に修復できる可能性が高いです。
クラウドとローカル再インストールにかかる時間の目安
「どっちの方が早く終わるの?」というのも気になるところですよね。実はこれ、皆さんの環境によって大きく変わります。
クラウドダウンロードの場合、インターネット回線の速度に大きく依存します。光回線などの高速な環境であれば、4GB程度のダウンロードは数分で終わるため、全体の処理時間も短くなります。しかし、Wi-Fiの電波が弱かったり、回線が混雑していたりすると、ダウンロードだけで数時間かかってしまうこともあります。
一方、ローカル再インストールの場合、ダウンロード時間はゼロですが、PC内部で圧縮されたファイルを展開して再構築する処理が必要になります。そのため、CPUの性能やディスクの速度(SSDかHDDか)に依存します。性能の低いパソコンだと、ローカル再インストールの方が時間がかかるケースもあるのです。
目安として
一般的な光回線とSSDを搭載したPCであれば、クラウドダウンロードの方がトータルの時間は短くなる傾向にあります。
おすすめはどっち?クラウドとローカルの賢い選び方
結局のところ、どっちを選べばいいのでしょうか。状況別におすすめの選択肢を整理しました。
クラウドダウンロードを選すべき人
- 自宅に安定した高速なインターネット回線がある
- ブルースクリーンが頻発するなど、システムが明らかに破損している
- ウイルスやマルウェアに感染した疑いがある
- PCを売却・譲渡するために完全にクリーンな状態にしたい
ローカル再インストールを選すべき人
- インターネット環境がない、または回線が非常に遅い
- 通信制限のあるモバイルルーターなどを使っている
- とりあえず手軽に初期化を試してみたい
- メーカー製PC独自のプリインストールアプリをそのまま残したい
基本的には、ネット環境に問題がなければ「クラウドダウンロード」を第一候補として考え、何らかの理由でそれができない場合に「ローカル再インストール」を選ぶのがおすすめです。
再インストールでデータは消える?クラウドとローカル
「再インストール」と聞くと、写真やドキュメントなどのデータがすべて消えてしまうのではないかと心配になりますよね。
結論から言うと、クラウドでもローカルでも、初期化のプロセスで「個人用ファイルを保持する」というオプションを選択すれば、デスクトップやドキュメント、ピクチャなどのユーザーデータは消えずに残ります。
注意点
「個人用ファイルを保持する」を選んだ場合でも、後から自分でインストールしたアプリやドライバー、Windowsの設定などはすべて削除されます。再インストール後には、Officeソフトやブラウザなどを入れ直す必要があることを覚えておきましょう。
もし、「すべて削除する」を選んだ場合は、文字通りデータもアプリも設定もすべて消去され、工場出荷時の状態(またはクリーンなWindowsの状態)に戻ります。
BitLocker有効時のクラウドとローカル再インストール
最近のWindowsパソコンでは、セキュリティのために「BitLocker(ビットロッカー)」という暗号化機能が最初から有効になっていることがあります。この機能がオンになっている状態で再インストールを行うと、途中で「回復キー」の入力を求められることがあります。
特にクラウドダウンロードを選択した場合、一度Windowsの回復環境(WinRE)で再起動し、そこからネットワークに接続しようとします。このとき、ドライブがロックされていると先に進めないため、回復キーが必要になるのです。
回復キーは48桁の数字で、通常はMicrosoftアカウントの管理ページで確認できます。
作業前の鉄則
再インストールを始める前に、必ずスマホや別のPCでMicrosoftアカウントにログインし、BitLocker回復キーを確認してメモしておきましょう。これがないと、最悪の場合PCが使えなくなってしまいます。
Windows再インストールのクラウドとローカルのトラブル

ここからは、再インストール中によくあるトラブルと、その解決策について解説します。「クラウドからダウンロードできない」といったエラーで困っている方は、ここをチェックしてみてください。
クラウドからダウンロードできない原因と対処法
「クラウドからダウンロード」を選択したのに、途中で「ダウンロードできませんでした」や「問題が発生しました」というエラーが出て失敗することがあります。
この最大の原因は、再インストールを行うためのプログラム(WinRE)が、Wi-Fiに接続できていないことです。普段Windowsを使っているときはWi-Fiが繋がっていても、再インストール用の簡易OS環境にはWi-Fiのドライバーが含まれていないことがあるのです。
対処法としては以下の2つがあります。
- 有線LANケーブルを接続する: 物理的にケーブルで繋ぐことで、ドライバーの問題を回避できることが多いです。
- ローカル再インストールに切り替える: どうしてもネットに繋がらない場合は、無理せずローカル再インストールを試しましょう。
再インストールが99%で止まるときの解決策
「このPCを初期状態に戻しています」という画面で、進捗が99%や特定の数字で止まったまま数時間動かないというトラブルもよく耳にします。
これは内部でデータの削除や構成の変更に時間がかかっているケースが多いです。特にHDDを搭載しているパソコンや、大量のデータを保存していた場合は、処理に時間がかかります。
焦らず待つことが重要
ディスクのアクセスランプが点滅しているなら、処理は動いています。最低でも2〜3時間は放置して様子を見ましょう。一晩待ったら終わっていた、ということも珍しくありません。
それでも全く動かない場合は、USB機器やプリンターなどの周辺機器をすべて外してみてください。これらが邪魔をしていることがあります。
WinREでWi-Fiが繋がらないトラブルの対処
先ほども少し触れましたが、クラウドダウンロードを選んだ際に「ネットワーク接続が必要です」と言われても、Wi-Fiの接続先が表示されなかったり、繋がらなかったりすることがあります。
これはPCの仕様(ドライバー不足)によるもので、故障ではありません。この状態で無理にクラウドダウンロードを進めることはできないため、以下の手順で回避します。
- 一旦キャンセルして元のWindowsに戻る(または再起動する)。
- LANケーブルが挿せるなら挿して再トライする。
- LANポートがない、またはケーブルがない場合は、「ローカル再インストール」を選択する。
「ローカルだと不具合が直らないのでは?」と心配かもしれませんが、まずはローカルで再インストールを完了させ、その後にWindows Updateを最新の状態にまですれば、実質的にクラウドダウンロードと同等の状態に近づけることができます。
ウイルス感染時はクラウドダウンロードが推奨される理由
もし、パソコンがウイルスやマルウェアに感染してしまった疑いがあるなら、迷わず「クラウドダウンロード」を選んでください。
ローカル再インストールは、PC内にある既存のシステムファイルを再利用してWindowsを組み立て直します。もし、その元となるファイル自体がウイルスによって改ざんされていたり、隠しファイルとしてウイルスが潜んでいたりすると、再インストールした新しいWindowsにもウイルスが引き継がれてしまう恐れがあるからです。
クラウドダウンロードなら、Microsoftのサーバーから「汚染されていない正規のファイル」を新しく持ってきて上書きするため、システムファイルに感染したウイルスを駆除できる可能性が非常に高くなります。
より深刻な場合
それでも不安が残る場合や、高度なウイルスが疑われる場合は、別の安全なPCで作成した「USBインストールメディア」を使って、パーティション(区画)ごと削除してクリーンインストールすることをおすすめします。
失敗しないWindows再インストールはクラウドかローカルか
最後にまとめとなりますが、「windows 再インストール クラウド ローカル」で迷っている方へのアドバイスです。
基本の正解は「クラウドダウンロード」です。
システムをよりクリーンで健全な状態に戻せるため、トラブル解決の確率が高いからです。
しかし、ネット環境やドライバの問題でうまくいかないこともあります。そのためのセーフティネットとして「ローカル再インストール」があります。ローカル再インストールも優れた機能であり、決して「手抜き」ではありません。
どちらを選んでも、大切なのは「調子の悪いPCをリフレッシュして、また快適に使えるようにする」という目的を達成することです。まずはクラウドを試し、ダメならローカル、という柔軟な姿勢でチャレンジしてみてくださいね。

