こんにちは、Windowsサポートの管理人です。WindowsPCの初期化って、ちょっと緊張しますよね。PCの動作が重くなったり、売却や譲渡でデータ消去が必要になったりした時に考える選択肢かなと思います。
でも、いざやろうとすると、バックアップはどうしようとか、パスワード忘れた場合はどうなるの?とか、BitLocker回復キーって何?って疑問が出てきませんか。特にNECや富士通、HP、Dellといったメーカー製PCだと、独自のやり方があるのかも気になりますよね。
Windows11やWindows10での具体的な手順、もし初期化が終わらない、あるいはできない時の対処法まで、一通り知っておきたいことが多いです。この記事では、そうした不安を解消できるよう、windowspcの初期化に関する情報をまとめてみました。
- windowspc 初期化の正しい準備
- BitLockerなど重要な注意点
- 状況別の具体的な初期化手順
- メーカー製PCのリカバリー方法
windowspc 初期化の必須準備と注意点

windowspcの初期化を安全に行うには、「実行する前」の準備が9割だと思っています。データが消えてしまったり、ロックされてPCが使えなくなったりする前に、必ずチェックしておきたいポイントを解説しますね。
初期化の前に必須のバックアップ
まず、何よりも大切なのがデータのバックアップです。初期化のオプションによっては、PC内の個人データがすべて消えてしまう可能性がありますからね。
「個人用ファイルを保持する」っていうオプションもありますけど、万が一のことも考えて、大事なファイルは外付けHDDやUSBメモリ、またはOneDriveのようなクラウドストレージに避難させておくのが安心かなと思います。
バックアップ対象の例
- ドキュメント、ピクチャ、ビデオの各フォルダ
- デスクトップに置いているファイル
- ブラウザのお気に入り(ブックマーク)
- メールのデータや年賀状ソフトの住所録
特に注意したいのが、ブラウザに記憶させている各種サービスのIDやパスワードです。これも初期化で全部消えてしまうので、必ず別の場所(スマホのメモアプリや紙の手帳など)に控えておきましょう。初期化後に「あのサイトにログインできない!」って慌てるのは、本当によくある話ですから…。
具体的なバックアップの手順については、Windowsのバックアップ方法まとめの記事でも詳しく解説していますので、参考にしてみてください。
注意点:BitLocker回復キーの確認
これは、私が初期化の準備で「最も重要」だと考えている項目です。BitLocker(ビットロッカー)回復キー、ご存知ですか?
最近のWindows PC、特にMicrosoftアカウントでセットアップした場合、自分では意識していなくても「デバイスの暗号化」(BitLocker)が自動でオンになっていることが多いんです。
これがオンの状態で、PCの調子が悪くなって「回復環境」から初期化しようとすると、突然「48桁の回復キーを入力してください」って表示されることがあるんですね。
回復キーがないと…
もしこのキーが分からないと、初期化を進めることも、データにアクセスすることも一切できなくなります。文字通り「詰んでしまう」可能性があるので、本当に注意が必要です。
PCが正常に起動している今のうちに、必ず確認しておきましょう。
回復キーの確認方法(推奨)
一番簡単なのは、スマホや別のPCから、初期化したいPCで使っているMicrosoftアカウントのWebページにサインインすることです。「デバイス」の項目あたりに、回復キーが保存されているはずですよ。
コントロールパネルの「BitLockerの管理」からもバックアップできますが、まずはMicrosoftアカウントを確認するのが手っ取り早いかなと思います。
BitLocker回復キーの詳しい確認手順や、万が一求められた場合の対処法は、BitLocker回復キーの確認方法と対処法で詳しく解説しています。
売却時のデータ消去について
PCを売却したり、誰かに譲ったりする目的で初期化する場合は、「すべて削除する」オプションを必ず選んでください。
「個人用ファイルを保持する」を選ぶと、自分のデータが残ったままになってしまいますからね。第三者に渡す際は、個人情報を完全に消去することが不可欠です。
Windowsの初期化機能で「すべて削除する」を選べば、基本的なデータ消去は行われますが、もし会社の機密情報など、より確実に消去したい場合は、専門のデータ消去ソフトを使ったり、専門業者に相談したりすることも検討した方がいいかもしれませんね。そのあたりは、ご自身の責任でご判断をお願いします。
初期化ができない時の確認点
いざ初期化しようとしても「初期化に失敗しました」と表示されたり、そもそも初期化の画面に進めなかったりすることもあります。
まず確認したいのは、ストレージ(Cドライブ)の空き容量です。初期化には一時的な作業スペースが必要なので、空き容量が極端に少ないと失敗することがあります。
また、初期化を実行するためのシステムファイル自体が破損しているケースも多いですね。この場合、何度「ローカル再インストール」を選んでも失敗する可能性があります。
もし「このPCを初期状態に戻す」機能自体がうまく動かない場合は、記事の後半で解説する「クリーンインストール」や「メーカーリカバリー」といった、別の手段を試す必要があるかもしれません。
状況別 windowspc 初期化のやり方

ここからは、実際の初期化の手順を見ていきましょう。PCが正常に起動する場合と、起動しない場合、さらにメーカー独自の機能など、状況に合わせてやり方が異なります。
Windows11の初期化手順
Windows 11が正常に起動している場合は、「設定」アプリから初期化するのが一番簡単です。
- 「スタート」メニューから「設定」(歯車アイコン)を開きます。
- 左側のメニューで「システム」を選び、右側から「回復」をクリックします。
- 「回復オプション」の中にある「このPCをリセットする」ボタンを押します。
この後、「個人用ファイルを保持する」か「すべて削除する」かを選ぶ画面になります。目的(不具合解消なのか、売却なのか)に合わせて慎重に選んでくださいね。
Windows10の初期化手順
Windows 10の場合も、基本は「設定」アプリからです。手順が少しだけ違います。
- 「スタート」メニューから「設定」(歯車アイコン)を開きます。
- 「更新とセキュリティ」をクリックします。
- 左側のメニューで「回復」を選びます。
- 「このPCを初期状態に戻す」の下にある「開始する」ボタンを押します。
この後のオプション選択(「個人用ファイルを保持する」か「すべて削除する」か)は、Windows 11と共通ですね。
パスワード忘れた時の対処法
「パスワードを忘れたから初期化したい」というケースも多いんですが、初期化が不要な場合もあります。
Microsoftアカウントの場合
もしPCへのサインインにMicrosoftアカウントを使っているなら、話は簡単です。別のスマホやPCから、Microsoftのパスワードリセットページにアクセスしてください。登録してある連絡用のメールアドレスや電話番号で本人確認ができれば、パスワードをリセットして、新しいパスワードでサインインできます。
ローカルアカウントの場合
ちょっと厄介なのが、ローカルアカウントの場合です。「セキュリティの質問」を設定していれば、それを答えることでリセットできます。
でも、もし「セキュリティの質問も設定していないし、パスワードリセットディスクも作っていない」という場合…。残念ながら、そのアカウントでサインインする正規の方法はなくなってしまいます。
その場合は、PCを初期化するしかありません。サインイン画面の右下にある電源アイコンをクリックし、「Shift」キーを押しながら「再起動」をクリックすると、回復環境が起動します。そこから「このPCを初期状態に戻す」を実行することになりますが、データは諦めないといけない(「すべて削除する」を選ぶしかない)可能性が高いですね…
パスワードを忘れてしまった場合の詳しい対処法は、Windows 11/10でパスワードを忘れた時のリセット方法の記事も参考にしてみてください。
初期化が終わらないケース
初期化が始まったものの、進捗が特定のパーセンテージ(99%とか)で止まったまま動かない、あるいは再起動を繰り返す(無限再起動ループ)という、怖いトラブルもあります。
まず、USBメモリや外付けHDD、プリンタなどの周辺機器を(マウスとキーボード以外)すべて取り外してみてください。これらが悪さをして、起動プロセスが混乱しているケースが意外と多いんです。
それでもダメな場合、ストレージの故障やシステムファイルの深刻な破損が考えられます。電源ボタン長押しで強制終了するしかないですが、これはシステムにダメージを与えるリスクもあります…。
強制終了後に回復環境が起動したら、「スタートアップ修復」を試してみるか、それでもダメなら、最終手段としてWindowsのインストールメディア(USBメモリ)を使った「クリーンインストール」に切り替えることを検討する必要があります。
NECや富士通の初期化手順
NECや富士通といった国内メーカーのPCには、Windows標準の初期化とは別に、メーカー独自のリカバリー(再セットアップ)機能が搭載されていることが多いです。
NEC (LAVIE) の場合
NECのPC(LAVIE)は「再セットアップ」と呼ばれますが、最近のモデルはWindows標準の「このPCを初期状態に戻す」機能を使うよう案内されることが多いみたいですね。
富士通 (FMV) の場合
富士通のPC(FMV)は、「トラブル解決ナビ」という機能が有名です。PCの電源を入れて、FUJITSUのロゴが出たらすぐに【F12】キーを連打すると、起動メニューから「トラブル解決ナビ」を選べるはずです。
このメーカー製リカバリーは、PCを購入した時と全く同じ状態(ドライバーや付属ソフトも含む)に戻せるのがメリットですね。
HPやDellの初期化手順
HPやDell、Lenovoなどの海外メーカー製PCも、独自の回復機能を持っています。
HP の場合
HPのPCは、電源を入れてすぐに【F11】キーを連打すると、「HP System Recovery」といった回復オプションが起動することが多いです。
Dell の場合
Dellは「SupportAssist OS Recovery」という強力なツールがあります。電源ON直後に【F12】キーを連打してブートメニューを出し、そこから選択できます。PCが起動に2回失敗すると自動で起動することもあるみたいですね。
Lenovo の場合
Lenovoの(特にideaPad)には、「Novoボタン」という小さな専用ボタンが側面にある場合があります。電源オフの状態でそのボタンを押すと、リカバリーメニューが起動します。
どのキーを押すかはモデルによって微妙に違うこともあるので、正確な情報はご自身のPCの公式サイトやマニュアルを確認するのが一番確実ですよ。
安全なwindowspc 初期化の総まとめ
最後に、windowspcの初期化を安全に終えるためのポイントをまとめますね。
初期化は、PCの不調をリセットできる強力な手段ですが、「準備」がすべてです。
初期化 成功の鍵
- ① とにかくバックアップ。特にログインパスワードの控え。
- ② BitLocker回復キーを必ず確認する。(最重要)
- ③ 初期化中はACアダプタを接続し、周辺機器は外す。
- ④ うまくいかない時は、Windows標準機能に固執せず、クリーンインストールやメーカーリカバリーに切り替える。
初期化が無事に完了したら、まずはWindows Updateを「最新」になるまで何度も実行してください。セキュリティが古い状態のまま使い始めるのは危険ですからね。
そして、システムがクリーンになったそのタイミングで、将来のための「回復ドライブ」(USBメモリ)を作成しておくと、次に何かあった時に本当に助かると思いますよ。

